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このサイトでは、当院における新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)によって引き起こされる新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連(診療、検査、ワクチン等)の情報を一括して提供します。

ワクチン予約専用 ☏ 090-7537-6807

お掛け間違いにより、一般の方へご迷惑をおかけしております。番号をよくお確かめのうえ、お掛け間違いのないようお願い申し上げます。

新型コロナ、インフルエンザ、子宮頸がん及び帯状疱疹ワクチンWeb(インターネット)予約サイト

当院の院内感染症対策について

当院では、新型コロナ感染症が感染症法第5類に移行した2023年5月8日以降も、基本的に「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き」に準拠し、以下のような院内感染対策を実施しています。

1.発熱、気道症状を伴う方の診療は全員予約制とします。
予約時間を調整、それらの症状を伴わない一般の患者さんと時間的空間的分離を行います。
予約なくそのような症状の方が来院された場合、いったん帰宅して頂き、予約患者のいない時間帯に改めて受診して頂きます。

2.別館外来棟1階エレベータホール内に左図の如く自動体温計兼消毒用アルコールスタンドを設置しました。来院者は全員、手指消毒の上、体温を測定して下さい。発熱していた場合、エレベータには乗らず、一旦自動扉の外に出て、インターホンで受付スタッフをお呼び下さい。また、本館健診棟2階入口にも、右図の如くサーモグラフィカメラ兼消毒用アルコールスタンドを設置しました。来院者は全員、手指消毒の上、体温を測定して下さい。発熱していた場合、一旦院外に出て、電話(0422-70-1037)でお問い合わせ頂き、スタッフの指示に従って下さい。

  • 自動体温計兼消毒用アルコールスタンド
    (自動体温計)
  • サーモグラフィカメラ兼消毒用アルコールスタンド
    (サーモグラフィカメラ)

3.来院者は受診理由の如何に関わらず必ずマスクの着用をお願いします。マスクはご自身でご用意し着用をお願いします。

4.発熱、気道症状を伴う方は、一律、後述の屋外診察室発熱外来で診察します。屋内に入室後、そのような状態であることが判明した場合、院内トリアージを実施、使用していない診察室や左図の如き陰圧の「隔離待合室」で診療の順番をお待ち頂きます。
診療順は病状を鑑み調整します。

5.右図の如く外来受付、健診受付とも透明な飛沫防止シートを設置、受診者、職員双方の飛沫感染を予防します。
 

  • 別館3F隔離待合室
    【別館3F隔離待合室】
  • 飛沫防止シート
    【飛沫防止シート】
6.診療に携わる職員全員、マスクを装着して業務にあたります。
会話が聞き取りにくくなるなどご不便をお掛けしますが、ご理解ご協力のほど宜しくお願いします。

7.発熱等気道感染症状があり、新型コロナウイルス感染症が否定できない患者さんを診療する場合、マスク、フェイスシールド、手袋などを装着して診療します。

8.さらに、検査が必要な患者さんの場合、基本的に「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針」に準拠し、検体採取に応じた適切な感染防護対策を講じます。
具体的には、状況に応じ、N95マスク(左図)、ガウンを装着して業務にあたります。
 
  • N95マスク
    【N95マスク】

  • 【三鷹第一ビルアネックス1F駐車場】
以上、ご理解ご協力のほど宜しくお願いします。

 

発熱外来

下記の屋外診察室発熱外来は、2023年5月8日新型コロナ感染症が感染症法第2類感染症から第5類に変更後、予備室など屋内の個室で実施しています(2023/06/01追記)。
また、今後新興感染症が発生した場合、第2類感染症に指定されていた新型コロナウイルス感染症発生時同様、屋外診察室を復活させ、感染症患者を受け入れます(2024/04/24追加)。

兼ねてより、究極の院内感染予防策として屋外診察室での発熱外来開設を計画していましたが、2022年度インフルエンザシーズンを前に漸く準備が整い、運用を始めましたので、その概要をご説明します。当院の発熱外来受診を希望される場合、下記の手順に従って下さい。

5月8日より新型コロナウイルス感染症が 、感染症法に規定される5類感染症に変更されますが、病原性、感染性が変わるわけではありません。ですので、気候がよいこともあり、当院では気道症状のある患者さんは、引き続き屋外診察室発熱外来にて診療します。

新型コロナウイルス感染症患者は、感染症法に基づく行動制限、外出自粛はなくなり、インフルエンザ同様以下の考え方に基づき個人が判断することになります。

・発症後5日間が経過し、かつ解熱および症状軽快から24時間経過するまでは外出を控える。
・発症後10日間が経過するまでは、マスクの着用等、周りの方へうつさないよう配慮する。

当院は「高齢者等ハイリスク者」が集まる場所です。それらの方と、感染性のある(発症後10日間)新型コロナウイルス感染症患者の方を待合室で同席させるわけにはいきません。5月8日以降も新型コロナウイルス感染症患者の方は、10日間を過ぎてから来院するか、緊急性のある場合は屋外発熱外来を受診して下さい。
濃厚接触者に対する法的規制はなくなります。しかし、たとえ5類となってもうつされない方がいいので、これまで通り、マスクを着用し接触を控えるようにして下さい。
これまで行政検査として公費負担により、無料で実施していた抗原検査、PCR検査は通常の保険診療となり自己負担が発生します。さらに、従来行政検査として無料であった無症状の濃厚接触者に対する検査は、保険診療の対象にさえならず、全額自己負担となります。
新型コロナ感染症と診断された場合、以後の医療費(診察料、検査料、治療薬処方料等)は公費負担で無料となっていましたが、5月8日以降移行措置として高額な新型コロナ感染症治療薬(「ラゲブリオ」、「パキロビッド」、「ゾコーバ」等)のみ引き続き公費負担で無料(後述の如く2024年4月以降一切の公費負担がなくなり、通常の保険診療となりました)となりますが、その他の費用は通常の保険診療となり、自己負担が発生します。5類感染症のインフルエンザと同様です。
5月8日以降、当院発熱外来での診療費(診察料、検査料、処方箋料等)は3割負担の方で、
1、抗原定性検査を受けた場合:4,500円~(現在、インフルエンザやRSウイルスとのコンボキットを使用しているため、その分高くなっています)
2、PCR検査を受けた場合:5,200円前後
3、抗原検査とPCR検査両方を受けた場合:7,000円~~(上記理由で高くなっています)
となります。
新型コロナ感染症に関わらず、当院では、受診時すべての患者さんに、マスク着用を引き続きお願いしております。
今後は順次、ホームページの内容を5類移行に合わせて改訂していきます。

1.完全予約制について

発熱、咳嗽、喀痰、鼻汁鼻閉、呼吸困難、頭痛、関節痛、全身倦怠感、食欲不振、水分摂取不良、嘔吐下痢、咽頭痛(オミクロン変異株は咽頭痛が特徴的です)、味覚障害、嗅覚障害等の新型コロナウイルス感染症を疑わせる症状、まったく無症状でも濃厚接触者と認定、あるいは想定される方は、必ずお電話(0422-70-1035)でご予約下さい。概ね1時間に2~3人、曜日により1日4~20人程度ご予約できます。
完全予約制とし人数制限している理由は、予約時間を調整、患者さん同士を時間的空間的に分離するためです。予約なくそのような症状の方が来院された場合、予約状況によってはいったん帰宅して頂き、改めてご予約の上、受診して頂く場合があります。院内感染予防のための措置です。ご理解ご協力のほど、よろしくお願いします。

当院は小児科でないため、発熱外来対象者は12歳以上としています。

2.受診前の問診票記入について

当院では2023年4月よりAI問診を導入しました。発熱外来を受診される方は、必ず受診前に下記リンク先よりAI問診にご回答の上、ご来院下さい。なお、AI問診にご回答しても発熱外来を予約したことになりません!予約は上述の如く、必ずお電話(0422-70-1035)でご予約下さい。

高松メディカルクリニック発熱外来AI問診

通信環境などによりAI問診をご利用いただけない場合、必ず受診前に「新型コロナウイルス感染症流行期用問診票」をダウンロード、ご記入の上、ご来院下さい。

PDFダウンロード

プリンタをお持ちでない方はお電話下さい。FAXします。
FAXのない方は、代理人に依頼し、事前に問診票を受け取りにご来院下さい。
いずれの方法も無理な場合、予約時間の15分前にご来院下さい。屋外に用意した机でご記入頂きます。
院内には、問診票をご用意しています。通院患者の方は、発熱時に備え、事前に1部お持ち帰りになることをお勧めします。
感染予防の観点から、院内での記入はお断りしています。
問診票を事前にダウンロードし、落ち着いて詳しく記入されてから来院すると、ご自身の待ち時間が減る上、医師に詳細な情報が伝わるので、より的確に診断しやすくなります。是非、ご利用下さい。


3.来院後の手順について

3-1.時間厳守について

予約時刻通りにご来院下さい。時刻より大幅に早いと前の患者さんがまだ帰宅していない可能性があります。その場合、予約時刻まで屋外でお待ち頂くことになります。
逆に、予約時刻より大幅に遅刻すると、次の患者さんが来院、既に発熱外来診察室を使用している可能性があります。その場合、ご自身の予約は無断キャンセルとなり、当院での受診はお断りします。

3-2.屋外診察室について

ご予約時間に来院したら、別館1F自動扉左横にあるモニターフォン(下図赤丸部分)でスタッフをお呼び下さい。スタッフがお迎えにあがります。診察はその奥(下図黄色部分)になります。屋外診察室は文字通り屋外ですが、ビル1階部分を利用し設置されているため、屋根があり傘がなくとも濡れることはありません。また、画像の如く風の通り道となっており、換気のよい環境になっています。


  • 【三鷹第一ビル別館1F屋外診察室全景】

屋外診察室はカーテン(下図)で仕切られています。


  • 【屋外診察室仕切りカーテン】

カーテンの奥に設置されているクリーンパーテーション(下図)の間に座って頂きます。


  • 【屋外診察室クリーンパーテーションpush-pull方式】

クリーンパーテーションは下図の如くpush/pull方式で効率よく感染予防と感染性のある空気を清浄化します。医師の背後に設置されたパーテーション背面から吸い込まれた空気をHEPAフィルターで清浄化、医師側から患者側へ空気を押し出します(push)。その空気が患者に当たり、咳嗽等による飛沫で汚染されたとしても、患者背後に設置されたもう一つのパーテーション内のファンが陰圧を発生され、効率よく汚染された空気を吸い込んでいきます(pull)。吸い込まれた汚染空気は、やはりパーテーション内に設置されたHEPAフィルターにより清浄化され、無菌の空気として背面より排出されます。このような仕組みのため、屋外診察室からカーテンの外に漏れ出る空気は清浄化された無菌の空気となっていますので、自転車置き場を利用する方も安心して通行できます。


  • 【クリーンパーテーションpush-pull方式メーカー画像】

私達医療従事者も常に患者さんの風上で診療するため、たとえ患者さんが咳をしても、飛沫に暴露されることはなく安心です。
屋外のため暑さ寒さ対策としてスポットエアコン(下図)を用意しています。しかし、厳冬期には寒さ対策は十分とは言えません。ご自身でも防寒対策をして受診して下さい。
現在、屋外診察室で診療をさらに効率化させるため、、無線LAN機能を持った電子カルテを屋外診察で使用できるよう準備を進めています。


  • 【51R7pogp2SL._SL1000_】

3-3.事前に記入しご持参頂いた問診票に基づき、カルテを作成後、診察します。

有症状者の場合、まず、鼻咽頭拭い液による抗原定性検査(迅速検査キット)を受けて頂きます。
インフルエンザ流行シーズンの冬期は、新型コロナ感染症とインフルエンザを同時に検査するコンボキットをインフルエンザが流行していない時期は、新型コロナ感染症単独キットを使用します。結果は15分程度で出ます。その結果が陽性なら、COVID-19の確定診断になります。陰性の場合、大抵、PCR検査を追加で実施します。結果は上述のようにお電話でお知らせします。新型コロナ検査は2回迄行政検査として無料で受検できます。検査の流れは下図のようになります。


  • 【新型コロナ検査フローチャート】

抗原検査で陽性と判明した場合、酸素飽和度の値、症状、診察結果から肺炎を疑い、胸部レントゲン検査、血液検査を受けて頂くこともあります。なお、抗原検査で陽性となった場合、高額な抗新型コロナ感染症治療薬は公費負担となり無料です。それ以外の診療費は通常の保険診療となります。

COVID-19罹患時の療養方法には、入院、宿泊、自宅療養がありますが、患者さんの重症度(下図)を鑑みながら療養方針を決定します。


  • 【新型コロナ感染症重症度分類】

4.治療について

新型コロナウイルス感染症に対する治療は、抗ウイルス剤の投与と様々な自他覚症状に対する対症療法になります。感染症法第5類移行後、治療費の公費負担は徐々に減額され、2024年4月からは、インフルエンザ同様通常の保険診療となり、同様の自己負担割合で窓口負担が発生しています(下図)。  


  • 【新型コロナウイルス感染症令和6年4月からの治療薬の費用について】
主要な経口抗ウイルス剤は現在3種類ありますが、いずれも新薬のため薬価が非常に高く、下図(水戸市ホームページより引用)の如く1治療分(5日分)窓口負担も高額になります。
 

  • 【4月以降の新型コロナ感染症治療薬に係る自己負担額の参考例】※1治療分(5日分)の薬が処方される場合】
ただ抗ウイルス剤のうち、ゾコーバは軽症の方を中心に誰でも内服できますが、その他は高齢者や基礎疾患があり重症化リスクの高い方の内服が推奨されています。
 

5.療養証明書発行について

当院を受診、診断、治療を受けた方に関しては、希望される場合、有料の診断書を発行します。他院で診療を受けた方は、そこで発行してもらって下さい。

6.後遺症について

6-1.後遺症対応医療機関について

COVID-19に罹患、幸い大事に至らず軽快したにも拘わらず、何らから症状がなかなか消失せず、持続している方がいます。3ヶ月経っても症状が持続する場合、後遺症(long COVID, post COVID-19 condition)と判断されます。症状には、咳嗽、倦怠感、味覚障害、嗅覚障害等が多いですが、その他、微熱、呼吸困難、胸痛、脱毛、抑うつ等、様々な報告があり、20~40歳代の若年者に多いようです。東京都の新型コロナ保健医療情報ポータルサイトに詳細な情報が掲載されていますのでご参照下さい。また、東京都では、このようなリーフレットも発行しています。このリーフレットに記載されているように、都内八つの都立病院、公社病院にコロナ後遺症相談窓口を設置しています。後遺症と思われる方はご相談下さい。
また、東京都では、この八つの病院以外の後遺症対応医療機関を募集しています。上記八つの病院は三鷹から遠いこともあり、当院も後遺症対応医療機関に手を挙げています。現在公表されていませんが、近々医療機関名が公表予定です。後遺症でお困りの方は、それら医療機関にもご相談下さい。
ただ、現状、後遺症に対する特効薬等はなく、自然軽快するまで、対症療法で症状を緩和させることが中心となります。

6-2.後遺症に関する診断書について

後遺症に関する診断書を希望される方がいます。他院で新型コロナと診断された方の場合、発症当時の病状を把握できないため、一律発行をお断りしています。COVID-19と診断を受けた医療機関にご相談下さい。
たとえ、当院でCOVID-19と診断を受けた方であっても、コロナ後遺症に特徴的な検査異常値等がないため、自覚症状しか判断材料がありません。そのため、その症状がコロナによるものなのか、その他の病気によるものなのか診断は困難です。ですので、自覚症状のみをもって「コロナ後遺症」との診断書は発行するのは難しいです。

当院で受検可能な新型コロナウイルス検査について

当院では、COVID-19に関して、PCR検査、抗原検査を受けることができます。
発熱、感冒症状、味覚障害、嗅覚障害などCOVID-19を否定できない症状がある場合、行政検査として検査費用は無料(初診料その他の検査料以外の費用は、通常の保険診療の料金)となります。
また、濃厚接触者、COCOAアプリで通知のあった方、濃厚接触者と未確定であっても同居者、所属団体等で陽性者が確認され、濃厚接触者の可能性のある方、陽性者の発生した高齢者施設職員、高齢者施設への新規入所予定者なども行政検査の対象者となり、検査費用は無料です。
また、廉価なPCR検査を提供する民間検査機関で陽性となった場合、民間検査機関では保健所への届出等を行わないため、改めて医療機関を受診しなければなりません。
実施した民間医療機関でのPCR検査の信頼性を評価、状況により再度PCR検査を実施します。
その場合も、行政検査のため無料となります。
さらに、家庭等で、薬局において購入した医療用抗原検査キットを使用し、検査結果が陽性となった場合も、改めて医療機関を受診しなければなりません。状況により再度検査を実施した場合も、行政検査のため無料となります。
一方、海外渡航や帰省、イベントへの参加目的、不安解消等新型コロナウイルス感染を疑う理由なく検査を希望する場合、検査費用は保険適応外で自費診療となります。
当院の自費診療での検査料金は、自由診療コーナーをご参照下さい。

なお、「当院のご案内」の「小児患者への対応について」でご説明しているように当院は内科で、小児科を標榜していません。そのため、基本的に15歳以上の方の診療しかしておりません。ただし、ワクチンに関しては年齢制限はありません。

1.PCR検査

ウイルス粒子の中に存在する遺伝子成分を検出する検査を核酸検出検査と呼びます。
核酸検出検査は検体(鼻咽頭拭い液、鼻腔拭い液、唾液等)中に僅か(5コピー)でも存在すると検出できるため、最も感度の高い検査法です。
核酸を検出することはウイルスの存在証明になりますので、感染が確定します。
しかし、検査感度が高いといっても100%ではありません。
検体採取部位、手技の影響も受けるため陽性率(新型コロナウイルス感染者のうち、陽性の結果が得られる割合)は90%程度です。
換言すると、10%は偽陰性になります。
そのため、検査結果が陰性でも、例えば味覚障害や嗅覚障害等の症状があり、COVID-19を強く疑う場合、2回迄行政検査を実施できることになっています。

また、感染し、COVID-19を発病、その後幸いに治癒しても、しばらくの間、ウイルスの死骸が存在するため、たとえ周囲への感染性がなくなっても、しばらく陽性が続きます。
検査感度が大変高いことの裏返しです。
核酸検出検査には数種類ありますが、当院ではPCR(リアルタイムRT-PCR)を実施しています。
検査結果が判明するのは検査受検日を含め2~5日後になります。
そのため、検査結果は検査翌日以降(翌日が休診日の場合、さらに遅れます)お電話でお伝えしています。

実際のところほとんどの場合、検査翌日には結果が判明していますが、第3波、第4波のピーク時には検査が遅れ3日目になった方もいました。
当院のPCR検査は、英国型、南アフリカ型、ブラジル型変異株に共通して認められるN501Y変異の有無も解るため、これら変異株の判定も行っています。

現在当院では院内で実施、15分程度検査結果が出る核酸検出検査の導入を検討しています。

2.抗原検査

検体(鼻咽頭拭い液、鼻腔拭い液、唾液等)中のウイルス粒子構成成分である蛋白質を検出する検査です。
核酸検出検査同様、ウイルス蛋白質を検出することはウイルスの存在証明になりますので、感染が確定します。
抗原検査には正確に蛋白質量を測定する定量検査とその有無のみを調べる定性検査があります。
当院では15分程度で検査結果が分かる鼻腔拭い液を使用した定性検査を実施しています。
上述の如くPCR検査でさえその検査感度は90%程度ですが、抗原検査はPCR検査に比べさらに検査感度が劣ります。
発症日から9日以内の場合PCRと遜色ない検査結果が得られますが、10日以降は偽陰性(PCR検査では陽性なのに抗原検査は陰性の状態)症例が増すため、発症10日目以降はPCR検査を推奨しています。
ただ、すぐに検査結果を希望される場合は、発症10日目以降でも抗原検査を実施、陽性なら感染が確定、陰性の場合、PCR検査を追加実施します。
上述の如く2回迄行政検査を実施できることになっています。
上述の如く濃厚接触者、COCOAアプリ通知者等も行政検査の対象者となりますが、これら無症状の方は、有症状の方と比べウイルス量が少ない傾向にあります。
そのため、感度の劣る抗原定性検査では正確に判断できません。
そのため、これら無症状の方には、初めから唾液によるPCR検査を受けて頂きます。

また、38度以上の発熱がある場合、インフルエンザ検査も同時に実施しています。

追記:2021年9月27日、新型コロナウイルス感染症に係る特例的対応として、医療用抗原検査キットを薬局において一般の方に販売できることなりました。症状がある場合は医療機関を受診することが原則ですが、家庭等において体調が気になる場合等にセルフチェックとして使用できます。もちろん陽性の場合、改めて医療機関を受診して下さい。

3.抗体検査

抗体検査は、新型コロナウイルス感染に対するヒトの免疫反応を調べる検査です。抗体は感染後1~3週間後に出現するため、過去の感染を示すもので、PCR検査や抗原検査のように現在感染していることは診断できません。抗体検査は保険適応になっておらず、これまで当院では実施していませんでした。
当初、開発された抗体検査試薬は、感染により出現する様々な抗体を測定するものでしたが、最近、ワクチン接種後に出現する中和抗体(新型コロナウイルス抗体のうち、ウイルスがヒトの細胞に結合するのを阻害する抗体で、感染や重症化を防ぎます)を専ら測定する検査試薬が開発(下図、アボット社製、CLIA法)され、過去の感染の診断というより、ワクチン(ファイザー、武田/モデルナ、アストラゼネカ社製すべてのワクチンに対応)の効果判定を目的として検査を希望される方が増えています。

つまり、ワクチンを接種して陽性の場合、その抗体価(2回目接種最低1週間、できれば3週間後)に採血して下さい)によりワクチンがどの程度有効かを判断します。逆に陰性だったり、抗体価が低かったりした場合、ワクチンの効果が乏しいこと(一次性ワクチン効果不全)を意味します。
一方、ワクチン接種せずに陽性の場合、1~3週間以上前に新型コロナウイルスに感染していることを意味します。そのようなエピソードがまったくない場合、本人が気づかないうちに感染したことになります(不顕性感染)。一方、陰性の場合、新型コロナウイルスに感染していないか、感染しているがまだ抗体が出現するまでの感染直後1~3週間の期間(window periodと呼びます)である可能性があります。
以上のような解釈のため、抗体検査は、

1、気付かないうちに新型コロナウイルスに感染(不顕性感染)していないか調べたい方
2、以前の風邪症状がCOVID-19でなかった心配な方
3、ワクチン接種により、感染予防に十分な抗体を獲得しているか調べたい方
4、企業防衛のため、職場の抗体保有者の割合を調べたい企業担当者の方
5、不特定多数の方と接する仕事に従事されている方
6、感染で重症化しやすい高齢者や基礎疾患のある方と同居されている方


等が良い適応です。
上述の如く抗体検査は自由診療となり、当院では税込6,600円で実施しています。

当院での新型コロナウイルスワクチン接種について

2021年6月7日より当院での新型コロナワクチン初回接種予約(1、2回目をセット)が始まりました(期限は2022年9月30日)。予約方法は、

  1. 当院窓口
  2. 電話(予約専用電話:090-7537-6807
    両受付時間は、午前9時から12時30分、午後は2時から6時迄。ただし水と土曜日は午前中のみ。お一人3枠(2回接種X3人分)迄予約できます。
  3. Web(インターネットで、24時間対応)

です。
現在の予約対象者はクーポン券を配布されている12歳以上(当院は小児科でないため、5~11歳の小児接種は実施していません)の方です。追加(3回目)接種は、2回目接種日から5ヶ月経過し、接種券が届いた三鷹市民は誰でも(当院受診歴のある方は市外在住でも構いません!)受けられます。ただし、現時点で、12~17歳の追加接種に使用できるワクチンはファイザー社製のみです。

2022年6月6日(月)から三鷹市の新型コロナワクチンの4回目接種が始まりました。
対象者は、以下のいずれかに該当する三鷹市民(当院受診歴のある方は市外在住でも構いません!)です。
1、60歳以上
2、18歳以上60歳未満で基礎疾患などを有する方
3、18歳以上60歳未満で重症化リスクが高いと医師が認める方

なお、基礎疾患は、①慢性の呼吸器の病気、②慢性の心臓病(高血圧を含む)③慢性の腎臓病、④慢性の肝臓病(肝硬変等)、⑤インスリンや飲み薬で治療中の糖尿病または他の病気を併発している糖尿病、⑥血液の病気(ただし、鉄欠乏性貧血を除く)、⑦免疫の機能が低下する病気(治療中の悪性腫瘍を含む)、⑧ステロイドなど、免疫の機能を低下させる治療を受けている、⑨免疫の異常に伴う神経疾患や神経筋疾患、⑩神経疾患や神経筋疾患が原因で身体の機能が衰えた状態(呼吸障害等)、⑪染色体異常、⑫重症心身障害(重度の肢体不自由と重度の知的障害とが重複した状態)、⑬睡眠時無呼吸症候群、⑭重い精神疾患(精神疾患の治療のため入院している、精神障害者保健福祉手帳を所持している、または自立支援医療(精神通院医療)で「重度かつ継続」に該当する場合)や知的障害(療育手帳を所持している場合)となります。
接種間隔は、3回目接種から5カ月以上で、使用するワクチンは、ファイザー社武田/モデルナ社ワクチンになります。3回目同様、3回目とは違う種類のワクチンを接種する交互接種が認められています。接種費用は、無料(全額公費)です。
web予約では、60歳未満の方が基礎疾患等のある対象か否か判断できません。そのため、60歳以上の方しか予約できないよう設定しています。60歳未満で接種券をお持ちの対象者はお電話(090-7537-6807)にてご予約下さい。

新たな変異株の都内流入等の状況を鑑み、当院では一般診療より新型コロナワクチン接種を優先すべきであるとの判断に至り、月曜日と金曜日の午後外来を一部閉鎖、ワクチン予診専任医を招聘、ワクチン接種に特化した診療時間(いわゆるワクチンタイム)を設けるなど、月曜日から土曜日まで可能な限り多くの時間をワクチン接種に割いてきました。追加接種に於いても同様の措置を実施します。しかし、そのことで逆に多数の接種希望者が来院、待合室が3密化する危険性があります。そのため、下記の対策を講じています。ご理解、ご協力のほど宜しくお願い致します。

1、新型コロナワクチン接種目的に来院された方は、予約時間になるまで院内に入れません。予約時間前に入室された方には、一旦外に出てお待ち頂きます。ワクチン接種者が多い、火、水、土曜日の午前、月、金曜日の午後に関しては、1F当院専用駐車場に椅子を並べて、座って待てるようにします。
2、被接種者と一緒に屋内に入れるのは、被接種者1人に付き家族1人迄とします。
例えば、被接種者1人+接種しない家族2人で来院された場合、家族1人は外でお待ち頂きます。
3、接種待ち、あるいは接種後15分間の観察時間中もマスクを装着、極力会話をお控え下さい。

先般個別接種でキャンセルが発生しました。ファイザー社製ワクチンは、一旦開封すると6時間以内(武田/モデルナ社ワクチンは10時間)に使い切らなければなりません。また、1瓶6回分(武田/モデルナ社ワクチンは20回分)のため、1回分ずつ調整することもできません。結果、翌日の接種に回すことはできず、対象者がいなければ廃棄になってしまいます。
そこで、キャンセルが発生した場合、ワクチンを無駄にしないように、待合室にいる方で、
①まず、接種クーポン券を受け取りながら予約の取れていない方にご案内します。
②次に、すでに予約しているが、前倒しで接種したい方にご案内します。
その場ですぐ接種できるように、当院来院時は接種クーポン券を常時携行するようお願いします。
また、この場合、三鷹市民でなくとも、接種クーポン券があれば接種できますので、やはり、来院時は、接種クーポン券を常時携行するようお願いします。「原則、住民票がある市町村で接種することになっています」が、「基礎疾患を持つ者が主治医の下で接種する場合」は住民票所在地外においても接種できることになっています。
③クーポン券をお持ちの方がいなかった場合のみ、持参されていない対象者に接種します。

さらに、事前にキャンセル待ちリストを作成しています。対象者は、当院受診歴のあるクーポン券持参者で、おおむね20分以内に来院できる方です。現在予約が取れていない方、予約が取れていてもだいぶ先で、少しでも早く接種されたい方は、受付にお申し出下されば登録します。リストに登録されても、他で早く接種できれば、もちろん接種して構いません。その場合、キャンセル待ちリストのキャンセルをご連絡下さい。ご協力のほど、宜しくお願い致します。

ワクチンを無駄にしないため、キャンセルされる方はかならずキャンセルのご連絡をお願いします。無断キャンセルの方は今後当院ではご予約できません。
WEB予約されている方はWEB画面からキャンセルできます。窓口や電話でご予約された方はお電話でご連絡下さい。なお、現在ある予約の変更も、変更希望先に空きがあれば対応しますので、お電話下さい。

新型コロナウイルスワクチンに関して、2022年6月14日現在の情報をQ&Aの形式で提供します。

ワクチンに副作用はないのですか?
2022年6月12日現在、日本で使用されるワクチンは5種類です。そのうち1種類は小児用のため、当院が接種する12歳以上に関しては4種類となります。
現在、日本国内で使用されているおもなワクチンは①ファイザー社製(コミナティ筋注)と②武田/モデルナ社製(COVID-19ワクチンモデルナ筋注)ですが、武田/モデルナ社製は、当初都心の大規模接種会場と職域接種で使用されていましが、最近は地域の医療機関でも使用されるようになり、当院でも使用しています。
③アストラゼネカ社製はまれですが(10~25万回に1回)血栓症の副反応のため、原則40歳以上の方を対象に一部で使用されているのみです。因みに、ファイザー社製や武田/モデルナ社製では、血栓症は報告されていません。
武田社製(ノババックス)は、2022年4月19日薬事承認を受けて、新たに使用され始めました。現在使用されているB型肝炎ウイルスワクチン等と同様の組換えタンパクワクチン(不活化ワクチンの一種)であり、豊富な使用実績があるため、安心感があります。実際、ファイザー社製や武田/モデルナ社製のmRNAワクチンに比べ、B型肝炎ウイルスワクチン同様、副反応の少ないことが報告されています。
これら4種類のワクチン(当院は小児科でないため、5~11歳の小児接種は実施していません。ですのでファイザー社製小児用は割愛します)に関して、接種対象が微妙に異なりますので下図(秋田県公式サイト「美の国あきたネット」より転載、改変)します。


ファイザー社製についてご説明すると副作用はあります。一部の方で、接種部位の腫れ(私も腫れました)、発熱(私も2回目接種時38.0℃発熱しましたが1日のみで翌日はまったく普通でした)、頭痛、倦怠感、筋肉痛等が見られています。若年者より高齢者の方が、免疫応答が弱いため、これら副反応の頻度は少し低いことが報告されています。また、2回目接種時には、既に1回目接種で免疫が誘導されているため、1回目より強い免疫応答が起こり、副反応がより強くなります。
激しいアレルギー反応のアナフィラキシーは20万人で1人程度。インフルエンザワクチンの4倍。三鷹市民全員が2回接種して2人程度(2021年末時点では三鷹市内でアナフィラキシーは発生しておらず、全国的なデータに於いても、実際のところアナフィラキシー発生頻度はもっと低いようです)。アナフィラキシーを発症したからといって死ぬわけではありません。適切な処置で数日のうちに完治します。アナフィラキシーは大半が接種後15分以内発症しているので、接種後全員15分間タイマー(下図)で経過観察してから、帰宅して頂きます。

ファイザー社と同じmRNAワクチンである武田/モデルナ社もほぼ同様ですが、武田/モデルナ社のワクチンの方が副反応の発生頻度が5~20%多く、とくに接種約1週間後に、接種した場所の痛みや腫れなどがみられるいわゆる「モデルナアーム」が見られることあります。
また、ファイザー及び武田/モデルナ社ワクチンではごく稀ですが、心筋炎や心膜炎の副反応が報告されています。とくに10代及び20代の男性では、ファイザーよりも武田/モデルナ社ワクチンで高頻度です。因みにアストラゼネカ社では報告されていません。
追加(3回目)接種の副作用は、2回目接種時とおおむね同様でしたが、腋窩リンパ節腫脹に関してはやや高頻度でした。
副作用を一言で纏めると、現在日本で使用されている多数のワクチン(インフルエンザ、麻疹、風疹等々)より、発熱、疼痛等の頻度は多いですが、重大な副作用はなく、大差ありません。
上述の如く、武田製ノババックスが使用できるようになると副反応が少なく安心なのですが、上図の如く、まだ4回目接種が承認されていません。
もし、接種後副反応が出た場合、接種した医療機関にご相談下さい。集団接種の場合、当院にご相談下さって構いません。
ワクチン接種後、発熱含めまったく何も副反応がないのは、ワクチンが効いていないのではないですか?
副反応の発熱は高齢者で低く、低頻度、若年者で高く、高頻度です。一方、接種後の抗体価は、高齢者で低く、若年者で高いため予想されていたことですが、

1、新型コロナウイルスワクチン2回目接種後に発熱を認めた人は、そうでない人よりも抗体価が高い傾向にあり、38度以上の高い発熱を認めた人は37度未満であった人と比較して、平均約1.8倍の抗体価が認められた。

2、副反応出現後であれば、標準的な解熱鎮痛剤を使用しても抗体反応への悪影響は観察されず、ワクチン接種による免疫は十分に獲得されていた。

ことが2022年3月7日九州大学から発表されました。発熱された方はそれだけしっかり抵抗力を獲得したとご理解下さい。副反応のない方は、免疫が獲得できなかったわけではありません。発熱者よりも少なめなだけです。
ワクチン接種後に脇のリンパ節が腫れましたが、大丈夫ですか?
「乳腺外来」のページの「新型コロナウイルスワクチン接種による反応性腋窩リンパ節腫大」の解説をご参照下さい。
ワクチン接種後死亡した方のニュースを時々見かけます。副反応の怖いワクチンではないですか?
このような質問を頻繁に受けます。誤解を生むようなマスコミ報道に辟易しています。そのような質問を受けた場合、以下のようにご説明しています。
例えば、マクドナルドでハンバーガーを食べた翌日亡くなった方がいたら、マックは怖いので行くのを止めようと思いますか。おそらく毎日数十万人の方がマックに行くでしょうから、翌日に亡くなる方がいても珍しくありません。
あるいは、吉祥寺通りを通った翌日亡くなった方がいたら、吉祥寺通りを通るのは怖いから通るのを止めようと思いますか。おそらく毎日数十万人の方が吉祥寺通りを通るでしょうから、翌日に亡くなる方がいても珍しくありません。
少なくとも、マックに行った方、例えば10万人と行かなかった方10万人中、翌日に亡くなった方の数を比較しないと意味がありません。同様、吉祥寺通りを通った方と通らなかった方を。
新型コロナワクチンに関して、既にその様な統計が取られており、接種した方10万人としなかった方10万人を比較し、翌日亡くなった方の人数に差がないことが明らかになっています。人間、数十万人もいれば、たまたまマックに行った翌日や吉祥寺通りを通った翌日に亡くなる方がいても珍しくはないのです。
ワクチン接種後に、くも膜下出血や急性大動脈解離発症例が厚労省より公表されていますが、これらも同様で、因果関係を証明されたものではなく、あくまでも偶発的に発症したものです。
マスコミ的にはマックに行った翌日に亡くなった方のことを報道してもニュースにはなりませんから、自ずとワクチン接種した翌日に亡くなった方のことが報道されているだけです。
ここで使用されているワクチンは何というワクチンですか?
現在、当院で使用しているワクチンはファイザー社製のコミナティ筋注と武田/モデルナ社ワクチン(2022年7月頃から武田社製ノババックスも導入予定)です。 1回目と2回目は原則同じワクチンを接種します。ただ、上述の如く武田/モデルナ社製ワクチンではごく稀ですが、心筋炎や心膜炎の副反応が、とくに10代及び20代の男性で、ファイザー社製よりも高頻度に報告されています。そのため、10~20代男性に限り、1回目に武田/モデルナ社製ワクチンを接種した方であっても、2回目接種をファイザー社製ワクチンに変更(1回目と2回目で異なったワクチンを接種することを交互接種)してよいことになっています。交互接種の場合、4週間、間を空けて2回目を接種します。
また、1回目のワクチン接種後に重篤な副反応が生じ、2回目に同一のワクチンを接種することが困難な場合や  国内ワクチン流通状況、被接種者の転居等により同一ワクチンを接種することが困難な場合も、交互接種が認められています。
なお、2021年12月1日から始まった追加接種(3回目接種)、2022年6月6日から始まった4回目接種では、初回接種(1、2回目)や3回目接種と異なるワクチンを自由に選択し接種してよいことになりました。
同じmRNA型ワクチンであるファイザーと武田/モデルナ社製の違いを一言で纏めると、「効果はほぼ同等から若干武田/モデルナ社製の方がよいが、副反応は若干武田/モデルナ社製の方が強い。」となります。よって、どちらを接種しても大差ありません。
ただ、初回と追加接種において交互接種(ファイザー→武田/モデルナ、武田/モデルナ→ファイザーへ変更)した場合、予防効果は増すようです。
一方、2022年4月に薬事承認された武田社製ノババックスは、現在使用されているB型肝炎ウイルスワクチン等と同様の組換えタンパクワクチン(不活化ワクチンの一種)で、これまでの豊富な使用実績から安全性が確認されており、ファイザー社製や武田/モデルナ社製のmRNAワクチンに比べ、明らかに副反応は少ないです。しかし、効果は若干劣るようです。よって、副作用が心配で接種を躊躇されている方には、ノババックスをお勧めします。
ファイザー社とモデルナ社、どちらのワクチンを接種すればいいのですか?
2021年12月1日から始まった追加接種(3回目接種)では、初回接種(1、2回目)と異なるワクチンを自由に選択し接種してよいことになりました。そのため当院では、ファイザー社のみならず、今後、武田/モデルナ社ワクチンも接種できる予定です。
端的に私見を述べれば、「1、2回目は、効果はほぼ同等から若干武田/モデルナ社製の方がよいが、副反応は若干武田/モデルナ社製の方が強い。3回目追加接種は、接種量が半分になったため、武田/モデルナ社ワクチン副反応が減少、ファイザー同様に、一方、効果は、1、2回目ファイザー+3回目ファイザー(中和抗体20.0倍)より、1、2回目ファイザー+3回目モデルナの交互接種(31.7倍)の方が、効果が高い(下図、MEDIUS社ホームページより改変して転載)。よって、心筋炎の問題がある10代及び20代の男性はファイザー社、それ以外の方は、ファイザー→武田/モデルナ社の交互接種を選択する。」です。

よって当院では、若年男性以外は、3回目接種は武田/モデルナ社ワクチンをお勧めしています。ただ、極端な違いではありあませんので、ワクチンの種類より、できるだけ早く追加接種することを最優先して下さい。個人的には、追加接種に武田/モデルナ社ワクチンを希望しましたが、ワクチン納品時期の問題で、ファイザー社を接種せざるを得ませんでした。
4回目接種でもよく同様の質問を受けます。3回目と異なり、4回目接種に関して全く科学的データがありません。3回目データから推測するに、3回ファイザーを接種した方は、4回目モデルナの方が抗体価が高くなる思われますが、あくまでも推測です。ちなみ私は今回モデルナを接種します(3回目のとき、医療従事者枠のためファイザーしかありませんでした)。 
ただ、ご存知のように、ファイザーが不足、モデルナが余るのは間違いありません。そこで、個人的には、

1、前回副反応が強かった場合、それとは違う方のワクチンを勧めています。
2、そのようなことがなく、どちらでも構わないという方には、モデルナをお願いしています。
3、どちらがいいですかと尋ねられた場合、「4回目は始まったばかりなのでどちらがいいとするデータはありません。ただ、3回目同様、交互接種した方が抗体価が高くなることが推測されます。前回、副作用が強かったのなら、ワクチンを変える方がいいかもしれません。一つ言えるのは、7月ワクチンがなくなる可能性があるので、3回目から5ヵ月を過ぎているなら、早めに接種して下さい。」

とご説明しています。
ワクチンの副作用として接種部位の痛み、発熱、頭痛が、とくに2回目接種の後に多いと聞きました。そのような副反応が出た場合、どうしたらよいですか?
接種翌日に上記のような副反応が出ることが多いですが、軽度なら様子を見るだけで構いません。基本的に数日で自然軽快します。
当初、ワクチン接種後の解熱鎮痛剤としては、アセトアミノフェン(商品名、カロナール)に限定されていたため、薬局店頭からアセトアミノフェンがなくなるという事態に陥りました。しかし、その後、イブプロフェン、ロキソニン等でも問題なしと厚労省よりアナウンスがあり、一時より品薄状態は改善されております。 しかし、今後、上記の如く需要増加のため再度品薄になる可能性があること、ロキソニン等は15歳未満、妊娠末期、消化性潰瘍の持病のある方に処方できないこと、当院で処方する場合、自費診療(10割負担)となるため、初診料等に加え薬局での支払いも合わせ5,000円前後になること、保険証を使わず薬局で購入した場合、20錠1,000円程度でそれでも被接種者に不要な出費を強いること等から、「当院でワクチン接種をされた方に限り、解熱鎮痛剤アセトアミノフェンを小分けして院内処方しています。薬袋にアセトアミノフェン200mg錠、10錠を入れてお渡します(税込200円)詳細は接種時にポスターをご確認下さい。」としていたサービスは2023年5月をもって終了しました。
なお、上述の「Q ワクチンに副作用はないのですか?」での九州大学発表にように、解熱剤を内服しても、ワクチン効果発現に悪影響はありません。
また、症状が出る前に飲んだ方がいいのかとの質問もよく受けますが、症状が出ない方もいますのでお勧めしません。
アレルギーの持病がある場合も接種できるのですか?
一般的なアレルギー疾患(花粉症、気管支喘息、アトピー性皮膚炎等)の持病をお持ちの方も何ら問題なく接種できます。さらに、過去に重篤なアレルギー(アナフィラキシー)の既往のある方も接種できます。ただし、アナフィラキシーの既往のある方は、用心のため接種後30分間の経過観察が必要です(その他の方は15分間)。ただし、ワクチンに含まれるポリエチレングリコールや似た物質のポリソルベートにアナフィラキシー等重度のアレルギー既往のある方は接種できません。これらの物質は、下剤や、プレベナ-13、インフルエンザHAワクチン、ガーダシル等のワクチン、化粧品等に含まれているので、過去これらの医薬品にアレルギーを示した方は要注意です。
ワクチンは打った方がいいのですか?
COVID-19の致死率はかなり高く(60~69歳;1.24%。70~79歳;4.65%、80~89歳;12.0%、90歳以上;16.09%)、変異株はさらにその約1.5倍です。
今後さらに強毒な変異株の出現も懸念されています。
私の調べる限りワクチンはきわめて安全性が高く(インフルエンザワクチンより多少副作用が強い程度で、抗生物質の点滴より遥かに安全)、インフルエンザワクチンと比べ物にならないほど有効性が高い(ファイザー及び武田/モデルナ社製は約95%発症を防ぎ、致死率を約99%低下、アストラゼネカ社製は約70%)わけですから、有効性とリスクを天秤に掛ければ、特段事情がない限りワクチンを打たないといった選択肢は考えられません!もちろん私も接種しました。
ワクチンを接種した後はもう感染予防に留意する必要はないのですか?
上述の如くワクチンを接種しても発症を100%防げるわけではありません(発症予防約95%)。発症(=症状の出る状態)を防げても、感染している可能性は否定できません(不顕性感染と呼びます。感染しても症状がまったくないため、感染した当人は感染したことに気付きません。多くの若者がこのような状態のため、感染後も元気に動き回り、気付かないうちに感染を広げていることが指摘されています)。ですから、若者同様、周囲の方に感染を広げる可能性があり、やはり、ワクチン接種後もマスク、手指消毒など感染予防は引き続き必要です。
また、2回目のワクチン接種後、効果が出現するには1~2週間掛かるためその間は特に要注意です。
ワクチン接種後、感染予防に十分な抗体を獲得できいるか調べたい方、上記の中和抗体検査を受けると良いでしょう。
ワクチンの効果はどれくらい持続するのですか?
ファイザー社製、モデルナ社製とも、接種後およそ1ヶ月をピークとしてその効果は漸減していきます。変異株の種類にもよりますが、現在のところ予防効果は6か月間程度と考えられています。そのため、現在、3回目、4回目追加接種が実施されています。
変異株にも有効なのですか?
現在様々な変異株が出現しており、さらに新しい変異株が現れています。そのため、すべての変異株を一緒くたにして答えられませんが、ファイザー及び武田/モデルナ社製ワクチンとも一定の効果は証明されています。ただ、上述のようにアストラゼネカ社製は効果が低いようです。
新たな変異株に対応、さらにワクチン効果を増強するため、現在、3回目、4回目追加接種が実施されています。
どのような方がワクチン接種を受けた方がいいのですか?
後述のように高齢に加え、基礎疾患、肥満(BMI30以上)等のある方は重症化しやすいことが分かっています。ですから、基本的に全員!とくに高齢者、高齢者でなくともこれらの基礎疾患がある方は接種すべきです。
  • <基礎疾患一覧>
  • 慢性の呼吸器の病気
  • 慢性の心臓病(高血圧を含む)
  • 慢性の腎臓病
  • 慢性の肝臓病(ただし、脂肪肝や慢性肝炎を除く)
  • インスリンや飲み薬で治療中の糖尿病または他の病気を併発している糖尿病
  • 血液の病気(ただし、鉄欠乏性貧血を除く)
  • 免疫の機能が低下する病気(治療中の悪性腫瘍を含む)
  • ステロイドなど、免疫の機能を低下させる治療を受けている
  • 免疫の異常に伴う神経疾患や神経筋疾患
  • 神経疾患や神経筋疾患が原因で身体の機能が衰えた状態(呼吸障害等)
  • 染色体異常
  • 重症心身障害(重度肢体不自由と重度知的障害とが重複した状態)
  • 睡眠時無呼吸症候群
  • 重い精神疾患や知的障害
  • 肥満症(BMI 30以上)

なお、2022年6月6日(月)から始まった4回目接種では、対象者は、以下の方々に絞り込まれています。
1、60歳以上
2、18歳以上60歳未満で基礎疾患などを有する方
3、18歳以上60歳未満で重症化リスクが高いと医師が認める方
なお、基礎疾患は、上述の通りです。
既に新型コロナに感染したことがあるのですが、やはりワクチンを受けた方がいいのですか?
新型コロナウイルスに一度感染した方も、再度感染することが報告されています。また、自然感染よりワクチン接種の方が、効率的に免疫力が高まることが分かっています。そのため、既に新型コロナに感染された方もワクチン接種が推奨されています。
現在、感染後のワクチン接種時期に関して、明確な基準は示されていません。しかし、当然ですが、他者へ感染させないためには、少なくとも隔離期間を過ぎた後に接種すべきです。一度感染すると、3カ月以内の再感染はほとんどなく、また、治療に使用する抗体カクテル療法がワクチン効果を減弱させること等から、3ヶ月程度間を空けて接種すべきでしょう。ただ、希望する場合、3ヶ月以内であっても問題ありません。
ワクチン接種費用はどうなるのですか?
無料です。
何回接種するのですか?
ファイザー社製のコミナティ筋注初回接種(1+2回目)の場合、原則3週間間隔を空けて2回です。ぴったり21日後でなくとも、実際には1回目接種から19日後~6週間後程度は大丈夫です。
武田/モデルナ社製ワクチン初回接種の場合、原則4週間間隔を空けて2回です。ぴったり28日後でなくとも、実際には1回目接種から21日後~6週間後程度は大丈夫です。
6週間を過ぎた場合の効果に関してデータがなく不明です。しかし、私見ですが、免疫学的には相当な効果があるのは間違いありません。ですから、2回目接種を取りやめるべきではありません。6週間を過ぎても是非接種して下さい。
上記初回接種(1+2回目接種)に加え、現在、初回接種5か月後を目途に、ワクチン効果増強のため、2021年12月から追加接種(3回目接種)が、さらに2022年6月から4回目接種が始まっています。
インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチン接種も予定しています。どちらを先に、どれくらいの間隔を空けて他のワクチンを打てばよいですか?
唯一インフルエンザワクチンは新型コロナウイルスワクチンと同時接種が認められています。その他のワクチンに関しては、新型コロナワクチンが先でも後でも、2週間、間を空ければ接種できます。重症度を鑑みれば新型コロナワクチンを優先的に接種すべきでしょう。
ここでワクチン接種を受けることができるのですか?
三鷹市でのワクチン接種はコミセン体育館や元気創造プラザ体育館等を使用した集団接種と、医療機関などで接種する個別接種の併用になります。
当院は、個別接種施設に申請(曜日は月~土曜日まで毎日)していますので、当院で接種できます。
三鷹市民でなくともここでワクチン接種を受けることができるのですか?
原則、住民票がある市町村で接種することになっていますが、「基礎疾患を持つ者が主治医の下で接種する場合」は住民票所在地外においても接種できることになっており、三鷹市外から当院に通院治療中の方も当院で接種できます。
もちろん、お住いの自治体からクーポン券(接種券)が配布され、三鷹市における接種対象者となった時期にご予約頂くのが前提です。

例えば、三鷹市内では65歳以上の方しか接種できない時期に、三鷹市より早くクーポン券が配布された他自治体在住の65歳未満の方が、いくらクーポン券があるからといって、先行接種することはできません。
接種するには予約が必要なのですか?
ファイザー社製ワクチンは一瓶6人分で、開封後使用期限が6時間のため、6の倍数の人数で予約しないと端数分は廃棄されることになります。そのため必ず予約が必要です。
武田/モデルナ社ワクチンも初回は一瓶10人分、3回目追加接種は15人分のためなおさらです。
予約方法(インターネット、電話090-7537-6807、窓口)です。
妊娠中や授乳中でも新型コロナワクチンを接種できますか?
ファイザー社製やモデルナ社製のmRNAワクチンが妊娠、胎児、母乳に悪影響を及ぼしたという報告は現時点ではありません。
授乳中の場合、理論的に悪影響が考えにくい上、乳児にワクチンの適応がない(ワクチンは12歳以上が対象)以上、乳児を守る意味からも、むしろ積極的に接種をお勧めします。
妊娠を希望している方の場合、特に配慮は不要ですが、妊娠前に接種を終えていた方が、後述の如く安心です。
現在妊娠している場合、上述の如くワクチン接種した妊婦において現時点では、発熱、疼痛など一般的な副反応以外何ら妊婦特有の問題は発生していません。しかし、あくまでも現時点です。念のため、器官形成期である妊娠12週以後に産婦人科で接種した方が安心です。
なお、母体が獲得した免疫=抗体が臍帯を通して胎児にも移行、他のウイルス感染症同様、新生児を新型コロナウイルス感染から守る可能性があります。

より詳細な情報は厚生労働省作成の「新型コロナワクチンQ&A」をご参照下さい。一般の方向けに解りやすく解説しています。

なお、三鷹市の新型コロナワクチン接種に関する情報は随時三鷹市のホームページに掲載され、最も正確な情報をいち早く入手できます。是非、そちらをご参照下さい。

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