2025/11/19 
「給湯器修理診断料」

「だいぶ前から、給湯器から異音がするので見て欲しい」と家内に頼まれた。家内の話では、シャワーのお湯の出も以前より悪くなっているとのこと(後述するように私はこの風呂をほぼほぼ使用しないので気付くことはない)。やはりお湯を出したときに異音がするらしい。拙宅には2台の給湯器がある。1台は1階用で、もう1台は2階用。風呂や台所は2階にあるので、2階の給湯器使用頻度の方が圧倒的に多い。ちなみに1階用は私の寝室にある洗面とシャワーブース用。そのため使用するのはほとんど私だけ。
今回、異音が出ているのは2階用の給湯器だ。休日、お湯を出しながら屋外に設置されている給湯器を見に行くと確かに妙な音がする。ガスが燃焼する音ではなく明らかに異音というべき大きな音だ。
現在3人の娘は、それぞれ下宿や職員寮などに入り家を出て行ったが、最近まで四姉妹の6人家族、給湯器の使用頻度が一般家庭より、相当多いのは想像に難くない。さらに、私以外の女性5人は、皆2階の風呂を使用するから、2階の給湯器の使用量は尚一層多いはずだ。
拙宅は築10年余りだから、こと2階用給湯器に関しては寿命かもしれないと思った。
給湯器メーカーのノーリツに連絡したところ、私の在宅時間に合わせサービスショップスタッフが点検に来ることになった。
しばらくして、20代後半と思しき男性スタッフが点検に来た。給湯器の場所を案内すると早速給湯器のカバーを開け点検を始めた。ものの数分もすると、「一つは、長くお使いになっているので、内部にあるフィルターにごみがたまり、水流が低下していました。」とのことで、そのフィルターを見せてくれた。その小さなフィルターをささっとブラシで掃除したらおしまい。また、「異音の原因はポンプの経年劣化です。ポンプの交換は可能ですが、使用頻度を考えたら買い替えた方がいいですよ。」とのことだった。その証拠として、給湯器とパソコンを繋ぎ、その場で「点検結果」を感熱紙に印刷し見せてくれた。パソコンを給湯器に繋ぐと機器内部の様々なデータを簡単に確認できるようだ。要約すると、そこには「通電時間:約10年7か月」(拙宅築年数と同じ)「給湯器使用時間:1階用は710時間、一方、2階用は5360時間で、使用頻度非常に多い。使用平均と比べ、13.7年分多く使用されている」との記載があった。つまり、10年7か月で、設計標準の約24年分使用していることになる。これなら経年劣化も頷ける。
「2階用給湯器は買い替えよう」と内心意を決すると、スタッフが「ポンプを修理した場合の御見積書も出しますね」といって、その場で印刷した見積書を見せられた。どうせ買い替えるのだからと思いながらも一見すると、「診断料7,000円」(税別なので実際は7,700円)の文字が目に飛び込んできた。6年も大学に通って、その後研修医を経て、専門的な知識、技術習得に励んだベテラン医師が診断しても、初診料は2,820円にしかならない。サービススタッフがどのようなトレーニングを積んできたか知る由もないが、ものの15分いて7,700円。7,700円が高すぎるのか、2,820円が安すぎるのか。お役人は財政赤字を声高に唱えるが、昨今特殊法人に注ぎ込まれた巨額の税金が中抜きされたり、天下り先のファミリー企業に利益誘導されたりと、一般会計の約4倍、400兆円にも及ぶ特別会計の闇に無知な私でさえ気付いている。
その後、たまたま懇親会であった某先生に診断料7,700円の話をしたところ、その先生曰く、「高松先生、何言ってんの。吉祥寺の母は3,000円からだよ。あっちは、うちらと違って、誤診しても訴えられないのに。」
確かに、訴訟リスクのある我々の診断料が2,820円で、当たるも八卦当たらぬも八卦で3,000円なのは、踏んだり蹴ったりだ。
現在日本国民の税負担率は45.8%。全国民の収入の半分近くを税金として納めている。その結果、医療を含めそれに見合った行政サービスを受けられるなら我慢もする。高額な給与で、何をやってるのかわからない何十もの特殊法人に、ジャブジャブと赤字補填するお金があるなら、もっと医療に回して貰いたい。(本原稿は三鷹市医師会雑誌「醫人往来」7月号に投稿した文章を転載したものです)

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2025/04/25 
「自動精算機を導入しました。」

2025年4月24日より自動精算機テマサックProを導入(左図、中図)しました。従来、金銭授受やクレジットカードでの支払いは、外来窓口で受付スタッフと対面にて行っていました。そのため、仕事終わりの会計締めで金額が合わないことが、たまに発生していました。自動精算機を導入することで、今後このような人為的会計ミスがなくなりますし、会計待ち時間も短縮できます。院内滞在時間の短縮は、来院者の感染リスク軽減化に繋がりますし、外来受付スタッフも同様に感染リスクを軽減できます。
準備が間に合わず、中図では、まだ一部のクレジットカードやQR決済にしか対応していませんが、現在、右図の如くすべてのクレジットカード、QRコード決済、電子マネーに対応すべく準備を進めています。
今後もなお一層安心安全で利便性の高い診療となるよう努力してまいります。

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2025/03/30 
「最新のPACS(医療用画像管理システム)に更新、AI画像診断等を導入しました」(その1)

3月27日兼ねてより準備を進めていたPACS(医療用画像管理システム)を更新、AI画像診断等を導入しました。
PACSとは、Picture Archiving and Communication Systemの略で、医療用画像管理システムのことです。つまり、当院で実施したレントゲン撮影、超音波検査、内視鏡検査等に加え、他院で実施し患者さんが持参されたCT、MRI等の画像データを保管、閲覧、管理するためのシステムです。開院当初よりPACSを導入、患者さんのすべての画像を永久保存(上段の「医院紹介」の項を御参照下さい)してきました。来院者が年々増加、保存するデータもそれに連れ増加、PACS画像サーバ保存容量が満杯になると機器更新といった経緯を繰り返してきました。今回も、来院者数が4万人弱となり、サーバ容量がまた満杯で機器を更新しました。
PACSを更新したのは、そのような経緯もありますが、それに伴い胸部レントゲンのAI画像診断等(左図)を導入したかったためです。
従来、胸部レントゲン検査を実施すると、その画像(中図)を医師が自身の目で見て異常所見がないか探します。図のように真ん中の赤い部分が心臓で、その両側に広がる黒い部分が肺です。レントゲンは硬いものほど白く映りますから、緑色で示すように肺野には全部で12本ある肋骨が映り込みます。そのため、その肋骨が邪魔になり、肋骨に重なる異常陰影は見えにくくなってしまいます。しかし、今回導入したシステムでは、右図のようにBone Suppression(胸部骨減弱処理)機能があり、肋骨や鎖骨等骨陰影を減弱化、肺の異常陰影を見つけやすくすることができます。

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2025/03/30 
「最新のPACS(医療用画像管理システム)に更新、AI画像診断等を導入しました」(その2)

さらに、左図の如くTemporal Subtraction(胸部経時差分処理)機能があり、前回受検時と今回受検時の胸部レントゲン画像の差を表示させることが来ます。つまり両画像の引き算をして、その差、経時的変化のみを可視化してくれます。前回なく今回新たに出現した新規所見は異常所見の可能性が大。また、心臓陰影に重なり見難い新規病変も表示され、見落としのリスクを減らせます。
さらにさらに、放射線科専門医のスキルを学習したAIが胸部X線画像診断を支援し見落とし防止や確信度の向上させる画像解析システムを導入しました。具体的にはAIが、自動的に異常所見と疑われる箇所にマーキングしてくれます(右図)。もちろん、AIは完全無欠、100%正確なわけではありません。どちらかのいうとoverdiagnosis:過剰診断(「異常あり」を「異常なし」と間違えるより、「異常なし」を「異常あり」と間違えること)の傾向があります。AIは医師ではありませんので、最後は自身の目で見て診断します。
当院は健診スクエアを併設、積極的に健康診断を実施している施設です。健康診断に於いて胸部レントゲン検査は必須項目。検査精度を向上させるべく、今回思い切ってのこのようなシステムを導入しました。今後も、診断精度をなお一層向上させるよう様々な取り組みを行ってまいります。

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2025/03/16 
「X線TVシステム、胃のレントゲン装置を買い替えました」

2007年11月開院来使用し続けていたX線TVシステム〜胃のレントゲン装置が老朽化、新しいものに買い替え、3月9日から入替作業を実施しました。
3月9日日曜日私も立ち会い、既存機種を半日掛かりで解体、搬出、クレーン付きのトラックにお積み込み、廃棄処分して頂きました(左図)。何せ数百キロもある医療機器ですから、事前に搬出ルート、エレベーターの大きさ、積載荷重等を十分検討した上、搬出しました。
「臨床指標(質評価指標)の公開」な中の「レントゲン検査実施件数」でお示したように、開院以来検査実施件数は年々増え、2023年度には年間1551件に達しています。さすがに老朽化、故障が頻繁に見られるようになり、キャノン製の新しい機器を購入しました(右図)。午前古い機器を搬出後、午後に分解された新しい機器を搬入しました。そして水曜日まで3日間掛け組み立て、設置、据付作業等を実施、漏洩線量を測定、PACS(医療画像保存閲覧システムサーバー)に接続、キャノン社の最終チェックを受け、13日より運用を開始しました。当然新しい機器は検査精度、診断能が向上しています。病状的に胃レントゲン検査が必要な方は是非当院でご受検下さい。
末筆ですが、故障期間並びに入れ替え作業のため、胃レントゲン検査予約が延期となってしまった方々には大変ご迷惑をお掛けしました。深謝申し上げます。
なお、当では上部消化管内視鏡検査も実施しています。そちらも是非ご利用下さい。

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2025/01/17 
「以前リングドクターとして参加したチャリティーボクシングイベントでお会いした第20代WBA世界フライ級チャンピオン清水智信選手からサインを頂きました。」

以前の院長コラムに記載したので覚えているかもしれませんが、私は以前、通院患者さんに声を掛けられチャリティーボクシングイベントにリングドクターとして参加しました(左図)。その時参加されていた第20代WBA世界フライ級チャンピオン清水智信選手が現在、福井県議会議員になり、副議長の要職に就かれています。私に声を掛けてくれた患者さんが、年末に福井を旅行、同選手と会われた折、サインを頂いてきてくれました(右図)。ボクシング観戦は私のストレス発散の一つ。最近、暗闇ボクシング嵌っている家内に蘊蓄を披露、少々鼻高々です。

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2024/06/16 
「当院の在宅診療について」

現在、在宅診療を本格的に開始すべく準備を進めています。開院当初、通院患者さんも少なく暇だったころ、近所の方が通院できなくなった場合、ひっそりと?往診していました。しかし、その後、徐々に患者数が増加、診療開始から夕方の終診時刻迄数珠繋ぎとなり、昼食時間を確保するのも儘ならず、まったく往診できない状況に。長年、私を頼りにし通院して下さった患者さんが高齢となり、足腰が弱って通院できず、往診が必要になると、最近は、専ら往診を専門とする医療機関に御願いして、在宅診療に切り替えるようになってしまいました。20年来の患者さんは家族みたいなもの。患者さんだって、たとえ寝たきりになっても、自身のすべてを把握しいている当院の診療を引き続き希望されていたはず。私だって引き続き往診して診療できれば安心です。さりとて、外来受診を希望し来院される患者さんをお断りすることもできず、内心忸怩たる思いでいました。これで、掛かりつけ医と言えるのか、自身でも疑問を感じていました。
しかし、数年前から志を同じくする医師の仲間が勤務、様々な業務を分担、私も昼休みを何とか確保、休めるようになりました。そのため、漸く在宅診療を本格的に開始すべく準備を始めました。昨今、昔のように聴診器1本、紙のカルテ用紙1枚とペン1本のみ持参して往診というわけにいかなくなっています。カルテはすべてパソコンを使用した電子カルテですから。現在Wi-Fi設備を含め、そういったハード面を整備、在宅診療を始める準備をしています。当院の診療の基本は、生活習慣病を中心とした外来診療です。在宅診療が専門ではありません。ですので、あくまでも長く通院されている患者さんに限定した在宅診療の予定です。まったく、通院歴のない方、一見の患者さんからの在宅診療の依頼はお断りする予定です。一見なら当院が行こうと他の医療機関が行こうと同じことですから(むしろ在宅診療を得意とする専門の医療機関の方が良いと思います)。ただ、現在も私の外来は空き時間がありませんので、私以外の医師が中心の往診になります。もちろんカルテは共通で、日々相談し合っているので安心して下さい。許せば私も往診します。

2024/04/15 
「RSウイルス感染症とそのワクチンについて」(その1)

かぜ症候群と肺炎について

肺の感染症である肺炎の原因となる菌には、肺炎球菌やインフルエンザ菌(インフルエンザウイルスではありません)、肺炎マイコプラズマ菌のようにそれ自体が直接肺炎を発症させるものもあれば、インフルエンザウイルス、かぜ症候群(=普通感冒)の起因菌であるライノウイルス、コロナウイルス(新型コロナウイルス以前の古典的なコロナウイルス)、RSウイルス等のように、それ自体が直接肺炎を発症させなくとも(まれには、ウイルス性肺炎といって、それ自体で肺炎を発症させることもあります)、二次的に上述のような細菌の感染を招来し肺炎を惹起するものもあります。かぜは上気道炎(鼻から咽喉まで)ですが、口腔内の雑菌等が下気道(気管から肺まで)に落下、肺炎を発症させます。「かぜをこじらせて肺炎になる」といった表現があるのも頷けます。
ですから、高齢化社会となり、増加する肺炎を予防するためには、肺炎の直接的な起因菌である肺炎球菌感染を予防するワクチン接種のみならず、インフルエンザや新型コロナウイルスワクチン接種に加え、日頃のかぜ予防が肺炎予防にも効果的です。
また、かぜや肺炎は、高齢化社会となり急増する死因第2位の心疾患(心不全等。昨今心不全が急増するため、「心不全パンデミック」なる言葉も使われています)を悪化せる一因となります。当然ですが、かぜ、ましてやより重篤かつ罹病期間の長い肺炎になれば、健常人であっても心臓に相当の負担が掛かります。ましてや心臓のポンプ機能が弱っている状態=心機能不全、略して心不全の方の心臓に負荷が掛かればますます心機能は悪化、命を落とすこともあります。持病は心疾患であっても、かぜが心臓死の引き金になります。「かぜは万病の元」なのです。
インフルエンザウイルスや新型コロナウイルス(COVID-19)は、重症型のかぜ、上気道感染(それゆえ、感染症法の5類感染症に分類されています)の起因菌ですが、ご存知のようにワクチンや抗ウイルス薬がすでに開発され、使用されています。一般的に言うと、このように重症になりやすい、感染力の強い病気ほど、臨床的意義、社会的意義は大きいですから、国や製薬メーカーは積極的にワクチンや抗ウイルス剤を開発します。
一方、ただのかぜ、普通感冒、かぜ症候群は、大半が放っておいても治るので、根治療法であるワクチンや抗ウイルス剤は開発されず、専ら対症療法薬による治療が行われています。

RSウイルス感染症について

上述の如くかぜ症候群の原因菌(ウイルス)として、ライノウイルス、コロナウイルス、RSウイルス、パラインフルエンザウイルス、アデノウイルス等が頻度としては多いです。このうち、昨今、ただのかぜ、しかも感染するのは専ら子どもと考えられていたRSウイルス(Human respiratory syncytial virus、RSV)が、インフルエンザ以上に、成人、とくに高齢者の肺炎死や持病の悪化に関係していることが明らかとなり注目されています。
RSウイルスは、他のかぜウイルス同様におもに飛沫感染します。左図(GSKより提供)のごとく、インフルエンザ同様、直接的、間接的に接触感染することもあります。ウイルスを含んだ飛沫は1〜2m程度飛び散り、付着してからも数時間は感染性を保ちます。
感染された方は、3〜8日間感染力を持続し、高齢者の場合より長期間にわたりウイルスを排出する可能性があります。そのため、中図(GSKより提供)の如く、基本再生産数(R0)(1人の感染者が、何人に感染させるかの平均値)は、インフルエンザが1〜3なのに対してRSウイルスは3程度と、RSウイルスはインフルエンザより感染力が強いです。
上述の如く、従来RSウイルスは専ら子どもが罹る病気と考えられていました。実際、2歳までにほぼ100%が感染します。しかし、COVID-19同様、自然感染後の免疫応答が不完全で長続きしないため、RSウイルスは生涯にわたって何度も繰り返し感染することが分かってきました(右図、GSKより提供)。
このことから、幼児や学童がいる家庭では家族内、子どもから大人に繰り返し感染していることが推測されます。

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2024/04/15 
「RSウイルス感染症とそのワクチンについて」(その2)

RSウイルス感染症の症状は左表(GSKホームページより転載)の如くです。
いわゆる風邪、上気道感染症状ですが、下気道感染(細気管支炎)を合併しやすい傾向があります。臨床経過をインフルエンザと比べると(中図、GSK提供)、潜伏期間が4〜5日、罹病期間(上気道・下気道)が6〜8日とインフルエンザより長引く傾向があります。
このようにインフルエンザより病期が長く、下気道症状が出やすい傾向はありますが、普通感冒の起因ウイルスですから、RSウイルス感染症は一般に軽症です。しかし、まれに重症化することがあります(右図、GSKより提供)。

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2024/04/15 
「RSウイルス感染症とそのワクチンについて」(その3)

RSウイルス感染症はまれに重症化し肺炎を発症するだけでなく、他の気道感染同様、持病の喘息、COPD(慢性閉塞性肺疾患=肺気腫や慢性気管支炎)や心不全を悪化させます。
重症化しやすい方(60歳以上、喘息、COPD、心不全、冠動脈疾患(狭心症、心筋梗塞)、糖尿病、慢性腎臓病、免疫機能低下者)
は左図(GSK提供)の如くです。
中図(GSK提供)の如く、これら基礎疾患のある患者さんがRSウイルスに感染すると、ない方に比べて数倍から数十倍入院する確率が高くなっています。
皆さんが良くご存知のインフルエンザと比較すると、各々で入院した場合、右図(GSKより提供)の如く、RSウイルスの方がインフルエンザより肺炎発症率、死亡率が高く、重症化し易いことが分かります。

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2024/04/15 
「RSウイルス感染症とそのワクチンについて」(その4)

上述してきたように肺炎には、

1、ウイルス感染そのものが起因菌となって発症したもの(ウイルス性肺炎:COVID-19等)
2、ウイルス感染により細菌の二次感染が誘発され発症したもの(二次感染による細菌性肺炎)
3、ウイルス感染を介さず細菌感染そのものが起因菌となって発症したもの(細菌性肺炎:肺炎球菌、マイコプラズマ肺炎等)

があります。また、複数の菌が同時に感染して発症する場合もあり、その経過に多数の病原体が関与するため、起因菌を明確に同定できないことがしばしばです。市中肺炎における細菌性肺炎では、肺炎球菌が最も多く起因菌の約4割を占めます。
一方、肺炎患者におけるウイルスの関与は左図(GSK提供)の如くになります。
ウイルスを同定できない例が7割以上です。この73%の意味は、ウイルスが関与していない可能性もありあますが、関与はしているが技術的に同定できていない可能性(ウイルスの同定は技術的に難易度が高い)もあります。一方、ウイルスが同定できたからといってそのウイルスが肺炎の原因と決めつけるわけにはいきません。上述の如く複数の菌が関与している場合もあり、そこに存在したからといって必ずしも原因菌とは限りません。なんだか話をややこしくしてすみません。
ただ、注目すべきデータは、肺炎患者におけるインフルエンザとRSウイルス同定の頻度が同程度だということです。上述の如く、インフルエンザより重症化し易いRSウイルスは、インフルエンザ以上に要注意であるといえます。
以上のような状況から、RSウイルス感染症は乳幼児で多くみられるものの、高齢者では重症化率が高いため、中図(GSK提供)の如く、日本では、毎年60歳以上の方のうち約70万人が感染、6万人余りが入院、約4,500人が入院死しているものと推測されています。インフルエンザによる年間死亡数は2,000人弱であることを鑑みれば、RSウイルス感染症が如何に臨床的重要度の高い疾患であるかが解ります。

RSウイルス感染症ワクチンについて

右図(GSK提供)は、RSウイルス感染症の診断、治療及び予防です。
インフルエンザ以上に臨床的重要度の高い疾患にも関わらず、RSウイルスはインフルエンザや新型コロナウイルス感染症と異なり、特異的な治療法がありません。また、ワクチンもつい最近までなく、なすがままの状態でした。しかし、その臨床的意義を鑑み、漸く今年ワクチン(商品名:アレックスビー)が開発、上梓されました。
このワクチン、60歳以上を対象に接種すると有効率は82.58%でした。つまり、未接種の方がRSウイルス感染症を100人発症した場合、接種者は17.5人しか発症しないことになります。また、COPD、喘息、糖尿病、慢性心不全、肝硬変、慢性腎臓病の基礎疾患が一つでもある方を対象とした試験でも、その有効率は何と94.61%でした。一方、ワクチンにありがちな副反応ですが、接種部位の疼痛が60.9%と多かったですが、発熱された方は2%でした。また、頭痛、疲労感、筋肉痛、関節痛等が30%前後で見られています。しかし、重篤な有害事象はありません。帯状疱疹ワクチンシングリックスと同じメーカーが同様の技術で開発したワクチンですが、副反応の主因であるアジュバント(ワクチン効果を高めるために加える物質)の量がシングリックスワクチンに比べ半減しているため、副反応はシングリックスより少ないようです。当院では既に700人位の方がシングリックスワクチンを接種されているのでイメージが湧きやすいと思います。
最大の難点は高価な点で、28,000円です。当院で接種するワクチンで最も高価です。帯状疱疹ワクチンシングリックスは1回22,000円で2回接種(合計44,000円)し、11年間効果が持続しました。一方、アレックスビーは28,000円の1回接種ですが、その効果は2、3年程度ではないかと考えられています(開発間もないため、まだ治験が進行中です)。つまり、1年当りの費用は、シングリックスが4,400円なのに対し9,000円になります。

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2024/04/15 
「RSウイルス感染症とそのワクチンについて」(その5)

よい機会なので、私自身のワクチンに関する考えをまとめ、ご説明します。
下図の如くワクチンを接種すべきか否かは、メリットとデメリットを天秤に掛けて判断しています。

ワクチン接種のメリット:

1、ワクチンが対象とする病気になり難くなり、健康、命を守ることができる。
メリットといっても対象疾患によりその程度は大きく異なります。
帯状疱疹で亡くなる方は誰もいませんし、自然治癒します。しかし、後遺症で数年間にわたり激痛に悩まされる方がいます。また、顔面神経麻痺や尿洩れ、便失禁の後遺症が残る方も。ですから、その予防的意義は大きいです。とくに、帯状疱疹後神経痛の後遺症が出やすいと言われている高齢者はメリットが大きいと言えます。ただ、水疱瘡罹患歴のない方は帯状疱疹を発症しませんから、そのような方には帯状疱疹ワクチンはまったく無意味、メリット0のワクチンといえます。
一方、新型コロナ感染症の初期、武漢株〜デルタ株の致死率は5%以上で、ワクチン接種しなければ日本国民600万人が亡くなっていました。しかし、ワクチン接種による致死率減少効果は99%、594万人の命を救い、その効果は計り知れませんでした。とくに90歳以上の方のCOVID-19致死率は20%近かったことを考えれば、その効果は絶大であったといえます。しかし、無人島で誰とも会わず一人暮らしされている方(日本には実際そのような方がいます)は、新型コロナに感染することは絶対ありませんから、そのような方には新型コロナワクチンはまったく無意味、メリット0のワクチンといえます。
子宮頸癌予防のためのHPVワクチンも然です。性行為により感染するHPV感染を予防するワクチンです。ですから、処女のままカトリックのシスターになった方には、HPVワクチンはまったく無意味、メリット0のワクチンといえます。
2、ワクチン対象疾患罹患による治療費削減
ワクチンで病気が予防できれば、病院に掛かる手間、治療費を節約できます。
3、ワクチンによっては、家族など周囲の人に感染させるリスクを減らせる
たとえば、夫が風疹ワクチンを接種すれば、妊娠している妻が風疹に罹患し先天性風しん症候群になるリスクを減らせます。しかし、妻が閉経し、今後妊娠する可能性がない場合、夫の風疹ワクチン接種のメリットは半減します。

以上のように、たとえ同じワクチンデモ、どのような方を対象に接種するかによって、そのワクチンの意義、メリットは大きく異なり、場合によってはまったくメリットのない場合もあります。ですから、ワクチン接種を検討する場合、そのワクチンの効果が最大限になるよう適切な対象者に絞って接種すべきです。後述のようなワクチン接種によるデメリットが一切ないのなら、敷居を低くして誰彼となく接種してもよいかもしれませんが。

ワクチン接種のデメリット:

1、接種費用、金銭的負担が発生する。
新型コロナワクチン等一部のワクチンは無料ですが。
上述の帯状疱疹ワクチンシングリックスが上梓された折、そのメリットの大きいことは十分認識されていました。しかし、44,000円と高価だったため、接種される方は限られていました(1年で10人足らず)。しかし、昨年度から三鷹市では一部接種費用公費助成が始まり、24,000円で接種できることになりました。すると、接種希望者が急増、1年で700人位が接種しています。やはり、接種費用公費負担によるデメリット軽減効果は大きいと言えます。
2、副反応がある。
少なくとも注射ですから必ず痛いです。また、上述の如く発熱したり、接種部位が腫れたり、全身倦怠感が出ることもあります。極めてまれですが、最悪亡くなる方もいます。ただ、そのような場合も、国の予防接種後健康被害救済制度を利用し、金銭的には補償されています。

以上ですが、では、このアレックスビーに置き換えて考えてみると、副反応はさほど酷くありませんが、高価です。ですから、十分メリットのある方が接種すべきです。若年者はRSウイルス感染症に罹患しても大抵軽症ですから、60歳以上がこのワクチンの対象になっています。確かに昨今高齢化社会となり肺炎死が増加しているとはいえ、60歳以上の方が誰彼となく肺炎になるわけではありません。ですから私としては、60歳以上で、肺炎既往歴のある方、気管支喘息、COPD(=慢性閉塞性肺疾患、肺気腫+慢性気管支炎)、気管支拡張症(肺結核既往歴、非結核性抗酸菌)の持病のある方にまずはお勧めします。この方々は、最期、肺炎が死因になる、換言すると寿命が肺炎発症の有無で決まる確率の高い方々です。ですので、この方々には支払った額に見合う十分なメリットがあると思います。
また、呼吸器疾患の持病がなくとも、心不全、糖尿病、冠動脈疾患(狭心症、心筋梗塞)の持病があるとRSウイルス感染症が悪化しやすいことをご説明しました。さらに、RSウイルス感染症が逆にそれら基礎疾患を悪化させ重篤化することを。そう考えると、上記呼吸器疾患の持病に加え、心不全、虚血性心疾患、糖尿病、癌、認知症等の持病のある方も接種をお勧めします。

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2024/04/15 
「青汁王子の無知、無責任発言にただただあきれて」

数日前のヤフーニュースの見出しのに「青汁王子「ワクチンでは2千人以上が亡くなってるが…」小林製薬の紅麹サプリ問題で私見」というのを見た。その内容を全文転載すると、

「「青汁王子」こと実業家三崎優太氏が10日までに、X(旧ツイッター)を更新。小林製薬の紅こうじの成分を含むサプリメントを摂取した人が腎臓の病気などを発症した問題について言及した。
三崎氏は「小林製薬の紅麹サプリによる健康被害で死亡したのは高齢者で既往症持ちが大半」と切りだし「これで全てサプリのせいにするのは無理がある」と記述。「同じく問題のワクチンでは2千人以上が亡くなってるが、その扱いとは天と地ほども差。本当に問題とされるべきことに焦点が当たらないことに違和感を感じる」と私見をつづった。
 厚生労働省は9日に小林製薬の「紅こうじ」サプリメント摂取との関連が疑われる死亡例として同社から報告があった5人のうち、3人に前立腺がんや悪性リンパ腫などの既往歴があったと明らかにした。年代は70代3人、90代1人、不明1人。性別は女性3人、男性2人としている。」
となる。
正直、その無知、無責任にあきれるばかりだ。ご本人としては、5人より2,000人死んでいる方がよほど問題だと言いたいようであるが、よくよく考えて頂きたい。

一、「ワクチンで2,000人以上亡くなった」との数字は、厚労省調査によるワクチン接種後の死亡報告数を指しているようだ。以前の院長コラムでも述べたが、この数字、何でもいいからワクチン接種後に死んだ方の人数を数えたものだ。
年間心臓病で約20万人が亡くなっている。つまり、ワクチンを接種しなくとも毎日平均550人位が心臓病で亡くなっている。そのうち何人かが死ぬ数日前にワクチンを接種すると、ワクチン接種後死亡者数にカウントされていくのである。たとえワクチン接種せずとも死ぬ運命だったのに。マックでハンバーガーを食べた翌日死んだらマック食事後死亡者数にカウントされるが、マックが原因とは誰も言わない。だから、2,000人という数字も、あたかもワクチン接種の副反応が原因で死亡したかのように言うのは間違いである。
しかも、この2,000人の大半が私の知る限り高齢者や基礎疾患のあった方だ。三崎氏は「小林製薬の紅麹サプリによる健康被害で死亡したのは高齢者で既往症持ちが大半」というなら、「ワクチン接種後に死亡したのも高齢者で既往症持ちが大半」とコメントすべきである。
因みに現在のところワクチン接種と因果関係が否定でいないとされた死亡例は、そのうちたったの3例である。紅麹サプリの5人より少ない!

二、新型コロナワクチンの場合、初回接種等は日本国民のほぼ全員、1億2千万人が接種した。合計7回目まで接種。初回接種後、接種率が下がったとはいえ、のべ接種回数は4億位にはなるだろう。4億回接種してして因果関係が否定できず亡くなった方は3人、ということは1.3億分の1の確率でワクチン接種により亡くなったことになる。
一方、紅麹サプリでは既に5人が因果関係濃厚で亡くなっている。いったい何人が摂取したか不明だが、100万人摂取したと仮定してみると、20万分の1の確率で紅麹サプリにより亡くなったことになる。その差650倍、紅麹サプリの方が断然危険なのは明らかである。

三、1.3億分の1であろうと20万分の1であろうといいことではない。薬害は極力0を目指すべきである。しかし、薬と飲まずとも、食事をしただけで死ぬこともある。フグ、毒キノコ、生カキで劇症肝炎、O157の出血性腸炎、数えあげたらきりがない。少しでも危険を回避しようと、フグや生カキ等を食せずとも、100%安全な食生活はない。100%安全な方法は唯一何も食べないことだ。しかし、それでは餓死してしまう。だから、多少リスクがあったとしても食べた方がメリットは断然大きい。
では、ワクチン接種はどうだろう。新型コロナ感染症COVID-19の初期の致死率は5%強だった。だから、芸能人、有名人もバタバタと死んだ。ワクチン接種しなければ1.2憶人の5%、600万人の日本国民が死亡する危機だった。しかし、ワクチン有効率は極めて高く致死率減少効果99%、594万人の命を救う有効性だ。ワクチン接種副反応で亡くなった方が3人だけなのか、もっと多いのか正確な数字は不明だが、食事と同じこと、どう考えても接種するメリットの方が大きい。100%安全ではないが、接種しないよりした方が、明らかにメリットが大きいから接種すべきだ。
紅麹サプリはどうだろう。食べないと何か困ったことになるのだろうか。ましてやCOVID-19のように命を落とすことがあるのだろうか。機能性食品というくらいだから、多少のメリットはあるのかもしれない。しかし、紅麹サプリを摂取しなかった残りの1億1900万人の日本国民がばたばた死んでいった話など聞いたことがない。つまり紅麹サプリは摂取してもしなくてもいいようなものだ。つまりメリットとデメリットの差がそれほど大きくない。だから薬ではなくサプリメントなのだ。にも変わらず、死者が出た。だから問題なのだ。これ程、効用、臨床的意義に違いのある新型コロナワクチンと紅麹サプリを同等に扱って比較するのは余りにも無知すぎる。生半可な知識でコメントするのは如何なものか。サプリメント販売会社元社長のセールストークなのだろうと勘繰りたくなる。

2024/03/15 
「最近の麻疹(はしか)感染症例について」

 マスコミ報道等でご存知のことと思いますが、東京、大阪で麻疹(はしか)感染症例が相次いでいます。麻疹がどのような病気かは、厚生労働省のホームページに簡単にまとめてあります。そちらを御参照下さい。当院のホームページの「麻疹(はしか)流行を考える」に昨今なぜ麻疹が流行するのか、詳細に解説しています。そちらも御参照下さい。
 それらにも記載されているように、麻疹の死亡率は0.1%、脳炎発症率0.1%とインフルエンザや現在の新型コロナウイルス感染症(初期のデルタ株はもっと致死率は高かったですが、現在のオミクロン株の致死率は下がっています)より、よほど重症化率が高く、感染力もインフルエンザの10倍で、非常に恐ろしい病気です。ですので十分感染予防に留意する必要があります。では、肝心なその対策ですが、

1、過去に麻疹に感染したと100%間違いなく断言できる方は、免疫を獲得していると考えられますので、ワクチンは不要です。ただ、稀に免疫が低下している方もいます(理由は当院ホームページの「帯状疱疹、帯状疱疹後神経痛や顔面神経麻痺ワクチン(予防接種)について」で解説しています)。念のため、1回のみワクチン接種(MRワクチン、当院では1回8,800円)をした方が確実と言えるでしょう。ただ、現在麻疹ワクチンが品薄でほとんど入手困難にてなっていますので接種は難しいです。

2、過去に麻疹に感染したと断言できない方(幼少の頃の話です。麻疹(はしか)に感染したと思っていても、実は三日ばしか(風疹)だった可能性もあります。何せ昔のことですから)の場合、過去の麻疹ワクチン接種状況によって対応が変わります。

2−1、〜1972年9月30日生まれの方は、ワクチンを一度も接種していない可能性が大です。少なくとも1ヶ月以上間隔を空けて、ワクチンを2回接種して下さい。

2−2、1972年10月1日〜2000年4月1日生まれの方は1回接種しているはずなので、1回のみワクチンを追加接種して下さい。

2−3、2000年4月2日以降に生まれた方は、2回接種しているはずなので、ワクチン接種は不要です。

上記、3パターンはいずれも一般論です。何かの事情でワクチン未接種となっている可能性もあります。必ず母子手帳で接種歴を確認して下さい。確認できない場合、未接種者として2回接種する方が安全です。過去に2回接種されている方が、今回また2回接種しても副反応の増強はなく、ただ、免疫がより強化されるだけです。
また、ワクチンの追加接種を出来るだけ避けたい方(例えば妊婦は生ワクチンである麻しんワクチンを接種できません)は、事前に採血で抗体価を測定、免疫があるか否か調べることもできます。ただ、この抗体検査は保険を利用できず、自費診療(当院では2,060〜5,870円:まったく初診か、通院のついでか、採血検査のついでか等で料金は異なります)になります。その結果、十分免役があればワクチン接種は不要です。

2024/02/26 
「脂肪肝・非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)におけるパラダイムシフトについて」(その1)

近年、内臓脂肪蓄積により糖尿病、高血圧、脂質代謝異常等の異常が重複するメタボリック症候群(以下、メタボと略す)が問題となっています。メタボとは、単なる肥満ではなく、内臓脂肪(皮下脂肪ではない)が蓄積することにより発症する病態で、その部分症として、脂肪肝を高率に合併します。脂肪肝は文字通り肝臓に脂肪が蓄積した状態です(厳密には肝細胞に5%以上蓄積した状態。換言すると5%未満は正常)。
私が医者になりたての頃は、「太りすぎが原因の脂肪肝は、治療に薬は不要で、減量により簡単に治り、死ぬこともないので、アルコール性肝炎やB型、C型ウイルス性肝炎に比べると臨床的に重要ではない。」といった考え方でした。
一方、昨今、当院ホームページの「当院でのB型及びC型ウイルス性肝炎の診療について」で記載したように、ウイルス性肝炎の診断や治療法が著しく進歩、ウイルス性肝炎に合併する肝細胞癌が徐々に減少、撲滅も見え始めました。逆にそのことで、B型やC型肝炎を合併しない肝臓癌、具体的には、脂肪肝を基礎疾患とする肝臓癌(左図、当院で発見された脂肪肝に合併した肝臓癌症例)の存在がクローズアップされています。つまり、以前、“大した病気でない”と考えられたいた脂肪肝が肝臓癌発症の原因となりうることが明らかになり、脂肪肝に関する新しい疾患概念が確立、脂肪肝診療にパラダイムシフトが起きています。

脂肪肝(FL=Fatty liver)は、アルコール性脂肪肝(Alcoholic FL)と非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD=non-alcoholic FL disease)に分かれます。
非アルコール性とはエタノール換算で1日男性30g、女性20g以下の飲酒量であることです(その他、薬剤や遺伝性疾患等による二次性脂肪肝もNAFLDから除きます)。このように、飲酒を主たる原因としない脂肪肝NAFLDの有病率は約30%と高率(日本人の肝疾患の中で最多。男性にやや多く、女性の場合高齢者に多い)で、昨今のメタボ化を反映しています。当然ですが、肥満の程度とNAFLD有病率は相関し、BMIが28以上の方では、なんと80%以上の有病率です。ただ、NAFLDの方が皆肝臓癌になるわけではありません。NAFLDのうち10〜20%(おそらく何らかの遺伝的因子が関係)が非アルコール性脂肪性肝炎(NASH=non-alcoholic steatohepatitis)という進行性の病態に至り、約20年の経過を経て5%が肝硬変(肝線維化が進行、肝臓が硬くなった状態)に、さらに5〜10年後に非代償性肝硬変(肝硬変がさらに進行、黄疸、腹水、肝性脳症、出血傾向等の身体所見が出現、治療抵抗性に進行する病態)に、そしてさらに1〜5年後にNAFLDのうち1〜2%の方が肝臓癌や肝不全で亡くなります。つまり、NAFLD100人中、亡くなる方は1〜2人程度ですが、もともと日本人の約30%という高い有病率(ウイルス性肝炎の約8倍)の病気ですから、いずれ20〜40万人が亡くなることになり、臨床的に非常に重要な疾患といえます。因みに、NAFLDのうち、肝癌リスクの高いNASHではない病態を非アルコール性脂肪肝(NAFL=non-alcoholic fatty liver)、単純性脂肪肝といいます。
NAFLDは単なる肝臓病と捉えるべきではありません。NAFLDの背景因子がメタボのため、脳卒中、虚血性心疾患等の心血管イベント(1.6倍)、大腸癌(2倍)、女性の乳癌(2倍)等も発症しやすいことが分かっています。

近年、大規模臨床研究の成果から、脂肪肝の程度より肝線維化の程度が、肝硬変への進展や肝臓癌発症のみならず、心血管イベントや肝癌以外の発癌と密接に関係していることが明らかになりました。肝線維化の最も確実な診断方法は、肝生検(肝臓に針を刺し、肉片の一部を切除する)による病理学的検査で、肝臓の線維化のstageは、F0:線維化なし、F1:軽度の線維化、F2:中等度線維化、F3:高度線維化、F4:肝硬変、に分類されます。しかし、肝生検によるサンプリング量は肝全体のわずか1/50,000。脂肪肝病変には肝臓内不均一性があり、必ずしも肝臓全体の病変を代表しているとはいえません。さらに、肝生検は入院が必要な侵襲的検査で簡単に実施できません。
また、MRI検査を利用した肝MRエラストグラフィ(MRE)による肝弾性度=線維化測定も非常に有用ですが、検査機器を利用できる施設が限られ、また検査費用が高額でスクリーニングには向いていません。
その代用として、採血検査による肝線維化マーカー、例えば血小板(NASHにおいて血小板が19万以上ならF0〜2、19万以下ならF3、15万以下ならF4と推測されます)、ヒアルロン酸、W型コラーゲン7S、M2BPGi、オートタキシンが保険適応となっており診断に利用されています。
また、採血検査など複数の検査結果を用いたスコアリングシステムとして、FIB-4 index(当院でもNAFLDが疑われる症例に実施しています)やNAFLD fibrosis score(NFS)等も利用されています。
一方、簡便、低侵襲で、かつ検査費用が廉価な腹部超音波検査では、従来、肝臓の形態観察により、肝線維化を主観的、定性的に捉えても、客観的、定量的に測定することは来ませんでした(超音波検査による肝線維化の進行した肝硬変所見。中図、実質エコーの粗造化。右図、肝表面不整)。

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2024/02/26 
「脂肪肝・非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)におけるパラダイムシフトについて」(その2)

しかし、最近、超音波検査を使用したFibro scan、Shear wave elastography(SWE)、RTE(LF index)法等が開発され、軽度から客観的に肝線維化を評価可能となっています。当院でも昨年新しい超音波検査装置を導入、SWE法やRTE法による肝線維化定量測定を開始、NASHの疑われる方に実施しています。何れにしても各種の採血、画像診断には一長一短あるため、それらを総合的判断することが大切です。

上述の如く、NAFLDはメタボを背景としているため高血圧、糖尿病、脂質異常症と高率に併存しています。そのため、高血圧の37%、糖尿病の31%がFIB-4 index高値との報告があります。高血圧、糖尿病、高トリグリセライド(中性脂肪)血症の方は積極的に腹部超音波検査を受けて下さい。
また、上述の如く、NAFLDは、肝臓癌、肝不全のみならず、心血管イベントや肝臓以外の癌の原因になりますが、肝線維化stage0〜3では肝臓以外による死亡、F4(肝硬変)では、肝関連死が多いです。実際、NAFLDの肝臓癌発症率は年0.044%と低値ですが、NASHでは0.529%と10倍になり、さらに肝硬変進展例では2.26%と著増します。B型肝硬変発癌率が3%、C型肝硬変が6%であることを考慮、NASH肝硬変患者では、肝炎ウイルス患者同様、年2〜3回の肝臓癌スクリーニング画像診断が推奨されています。

このように、脂肪肝の臨床的意義の高まりから、その正確な診断の重要性が増しています。しかし、NAFLDには診察して気付くような特徴的な自他覚症状や身体所見はありません。脂肪肝の最も確実な診断方法は、やはり肝生検による病理学的検査です。しかし、入院が必要で侵襲的であり簡単に実施できません。また、MRI検査を利用した脂肪定量も有用ですが、検査機器を利用できる施設も限られ、また検査費用が高額でスクリーニングには向いていません。そのため、簡便、低侵襲で、かつ検査費用が廉価な腹部超音波が専らスクリーニング検査として使用されています。しかし、“通常の”腹部超音波検査の感度は低く、30%以上の脂肪化がないと拾い上げられません。換言すると5〜30%の軽度の脂肪肝は見逃されることになります。また、“通常の”腹部超音波検査での診断は画像の印象による定性的な判断で、定量的かつ客観的に測定することはできず(超音波検査による脂肪肝所見。左図、高輝度肝。中図、肝腎コントラスト。右図、深部減衰)、上述の肝線維化評価と同じ状況でした。

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2024/02/26 
「脂肪肝・非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)におけるパラダイムシフトについて」(その3)

ところが、近年、超音波検査による“減衰法”が開発、肝生検やMRI検査と比較し感度、特異度とも約80%と良好で、脂肪肝定量評価方法として推奨されています。当院でも昨年新しい超音波検査装置を導入、減衰法による脂肪肝定量測定を開始、NAFLDの疑われる方に実施しています。
また、超音波検査を受けずとも、Fatty Liver Index等のスコアリングシステムを使用すると採血結果等(BMI、腹囲、トリグリセリド、γGT値)から、脂肪肝の存在を推定することができます。ご自身の職場での定期健康診断の検査値だけで判定できますから、試してみて下さい。計算方法は難解ですが、ネット上に自動計算するサイトが多数あるので、そちらを利用して下さい。

NAFLD疑い≒肥満+メタボ(高血圧、糖尿病、脂質異常症)+肝機能検査異常、を認める症例における超音波検査の意義をまとめると、

1、 脂肪肝の有無、程度
2、 肝線維化の有無、程度
3、 肝癌併発の有無

にあると言えます。

上述の如くNAFLDは予後良好なNAFLと不良なNASHに分かれますが、両者は相互に移行します。NASHは生活習慣の改善によりNAFLになりますし、逆に生活習慣の悪化によりNAFLはNASHになります。NAFLD治療の根本は、メタボ脱却と肝線維化進展予防です。生活習慣改善は体重減少、食事療法と運動療法が基本で、低カロリー食、低炭水化物食、低脂肪食、飽和脂肪酸接種制限です。体重減量で明らかに改善します。考えようによっては、治療法は安上がり。NAFLD、とくにNASHと診断された方は、真剣に生活習慣是正に取り組んで下さい。

2023/06/30 
「帯状疱疹ワクチンQ&A」

 すでに都内も含め全国的に帯状疱疹ワクチンに対する助成が始まっていますが、三鷹市でも今年6月から帯状疱疹ワクチンに対する一部助成が始まりました。また、1ヶ月足らずですが、既に100人以上の方が予約されています。6月以降帯状疱疹ワクチン接種を希望される方が急増すると予想、事前にweb予約できるようにしておいて本当によかったです。でないと、頻繁に電話が鳴り、外来受付スタッフが悲鳴を上げています。帯状疱疹ワクチン接種ご希望の方は当院の帯状疱疹ワクチンweb予約システムをご利用下さい。
 さらに、予約されずともワクチンに関していろいろと質問を受けます。その中に想定していなかった質問もありました。
 そこで、代表的な質問に関してQ&Aを作成しました。是非、ご参考にして下さい。なお、接種費用一部助成に関する記述は、あくまでも三鷹市の助成に関するものです。各自治体により制度内容は異なります。もちろん、助成のない自治体もあります。それぞれのお住いの制度については、お住いの市役所にお問い合わせ下さい。三鷹市の助成制度の詳細については三鷹市ホームページを、また、帯状疱疹については、当院ホームページの帯状疱疹の解説をご参照下さい。

Q「水疱瘡に罹ったことがありません。ですから帯状疱疹になるはずがありません。それでも、帯状疱疹予防ワクチンを接種する必要はありますか?」
A「1、50歳以上の日本人の水痘帯状疱疹ウイルスVZVに対する抗体保有率(ワクチンを接種していない方が抗体を持っているということは過去に感染したことを意味しています)はほぼほぼ100%です。ですから、水痘罹患歴がないというのは統計的には極めて稀な例になります。仮に、水痘罹患歴の記憶がなかったとしても、何せ50年近く昔のこと(ワクチン対象者は50歳以上で、9割以上の方が5歳未満で水痘に罹患するので)ですから、水痘罹患歴を失念、記憶違いの可能性もあるでしょう。さらに、水痘は少ないながらも5%程度の不顕性感染(感染しても症状がない)例も存在します。ですので、絶対に水痘罹患歴がないと断言するのは不可能です。
2、不必要なワクチン接種に抵抗があるなら、事前に水痘抗体検査(VZV-IgG/EIA)を受け、罹患歴を確認する方法もあります。ただし、この場合、検査費用は自費になるので4,000円近く掛かります。
3、もし、本当に水痘罹患歴がなかった場合、帯状疱疹には絶対なりませんが、逆に水痘に罹る危険性があります。成人初感染の水痘は、小児期と比べ、重症化しやすく脳炎や肺炎の合併例も多いことが知られています。水痘患者に接しなくとも、帯状疱疹患者に接することで感染する可能性もあります。
ですから、水痘罹患歴のない方は、逆に水痘予防の観点からワクチン接種の対象者となります。ただ、この場合、水痘発症予防に適応のある乾燥弱毒生水痘ワクチンのみしか接種できません。また、三鷹市の助成制度は帯状疱疹予防目的の制度ですから、対象外となります。」

Q「既に一度、帯状疱疹に罹ったことがあるのですが、帯状疱疹ワクチンを接種する必要はありますか?」
A「帯状疱疹は一生に一度しか罹らないわけではありません。一度帯状疱疹なった方の約1割が2度なり、3回罹る方もいます。ですので、ワクチンをお勧めします。なお、以前罹患してからどれくらい間を空けて接種すればよいかデータはありません。帯状疱疹が治っていればいつでもよいでしょう。」

Q「帯状疱疹ワクチンは、インフルエンザや新型コロナワクチンと異なり、5年、10年と長期間効果が持続すると書いてあります。その有効期間が過ぎたらまた再接種するのですか?」
A「2016年から帯状疱疹に使用される生ワクチンは約5年効果が持続するため、既に1回目接種後5年が経過、2回目接種されている方もいます。一方、不活化ワクチンのシングリックスは2020年に上梓、開発時から現時点迄で約10年間効果持続が確認、さらに、より長期に効果が持続すると予想されています。数理モデルシミュレーションでは20年位効果が持続するのではないかと予想されています。このように、不活化ワクチンシングリックスは10年以上、いつまで効果が持続するか明確なデータがないため、2回目接種に関して方針が示されていません。楽観論では、70歳以上で接種すれば90歳以上まで効果が持続、再接種不要と言えますし、悲観論では、50歳で接種、60歳で効果が切れたとき、どうすればいいか不明(最悪、何かの事情で、再接種不可にならないとは限らないので)と言えます。
因みにどちらのワクチンも有効期限が来たからといって、いきなり効果が0になるわけではなく、漸減していきます。

Q「6月1日助成開始以前、既に帯状疱疹ワクチン接種済みで、その効果がまだ持続しています。それでも今年接種する必要はありますか?」
A「私もそうですが、健康意識の高い方の中には、6月1日の助成制度が始まる前に、既に全額自費で帯状疱疹ワクチンを接種された方がいます。帯状疱疹ワクチンの有効期間は各々およそ5年、10年と言われているので、6月1日の時点でまだ有効期限が切れていない場合、次回接種をするには早すぎます。ですので、その有効期限が切れた頃に再接種することをお勧めしています。ただ、その頃、三鷹市の助成制度が継続しているか否かについて私は関知していませんが。

Q「生ワクチンと不活化ワクチンの料金も含めてその違いを教えて下さい。また、どちらを接種すればいいのですか?」
A「生ワクチン=乾燥弱毒生水痘ワクチン(ビケン)は1回の接種で5年間効果が持続します。一方、不活化ワクチン(シングリックス)は2カ月間隔で2度接種し10年間効果が持続します。両者を比較する場合、効果持続期間を揃えないと正確に比較できません。例えば、効果持続期間1年と10年のワクチンを比較する場合、10年の方が1年のワクチンの10倍の価格だったとしても、結局支払う料金は同じになりますから。帯状疱疹ワクチンの場合、当院に於いて10年間で比べると、
1、生ワクチンは1回目;4,260円(当院の定価8,260円−4,000円の助成)です。5年間効果が持続、2回目は三鷹市の助成がないので、5年後に8,260円で2回目を接種、10年間で合計12,520円支払うことになります。
2、一方、不活化ワクチンは1回目12,000円(当院の定価22,000円−10,000円の助成)、その2か月後に2回目12,000円(当院の定価22,000円−10,000円の助成)を接種、10年間有効と仮定(上述の如く、実際は10年以上効果が持続すると予想されています)すると合計24,000円支払うことになります。
結局10年で比較すると、不活化ワクチンの自己負担額は約2倍になります。
一方その効果ですが、生ワクチンは、有効率約50〜70%(未接種者100人の帯状疱疹が30〜50人に減少、不活化ワクチン(シングリックス)は有効率約90%(未接種100人の帯状疱疹が10人に減少)と10年で比較すると、不活化ワクチンの効果は約4倍になります。
たまにご高齢の方から、「余命10年もないのに10年間も効果が持続するワクチンは無駄です。」と言われることがあります。私は「意外にもっと長生きするかも」と返答をすると、さらに「そんなに長生きしたくありません」と返されることも。どちらを選択するかは、ご本人にお任せしています。

Q「帯状疱疹ワクチンに副反応はないのですか?」
A「生ワクチンでは、接種部位の局所症状として、注射部位の発赤、そう痒感、熱感、腫脹、疼痛、硬結(10~50%未満)、発疹、倦怠感(1~5%未満)、等が出現することがあります。その他、まれに重大な副反応としてアナフィラキシー、血小板減少性紫斑病、無菌性髄膜炎が現れることがあります。
一方不活化ワクチンは、注射部位の疼痛(50%以上)、注射部位の発赤、腫脹、胃腸症状、頭痛、筋肉痛、疲労、悪寒、発熱(10〜50%未満)、注射部位のそう痒感、熱感、倦怠感(1〜10%未満)等が出現することがあります。その他、まれですがアナフィラキシー反応も現れることがあります。
総じて、新型コロナワクチンに比べると副反応は少ないようですが、私自身はシングリックス2回目接種後の倦怠感が強かったです。

Q「水疱瘡感染歴がない者が、帯状疱疹ワクチンを接種したため、それが原因で将来帯状疱疹になる可能性はないのですか?」
A「上述の如く、そもそも50歳以上で本当に水痘感染歴がないのか怪しいところです。感染歴がないと仮定すると、不活化ワクチンシングリックスは、本物のウイルスでないので、それを接種して帯状疱疹ウイルスが体内に潜伏感染することはなく、将来の帯状疱疹発症の可能性はありません。一方、生ワクチンも、野生株と異なりワクチン株は神経節に冬眠することはなく、その可能性は低いと考えられています。」

Q「帯状疱疹ワクチン接種後、コロナワクチンのように15分間院内で待機しなければならないのですか?」
A「シングリックスでは添付文書に「ワクチン接種直後又は接種後に注射による心因性反応を含む血管迷走神経反射として失神があらわれることがある。失神による転倒を避けるため、接種後30分程度は座らせるなどした上で被接種者の状態を観察することが望ましい。」と記載があり、不活化ワクチンシングリックス接種後、当院では、厳密に30分間院内で経過観察しています。一方、生ワクチンはこの限りでありません。

Q「接種した日、飲酒をしてもいいですか?」
A「生ワクチン、不活化ワクチンとも、接種日に飲酒は禁止されていません。しかし、「接種当日は過激な運動は避け、接種部位を清潔に保ち、また、接種後の健康監視に留意」(添付文書)することになっているので、乾杯程度に控えるべきです。酩酊状態で健康監視は無理だと思いますので。

Q「新型コロナワクチンと一緒に接種できるのですか?」
A「新型コロナワクチンと最低2週間隔を空けて接種する必要があります。」

Q「6月1日助成開始以前、全額自分で支払って接種しましたが、その助成は受けられないのですか?」
A「少なくとも三鷹市では払い戻し制度はなく、残念ながら受けられません。しかし、三鷹市のホームページでは、「帯状疱疹ワクチン任意接種助成が受けられるのは生涯に一度限り(いずれか片方のワクチンのみ)です。」と記載されており、例えば、5年前に5年間効果が持続する生ワクチンを接種された方が、今年前回接種後5年経過、再接種する場合、助成の対象のとなります。4年前に接種した場合、来年の再接種時、この制度が続いていなたら、助成を受けられます。50歳以上が対象のワクチンですから、これから毎年50歳になる方のため、今後もこの助成制度は続くのではないかと予想されますが、助成制度が何年続くのか、私は関知しておらず不明です。詳しくは三鷹市ホームページをご参照下さい。」

Q「先生は接種したのですか?」
A「昨年、妻と一緒に接種しました。そのため助成を受けられませんでした。残念。」

Q「6月1日助成開始以前シングリックスワクチン1回目接種が済んでいます。2回目接種だけでも助成は受けられないでしょうか?」
A「上述のようにシングリックスは2カ月の間隔を空けて2回接種します。例えば、助成の始まる前4月に1回目を接種された方の2回目は助成が始まった6月に接種することになります。この場合、2回目だけ三鷹市は助成してくれます。上述の如く、1回目の払い戻しはありません。」

Q「6月1日助成開始以前シングリックスワクチン1回目を接種したあと、様々な事情で2回目接種期限の6ヶ月を過ぎてしまいました。どうしたらいいですか?助成を受けられますか?」
A「添付文書ではシングリックスワクチンの2回目接種間隔は、「1回目の接種から2か月後に2回目の接種を行うこと。1回目の接種から2か月を超えた場合であっても、6か月後までに2回目の接種を行うこと」となっています。三鷹市が助成するのは添付文書に従った正しい方法で接種した場合のみです。ですので、6カ月を過ぎてシングリックスワクチン2回目接種した場合、助成は受けられません。また、そもそも6カ月を過ぎた場合、2回目接種してよいのか否か、あるいは1回目から接種し直すのか、規定がありません。認められていない方法で接種し、接種後に健康被害が生じた場合は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)が実施する「医薬品副作用被害救済制度」により治療費等一定の給付が受けられない可能性があります。さらに、三鷹市が加入する予防接種事故賠償補償保険による補償も受けられず、当院では6カ月を過ぎたシングリックスワクチン2回目接種はしていません。シングリックスワクチンを接種する方は、必ず6カ月以内に2回目を接種して下さい。それでも帯状疱疹予防を希望される場合、生ワクチンを接種して下さい。

2023/05/31 
「2023年5月8日からの新型コロナワクチン春開始接種について〜新型コロナオミクロン株はただの風邪ではありません!〜」(その1)

 ご存知のように5月8日から、
@65歳以上の方
A5〜64歳で基礎疾患を有する方、その他重症化リスクが高いと医師が認める方
B医療及び高齢者・障がい者施設等の従事者
を対象として、新型コロナワクチン春開始接種が始まりました。多い方は6回目の接種となります。因みに医療従事者の私も6回目。5月8日から新型コロナウイルス感染症(以下、ときどきコロナと略します)が感染症法上第5類に移行、感染対策が甘くなったのに加え、さすがに6回目ということで、接種希望者は以前より減っています。そのため、高齢の通院患者さんから、「6回目も接種した方がいいのですか?」と頻繁に質問を受けます。その質問に対する私の回答は「接種を強く強くお勧めします。是非接種して下さい。」です。
 そこで、その根拠となる私の考えをご説明します。
 多くの方が上述のような質問をし、ワクチン接種を躊躇している理由を列記すると、

1、初期の武漢株、デルタ株と比べ、オミクロン株、XBB.1.5変異体が流行する昨今、死亡者数が減少、毒性(病気を引き起こし重症化させる力)が低下しているようで、実際、世界中の多くの国々がマスクを外している中、接種の必要性を感じない(筆者註「長文ですみません」)
2、ワクチンの効果に疑問がある
3、ワクチンの副反応が心配

になると思います。
 まず、医学部生が感染症学の授業で教わる根本原理として宿主・病原体関係host-pathogen relationshipがあります。つまり、感染される側=宿主と感染する側=病原体の力関係です。感染して病気が発症、重症化するか否かはこの関係性で大きく異なります。
 例えば、宿主<<病原体の関係である、エボラ出血熱は90%の致死率で、感染するとほとんどの方が死亡します。一方、ただの風邪は宿主>>病原体のため、普通感冒で亡くなる方などほとんどおらず、大抵の方は数日で治ります。では、コロナはどうなのでしょうか?左図(神奈川県ホームページから転載)をご覧下さい。初期のデルタ株、現在のオミクロン株、どちらでも50歳以下で亡くなる方はほとんどいませんが、一方、50歳以上では加齢とともに致死率は急激に増加していきます。つまり、コロナは、50歳以下の若年者では宿主>病原体で、高齢者では宿主<病原体の関係なのです。このように相手が弱いと見て強気なる有様を日和見感染と呼びます。
 年齢だけではありません。中図(国立国際医療センター資料。NHK「新型コロナと感染症・医療情報」より転載)にあるような基礎疾患があると、コロナでは宿主<病原体の関係が成立してしまいます。以上のような話しはこれまで何度も報道されているところで、ご存知の方も多いことでしょう。
 宿主の力を強める医療がワクチンです。予防接種により事前(本物のコロナに感染する前)に軽いコロナもどきを体験、ヒトの免疫の経験値を上げ、いざ本番に備えるのがワクチンです。初回接種の頃のワクチン(オリジナル株に合わせて作られ、日本で使用されたRNAワクチンは他のワクチンと比較して極めて有効性が高かった)は、95%発症を防ぎ、致死率は99%低下させていました。つまり接種した人はほとんど死にませんでした。その後、変異株が登場、効果が減弱したとはいえ、シンガポールのデータでは、現在流行するXBB.1.5に対するワクチン接種者の死亡率は未接種者の1/4程度です。このようにワクチン接種は宿主>病原体の関係性を強化するものなのです。
 左図をもう一度ご覧下さい。デルタ株、オミクロン株BA.1・2、BA5と変異が進むにつれ急激に致死率は低下しています。これを見て、「やはり、変異が進むにつれ急激に弱毒化、現在の流行中のXBB.1.5変異体は大したことないのでは?」と思われた方もいるのではないでしょうか。確かに様々なデータでは変異が進むにつれ弱毒化しています。しかし、左図の変異による弱毒化は、単純にコロナが弱毒化しているだけではないと考えられています。右図(千葉県ホームページより転載)をご覧下さい。2021年3月の初回接種以来、繰り返しワクチン接種することにより、宿主が鍛えられ宿主>病原体の関係が強化されたことも反映しているはずです。そのため、左図の如く、ウイルス自体が変異により、それほど劇的に弱毒化しているわけではありません。ワクチンにより下駄を履かされ、あたかも劇的に弱毒化したようなデータになっているのです。ワクチン接種していなければ、変異株の致死率は、見かけより遥かに高いはずです。私が強調したいのは、コロナは変異株になり弱毒化しているが、ワクチン接種があっての話で、ワクチン接種がなければ楽観視するほど弱毒化していないということです。この点はさらに詳しく後述します。
 さらに、中図をもう一度ご覧下さい。最下段に、死亡率は低いとはいえ併存疾患がないのに重症化、死亡した方がいます。併存疾患がなく、本来、宿主>病原体の関係なのになぜでしょうか。まだ、そのメカニズムは解明されていませんが、他の病気同様、コロナも宿主の遺伝的背景、疾患感受性(コロナの影響を受けやすい体質)により重症になったり軽症ですんだりします。癌家系、心臓病家系があるように、同じような身体条件で、同じ病原体に感染しても、ケロッとしている方もいれば、重症になりやすい方もいます。コロナも同様。高齢者なのにとても元気なコロナ患者がいるのはそのためです。コロナ感受性の遺伝、体質は是正できません。しかし、たとえコロナ感受性があっても感染しなければ元気なままです。もし仮に、ある国の国民全員がコロナ感受性の高い体質だったら、その国は簡単に滅んでしまうことでしょう。一方、コロナに感染しても軽症だった方は、コロナ感受性の低い方と言えますし、かつ、ワクチン接種後の如く、自然免疫を獲得、感染前に比べ、宿主>病原体の関係を強化できています。ただ、強化できても、風疹や麻疹のように長期間免役は持続せず、3ヶ月程度で再感染し得るところが、コロナの厄介な点です。ただ、疾患感受性が低く、自然免疫を獲得しているので、再感染しても、以前よりより軽症で済むことでしょう。
 同じことが年齢にも言えます。国民の全員が高齢者の国だったら、簡単に滅んでしまいます。逆に、全員50歳未満の国なら安心、痛いワクチンなど打つ必要はありません。それほど極端な話でなくとも、高齢化の進んだ日本のような国ほど、集団として考えると宿主<病原体の関係があり、しっかりと新型コロナ対策をする必要があります。

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2023/05/31 
「2023年5月8日からの新型コロナワクチン春開始接種について〜新型コロナオミクロン株はただの風邪ではありません!〜」(その2)

 左図は、G20各国の新型コロナによる人口100万人当たりの死者数です。先進国中、日本は圧倒的にコロナ死亡者の少ない(1/5程度)国です。しかも、世界有数の長寿国、高齢化社会(宿主<病原体の関係)なのに!さらには、国産ワクチンを上梓できず、欧米各国よりワクチン接種が出遅れていたのに。にも拘わらず結果として、費用対効果を抜きにするとコロナ対策が日本ほど上手くいった国はありません!この点で評価するなら厚労省は非常に優秀です。もちろん日本国民は真面目でマスク、手指消毒等感染対策を怠らなかったこともあるでしょうが。日本より少ない国もありますが、いずれも正確に死者数がカウントされているか疑問な国です(各国の方、ゴメンナサイ)。最も少ない中国はもちろん「ゼロコロナ政策」のためです。
 しかし、2022年7月のオミクロン株BA.5による第7波、さらには12月の第8波に於いて、日本におけるコロナ死者数が世界最多を続け問題となりました。この理由としてそれまでのワクチンで獲得した免疫力が時間の経過に伴い低下したことに加え、致死率の高い80歳以上高齢者の感染比率が高かったことが一因と推察されています。しかし、ではなぜ80歳以上の高齢者感染比率が高かったのでしょうか。欧米は高くなかったのでしょうか?欧米は日本と異なり、高齢者だってマスクはほとんどしないのに。
 中図(第116回(令和5年2月8日)新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード資料)の左上の住民調査による新型コロナN抗体(過去に感染したことを示す抗体)の年代別保有率をご覧下さい。この時点での日本人の新型コロナ感染率は30%弱、高齢になるほど感染率は低く、80歳代は20%以下です。第8波後の今年2月の速報データではこれより15%程度増加しているようですが。一方、世界を見渡すと、世界で最も死者数の多いイギリスは今年3月で感染率は86%に達しています。
 つまり、「日本人、とくに高齢になるほど諸外国に比べコロナに感染経験のある人は圧倒的に少ない。換言すると、日本では感染予防対策が徹底されていた。」わけです。確かに、欧米各国は、日本に比べマスク着用率は低く、日本人のように感染予防は徹底されていませんでした。極端な話し、スウェーデンでは、集団免役戦略を採用、コロナ禍初期からマスクを着用せず、ロックダウンもせず国民が自由に行動しました。その結果、当初の毒性の強い新型コロナウイルスが国中に蔓延、当時日本の100倍!近い死者を出しています。
 以上のご説明から解るように、「日本は世界有数の高齢化社会のため、新型コロナウイルスに対して極めて脆弱な国にも拘らず、しっかりとした感染予防対策に加え、高品質のワクチンをほとんどの国民が繰り返し接種した御蔭で、世界でも極めてコロナ死亡者数の少ない国になっている。しかし、そのため、逆に、現在も高齢者やコロナ感受性の高い人々が生き残り、コロナ脆弱性が持続している(宿主<病原体の関係)。一方、既に国民の大半がコロナに感染した欧米諸国は、高齢者を含めコロナ感受性の高い人々が次々に死に、淘汰?され、現在では国民のほとんどがコロナに強い人々(宿主>病原体の関係)だけとなり、コロナを気にしなくてよい国になっている。」ということです。私などは、欧米各国が行き過ぎた高齢化社会を是正、社会保障費を抑制するために、わざと新型コロナを蔓延させ、高齢者を死なせているのではないかと疑っているくらいです。
 右図(神奈川県ホームページから転載)の如く、新型コロナワクチンの変異が進むにつれ弱毒化しているのは、日本国民が挙って何度もワクチン接種していることで下駄を履かされているデータだと上述しました。本当にオミクロン株は大したことないウイルスなのか、中国を思い出して下さい。上述の如く、中国は3年間ゼロコロナ政策を続け、死亡者数は極めて少ない状況でしたが、ご存知のように2022年12月ゼロコロナ政策を緩和、というより白紙撤回?、オミクロン株が国中で大流行しました。中国国民のほとんどが効果の弱いシノバックスワクチンを2回接種した程度で、無垢な状態です。そのような人々がオミクロン株に感染するとどうなるか?感染者9億認、死者200万人といった予想値まで出ています。中国公表の新型コロナによる死亡者数のデータは、過少報告されていることがWHOに指摘され、はっきりした数字は不明です。しかし、マスコミ報道される病院や火葬場の大混乱から推測すると、オミクロン株が決して「ただの風邪」でないことは明らかです。ただの風邪では火葬場に行列はできません!

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2023/05/31 
「2023年5月8日からの新型コロナワクチン春開始接種について〜新型コロナオミクロン株はただの風邪ではありません!〜」(その3)

 第90回厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードの資料(左図)をご覧下さい。確かにデルタ株と比べオミクロン株ではワクチン効果もあり、致死率は低下していますが、それでも60歳以上では約2%。100人感染すると2人なくなっています。ここで中注目して欲しいのは、致死率が今でもインフルエンザの約4倍であること。決して低くはありません。
 私が強調したいのは、「欧米と日本はまったく状況が違う。確かに新型コロナウイルスの変異が進むにつれ弱毒化しているが、皆さんの印象ほどは弱毒化しておらず、今でもワクチン未接種の方が感染すると、とくに高齢者や基礎疾患のある方では、接種済の方より遥かに死亡率が高く、インフルエンザの数倍、決してただの風邪ではない。」ということです。発熱外来で仕事をしていると、コロナに感染した方のほとんどが軽症です。しかし、稀に高熱が何日も続く重症の方がいます。聞くとやはり、最後のワクチン接種からかなり時間の経過した方です。また、亡くなった方は後期高齢者でした。
 ワクチンの効果は、変異が進むほど減弱しています。しかし、上述のシンガポールからの報告にもあるように、XBB.1.5亜型に対しても、重症化予防効果はしっかりとあります。
 新型コロナワクチン、とくに今回のRNAワクチンの副反応は他のワクチンよりきついです。私自身4回目のときは、1日ぐったりとしていました。ただ、高齢者になるほど副反応は出にくく、副反応の強い人ほど効果が高いとのデータが出ています。もちろん、副反応がなかったから無効というわけではありません。
 そもそも、ワクチン=予防接種は、健康な人に、病原菌を弱毒化させたものを感染させ、軽く病気にさせ、経験値を増やし、体を鍛え、本物の強毒な病原菌の感染に備えることです。ですから、ワクチンを接種して多少具合が悪くなるのは何ら不思議なことではありません。極端な場合、その軽い病気がもとで、不幸にも亡くなる方もいます。おそらく全国で相当数の方がなくなっていることでしょう。
 もちろん、副反応0%、効果100%のワクチンがあればベストです。しかし、ヒトの体に注射してまったく副反応0などといったワクチンはありません。そのため、接種するかしないかは、ワクチンの効果と副反応の天秤です。効果は抜群ですが100人接種すると3人死ぬ酷い副反応のワクチンがあったら私は絶対に接種したくありません。しかし、もしかりに、日本中で致死率50%のエボラ出血熱が大流行(実際にはそんなことありえませんが)していたら、私は迷わず接種します。50%より3%の方が助かる確率が高いので。極論すると、ワクチンとはその程度のものなのです。
 まれに、新型コロナワクチンを一度も接種したことがないという方にお会いすることがあります。聞くと、しっかりと感染予防に留意、一度も感染したことはないとのこと。ワクチンの副反応に苦しんだり、心配したりすることもなく、さりとてコロナ感染症で苦しむこともなかったとても幸せな方です。誰もがこのようだったらhappyですが、かなり運のいい方です。
 TV番組であったように、一人無人島で生活している方ならワクチン接種を勧めません。しかし、地続きの陸地に住んでいる場合、上述の如くただの風邪ではありませんので、私は高齢者や基礎疾患、重症化リスクのある方にはお勧めしています。とくに前回接種して副反応が何ともなかった方には。私自身、高脂血症があるので6回目接種を受けます。
その方の生活習慣、価値観によってもワクチンの必要性は異なるでしょうから、最後は自分で決めるしかありません。しかし、日本の高齢者、基礎疾患のある方等にワクチン接種をお勧めするのは上記の如き理由です。

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2023/03/28 
「鎮静下内視鏡検査の運用開始について」

当院では当初、内視鏡検査は他院に委託する形で始まりましたが、2020年12月より新設された当院の内視鏡検査室で毎週火曜日のみですが検査を始めました。2021年度からは週3日(火、水、土曜日の午前)に検査日が増え、前年の90件から546件に検査実施数が大幅に増加しました。現在、1日7件を検査実施定員としていますが、それ以上に検査希望者がいる日もあるため、2023年4月から1日10例に内視鏡検査キャパシティを増やします。そのため、看護スタッフの増員に加え、内視鏡洗浄機を2台体制(左図)にしました。1台200万円と高額な医療機器ですが、検査数拡大のためには必要と判断しました。
また、当院では、当初より経口及び経鼻内視鏡検査を実施していましたが、2023年4月より皆様から要望の多かった鎮静下内視鏡検査(いわゆる「苦痛のない内視鏡」)を開始しました。鎮静下内視鏡検査とは、鎮静薬等を注射し意識を低下させることにより、苦痛を軽減させて内視鏡検査を行う方法です。完全に眠らせるのではなく、大抵は呼びかけで反応する程度に投薬量を調整し検査を行います(意識下鎮静)。苦痛を和らげるとういう点では利点ですが、欠点もあります。以下、日本消化器内視鏡学会ホームページの記載を転載すると、

利点;
・意識がぼんやりした状態になる
・検査の不安やストレスがやわらぐ
・検査による苦痛や不快感がやわらぐ
・検査が繰り返し受けやすくなる

欠点:
・意識がなくなることがある
・血圧が下がることがある
・呼吸が弱くなることがある
・検査後しばらく休む必要がある
・検査当日の運転を控える必要がある

です。経鼻内視鏡検査では嘔吐反射が抑えられるため鎮静薬を使用しません。ですので、当院では検査前、あるいは検査当日、中図の如き資料をお読みいただき、検査方法を選択して頂いております。
また、内視鏡検査を受けるには電話または窓口で予約(空きがあれば当日受検も可能)し、右図の如き同意書の提出(同意書は、近々当院ホームページの「消化器内科・内視鏡科」からダウンロードできるようになります)が必要です。内視鏡検査を希望される方は、電話にてご予約の上、同意書を記入しご持参下さい。
当院では安全に配慮をした検査を実施していきますので、ご質問・要望等ありましたらお気軽にお尋ね下さい。

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2022/12/29 
「コロナ禍の谷間、2022年11月2日パレスホテル東京グランドキッチンで開院15周年お祝いの会を開催しました。」(その1)

 コロナ禍前まで当院では忘年会、新年会、暑気払い、残暑払い、健診繁忙期前の決起集会、職員歓送迎会など折に触れて宴会、ランチ会などを開催していました。小さなお子さんがいらっしゃる主婦の方も多数勤務しているので、夜の宴会と昼のお食事会を交互に開催するようにしています。当院は三鷹駅から徒歩圏のため、三鷹中央通り近辺に多数ある飲食店は至近です。それら飲食店オーナーや職員の方が健康診断や病気のとき来院されています。そのため飲食店の知り合いには事欠きません。院長の私が「営業」と称し、クリニックの集いは知己のお店で開催することが多いです。個人情報のため具体的に店名を申し上げることはできませんが、20店近くあると思います。
 さて、2012年11月1日当院は開院15周年を迎えることができました。15周年の節目に職員内輪だけでお祝いする会を開催しました。今回、コロナ禍のため開催すべきか否か最後まで迷いました。しかし、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置などが発令されておらず、感染防止徹底点検済証掲示の飲食店では人数制限がなく、ルール上問題ないと判断しました。さらに、11月2日が新型コロナ流行第7波と第8波の谷間に見事当たり(左図)、開催を決断しました。
 5周年のときは、パークハイアット東京のニューヨークグリル(中図)で、10周年の時はミッドタウンにあるザ・リッツ・カールトン東京のアジュール フォーティーファイブでランチ会を開催しました(右図)。今回はさらに都心へ移動、11月2日(水)丸の内にあるパレスホテル東京のグランドキッチンで14時から食事会を開催しました。

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2022/12/29 
「コロナ禍の谷間、2022年11月2日パレスホテル東京グランドキッチンで開院15周年お祝いの会を開催しました。」(その2)

 事前にレストランの個室、ガーデンルーム(左図)を予約していました。この個室の定員は最大24人です。当院職員は31人ですが、出席者は23人となったため、いくつかの候補の中からグランドキッチンガーデンルームを選びました。
 シャンパンで乾杯後、フランス料理に舌鼓を打ちながら歓談しました。デザートは「撫子15歳のお誕生日おめでとう」のデコレーションの入ったケーキを頂きました(中図)。
 開院時8人だった職員は5周年時13人に、10周年時18人に、そして15周年の現在は31人になりました。皆でこれまでの15年を振り返りつつ次の20年に向けての抱負を語り合いました。院長として非常にうれしかったことは、当院での勤務歴が自身の職歴の中で最も長いという職員が非常に多かったことです(右図、角の二人は記念撮影前に帰宅された方です)。10周年の集いに参加していた16人の職員のうちは、様々なご事情で退職された方4人を除き、他の12人は皆現在も勤務しています。長く勤めてくれる職員は職場の宝です。当院の掲げる経営理念「高松メディカルクリニックは、診療理念に基づく医療の提供により、患者さん、地域社会に支持され続ける医療機関になることと、適正な利潤をあげ、経営理念のもと真摯に働く職員が経済的にも精神的にも豊かな生活を送ることを目指す。」にまた一歩近づけたように感じました。
 末筆ですが、当院を応援して下さる患者さん、お取引業者の皆様に感謝申し上げます。また、11月以降健診繁忙期、新型コロナオミクロン株対応2価ワクチン、インフルエンザワクチン接種が重なり、なかなか執筆できず、時機を逸した原稿となりましたこと深謝申し上げます。

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2022/10/27 
「別館外来棟1Fエレベータホールに診療時間案内看板を設置しました。」

当院本館入口には、左図の赤い囲み如く、診療時間を記載した案内板が設置されています。ですから、当院が休診の水曜日午後に来院、エレベータが当院のある2Fへ行かない場合、看板を見て休診なのに気付いて頂けます。しかし、これまで別館には、そのような診療時間を記載した案内板がありませんでした。そのため、エレベータが入口の3Fに行かないとき、なぜだろと不思議に思い、インターホンを押す方やクリニックに電話を掛けてくる方がしばしばいらっしゃいました。一般に、木曜日を休診日にしている医療機関が多いため、水曜日午後、休診だとは気づき難いようです。そこで、この度、別館エレベータホールに中図や右図の如く、診療時間を明示した案内板を設置しました。これに気付き、納得されて帰られる方がいると宜しいのですが。

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2022/10/10 
「院内感染予防策として屋外診察室での発熱外来が始まりました。」(その1)

兼ねてより、究極の院内感染予防策として屋外診察室での発熱外来開設を計画してましたが、2022年度インフルエンザシーズンを前に漸く準備が整い、運用を始めましたので、その概要をご説明します。当院の発熱外来受診を希望される場合、下記の手順に従って下さい。

1.完全予約制について

発熱、咳嗽、喀痰、鼻汁鼻閉、呼吸困難、頭痛、関節痛、全身倦怠感、食欲不振、水分摂取不良、嘔吐下痢、咽頭痛(オミクロン変異株は咽頭痛が特徴的です)、味覚障害、嗅覚障害等の新型コロナウイルス感染症を疑わせる症状、まったく無症状でも濃厚接触者と認定、あるいは想定される方は、必ずお電話(0422-70-1035)でご予約下さい。概ね1時間に2〜3人、曜日により1日4〜20人程度ご予約できます。
完全予約制とし人数制限している理由は、予約時間を調整、患者さん同士を時間的空間的に分離するためです。予約なくそのような症状の方が来院された場合、予約状況によってはいったん帰宅して頂き、改めてご予約の上、受診して頂く場合があります。院内感染予防のための措置です。ご理解ご協力のほど、よろしくお願いします。

新型コロナ感染症の場合、何らかの気道感染症状があるのか、まったく無症状なのかで、検査方法や療養期間が異なり、治療方針が違ってきます。そのため、当院の予約可能時刻も異なります。ご予約の際は、どちらか明確にお伝え下さい。

2.受診前の問診票記入について

発熱外来を受診される方は、必ず受診前に「新型コロナウイルス感染症流行期用問診票」をダウンロード、ご記入の上、ご来院下さい。
プリンタをお持ちでない方はお電話下さい。FAXします。
FAXのない方は、代理人に依頼し、事前に問診票を受け取りにご来院下さい。
いずれの方法も無理な場合、予約時間の15分前にご来院下さい。屋外に用意した机でご記入頂きます。
院内には、問診票をご用意しています。通院患者の方は、発熱時に備え、事前に1部お持ち帰りになることをお勧めします。
感染予防の観点から、院内での記入はお断りしています。
問診票を事前にダウンロードし、落ち着いて詳しく記入されてから来院すると、ご自身の待ち時間が減る上、医師に詳細な情報が伝わるので、より的確に診断しやすくなります。是非、ご利用下さい。

現在スマホやパソコンを使い自宅で問診票を記入できるAI問診導入を進めています。運用開始の折は改めてお知らせします。

3.来院後の手順について

3-1.時間厳守について

予約時刻通りにご来院下さい。時刻より大幅に早いと前の患者さんがまだ帰宅していない可能性があります。その場合、予約時刻まで屋外でお待ち頂くことになります。
逆に、予約時刻より大幅に遅刻すると、次の患者さんが来院、既に発熱外来診察室を使用している可能性があります。その場合、ご自身の予約は無断キャンセルとなり、当院での受診はお断りします。

3-2.屋外診察室について

ご予約時間に来院したら、別館1F自動扉左横にあるモニターフォン(左図赤丸部分)でスタッフをお呼び下さい。スタッフがお迎えにあがります。診察はその奥(左図黄色部分)になります。屋外診察室は文字通り屋外ですが、ビル1階部分を利用し設置されているため、屋根があり傘がなくとも濡れることはありません。また、画像の如く風の通り道となっており、換気のよい環境になっています。
屋外診察室はカーテン(中図)で仕切られています。カーテンの奥に設置されているクリーンパーテーション(右図)の間に座って頂きます。

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2022/10/10 
「院内感染予防策として屋外診察室での発熱外来が始まりました。」(その2)

クリーンパーテーションは左図の如くpush/pull方式で効率よく感染予防と感染性のある空気を清浄化します。医師の背後に設置されたパーテーション背面から吸い込まれた空気をHEPAフィルターで清浄化、医師側から患者側へ空気を押し出します(push)。その空気が患者に当たり、咳嗽等による飛沫で汚染されたとしても、患者背後に設置されたもう一つのパーテーション内のファンが陰圧を発生され、効率よく汚染された空気を吸い込んでいきます(pull)。吸い込まれた汚染空気は、やはりパーテーション内に設置されたHEPAフィルターにより清浄化され、無菌の空気として背面より排出されます。このような仕組みのため、屋外診察室からカーテンの外に漏れ出る空気は清浄化された無菌の空気となっていますので、自転車置き場を利用する方も安心して通行できます。
私達医療従事者も常に患者さんの風上で診療するため、たとえ患者さんが咳をしても、飛沫に暴露されることはなく安心です。
屋外のため暑さ寒さ対策としてスポットエアコン(中図)を用意しています。しかし、厳冬期には寒さ対策は十分とは言えません。ご自身でも防寒対策をして受診して下さい。
現在、屋外診察室で診療をさらに効率化させるため、、無線LAN機能を持った電子カルテを屋外診察で使用できるよう準備を進めています。

3-3.事前に記入しご持参頂いた問診票に基づき、カルテを作成後、診察します。

下記の「当院で受検可能な新型コロナウイルス検査について」の項目で解説しているように、濃厚接触者など無症状の場合、検査感度の点から検査方法は一律PCR検査になります。検査結果が判明するのは検査受検日を含め2〜5日後になります。そのため、検査結果は検査翌日以降(翌日が休診日の場合、さらに遅れます)お電話でお伝えしています。実際のところほとんどの場合、検査翌日には結果が判明していますが、第6波では検査が遅れ5日目になった方もいました。

一方、有症状者の場合、まず、鼻咽頭拭い液による抗原定性検査(迅速検査キット)を受けて頂きます。インフルエンザ流行シーズンの冬期は、新型コロナ感染症とインフルエンザを同時に検査するコンボキットを使用します。結果は15分程度で出ます。その結果が陽性なら、COVID-19の確定診断になります。陰性の場合、大抵、PCR検査を追加で実施します。結果は上述のようにお電話でお知らせします。新型コロナ検査は2回迄行政検査として無料で受検できます。検査の流れは右図のようになります。

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2022/10/10 
「院内感染予防策として屋外診察室での発熱外来が始まりました。」(その3)

抗原検査で陽性と判明した場合、酸素飽和度の値、症状、診察結果から肺炎を疑い、胸部レントゲン検査、血液検査を受けて頂くこともあります。なお、抗原検査で陽性となった場合、それ以後の治療費(診察、検査、投薬等)は公費負担となり無料です(療養期間内の治療は公費負担医療となり無料ですが、療養期間が終了すると、それ以後の治療費は通常の保険診療となります)。一方、陽性でない場合、検査費用は行政検査として無料ですが、それ以外の費用は通常の保険診療(3割負担で3,000円程度)となります。

2022年9月26日から全数届出が見直され、現在、@65歳以上の高齢者、A入院を要する病状の方、B重症化リスク(後述)があり、かつ、新型コロナ専用の治療薬、新たに酸素吸入が必要と医師が判断する方、C妊婦、の4類型の方のみ保健所に発生届を提出、医療機関による電話での健康観察、配食サービス、パルスオキシメーター貸与、宿泊療養、療養証明書発行等を受けることができます。因みに重症化リスクとは、悪性腫瘍、慢性呼吸器疾患(COPD等)、慢性腎臓病、心血管疾患、脳血管疾患、喫煙歴、高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満(BMI30以上)、臓器の移植、免疫抑制剤、抗がん剤等の使用その他の事由による免疫機能の低下、妊婦になります。

COVID-19罹患時の療養方法には、入院、宿泊、自宅療養がありますが、当院がオンライン(HER-SYS)で発生届を提出後、保健所から患者さんへ連絡があります(以前の感染爆発時はありませんでした)。患者さんの重症度(下図)を鑑みながら、患者さんと保健所との調整により療養方針を決定します。

上記4類型に該当するも、入院不要と判断、自宅療養となった方が療養中に病状が急変、容態が悪化することもあります。上図の如く、重症度判定において、酸素飽和度が非常に重要です。ですので、お持ちでない方には、当院からパルスオキシメーターを貸与(療養期間解除後、速やかにご返却下さい)、毎日測定して頂きます。

上記4類型に該当せず、発生届対象外の方は、基本的に自宅療養となります。配食サービスやパルスオキシメーター貸与、宿泊療養を希望される方は、ご自身で東京都陽性者登録センターに登録すると同様のサービスを受けることができます。

最後に療養期間を想定した日数分のお薬をご処方します。

3-4.診療後の自宅療養中の健康観察について

上記4類型に該当するも、入院不要と判断、自宅療養となった場合、病状が安定、自宅療養解除が見通せるまで、当院から架電、体温、酸素飽和度、病状を確認、健康観察を実施します。その結果を当院から保健所に報告します。

4.療養証明書発行について

そもそもですが、療養証明書発行の目的として、@就業制限解除ため陰性証明として勤務先に、A給付金を貰うため加入する健康保険や入院特約付きの生命保険会社に提出がありますが、@に関しては、厚生労働省より、「就業制限解除された後に職場等で勤務を開始するに当たり、職場等に証明(医療機関・保健所等による退院若しくは宿泊・自宅療養の証明又はPCR検査等若しくは抗原定性検査キットによる陰性証明等)を提出する必要はない」との通達が出ています。ですので、基本はお断りし、どうしても希望された場合のみ対応しています。給付金のため療養証明書発行を希望された場合、新型コロナウイルス感染症の発生届を提出していない方の場合(たとえ自身で入手された簡易抗原検査キットが陽性であっても)、療養証明は発行できません。医師法上COVID-19と診断できるのは医師のみです。医療機関等によりCOVID-19と診断されていない方にCOVID-19の療養証明は発行できません。ですので、抗原検査キットが陽性の方は、必ず医療機関を受診し診断を受けるか、または東京都陽性者登録センターにご自分で登録して下さい。
なお、後述の如く、保健所も同様の対応で、保健所が発生届を受理した患者にしか療養証明を発行してくれません。

新型コロナウイルス感染症発生届を提出している場合、

4-1、当院で診断、発生届を提出した患者の場合、

4-1-1、MY HER-SYS利用者の場合、療養期間が10日以内なら、MY HER-SYSの画面から発行できます。無料です。療養期間が11日以上の場合、MY HER-SYSの療養証明発行機能が使用できません。その場合、当院にご依頼下さい。厚労省指定の定型フォーマットで発行します(文書料1,100円)。

4-1-2、MY HER-SYSを利用していない方の場合、
上記同様、当院から定型フォーマットで発行します。

4-2、他院で診断、発生届を提出した患者の場合、
診断、届出をした医療機関に発行を依頼して下さい。診断時の病状を現認していないので当院では発行できません。

4-3、医療機関でなく、東京都陽性者登録センターにご自分で発生届を提出した場合、同センターでは、療養証明書を発行できません。ですので、発生届提出先の保健所が発行することになっています。
武蔵野、三鷹、府中、調布、小金井、狛江市在住の方は多摩府中保健所にて発行してくれます。そちらに依頼して下さい。

4-4、2022年9月26日より発生届出の対象者が、@65歳以上の方、A入院を要する方、B重症化リスクがあり、新型コロナウイルス感染症治療薬の投与又は新たに酸素投与が必要と医師が判断する方、C)妊婦、に限定化されました。そのため、療養証明書は上記4類型の方しか発行されなくなりました。

5.後遺症について

5-1.後遺症対応医療機関について

COVID-19に罹患、幸い大事に至らず軽快したにも拘わらず、何らから症状がなかなか消失せず、持続している方がいます。3ヶ月経っても症状が持続する場合、後遺症(long COVID, post COVID-19 condition)と判断されます。症状には、咳嗽、倦怠感、味覚障害、嗅覚障害等が多いですが、その他、微熱、呼吸困難、胸痛、脱毛、抑うつ等、様々な報告があり、20〜40歳代の若年者に多いようです。東京都の新型コロナ保健医療情報ポータルサイトに詳細な情報が掲載されていますのでご参照下さい。また、東京都では、このようなリーフレットも発行しています。このリーフレットに記載されているように、都内八つの都立病院、公社病院にコロナ後遺症相談窓口を設置しています。後遺症と思われる方はご相談下さい。
また、東京都では、この八つの病院以外の後遺症対応医療機関を募集しています。上記八つの病院は三鷹から遠いこともあり、当院も後遺症対応医療機関に手を挙げています。現在公表されていませんが、近々医療機関名が公表予定です。後遺症でお困りの方は、それら医療機関にもご相談下さい。
ただ、現状、後遺症に対する特効薬等はなく、自然軽快するまで、対症療法で症状を緩和させることが中心となります。

5-2.後遺症に関する診断書について

後遺症に関する診断書を希望される方がいます。他院で新型コロナと診断された方の場合、発症当時の病状を把握できないため、一律発行をお断りしています。COVID-19と診断を受けた医療機関にご相談下さい。
たとえ、当院でCOVID-19と診断を受けた方であっても、コロナ後遺症に特徴的な検査異常値等がないため、自覚症状しか判断材料がありません。そのため、その症状がコロナによるものなのか、その他の病気によるものなのか診断は困難です。ですので、自覚症状のみをもって「コロナ後遺症」との診断書は発行するのは難しいです。

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2022/10/06 
「クリニック社用車を買い換え、カッティングシートを貼りました。」

古くなったクリニック社用車の日産キューブキュービックをスバルエクシーガに買い換え、7月29日納車されました。キューブを購入したのが2012年9月、5年落ちで購入しました。あれから10年、毎年約10,000kmを走行、今では、走行距離計は150,000km。10月に15年目の車検を迎えますが、その整備費用の見積もりが30万円以上と言われ、さすがに寿命と判断しました。良く頑張ってくれたと思います。前回同様文伸さんに依頼し、クリニック名のカッティングシートを貼りました。見かけたら声を掛けて下さい。

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2022/09/02 
「最近、高価な帯状疱疹ワクチン、シングリックス接種を希望し、来院される方が急増しています。」

 最近、高価な帯状疱疹ワクチン、シングリックス(1回22,000円を2ヶ月間隔で2回接種、合計44,000円。効果は10年間持続)接種を希望し、来院される方が急増しています。このワクチン、新型コロナ感染症が日本に入ってきた2020年1月ひっそりと?上梓されました。世の中、コロナ一辺倒で、帯状疱疹のことはほとんど話題にならず、その値段の高さと相まって、接種される方はほとんどいませんでした。当院もコロナ対応で忙殺され、ワクチン上梓1年後、漸く使い始めました。
 当院ホームページ、「予防接種」のページの「帯状疱疹、帯状疱疹後神経痛や顔面神経麻痺ワクチン(予防接種)について」の項目、「従来品より遥かに有効な新しい帯状疱疹予防専用ワクチンが開発されました」の段落でご説明しているように、従来のワクチンに比べ、遥かに有効で、ほぼ、帯状疱疹を予防できますが、何せ高価なため、コロナ禍、無料の新型コロナワクチン接種が優先され、帯状疱疹ワクチンどころではないといった雰囲気でした。ざっくりいうと、従来品が8,260円で5年間有効、しかし、効果は約50%の発症予防、一方、新ワクチンは44,000円で10年有効、効果は95%予防。年平均で比較すると前者が1,650円で後者が4,400円と約3倍、しかし、効果は50対95%予防と圧倒しています。
 なお、帯状疱疹について、上記項目で詳しく解説していますので、宜しければご一読下さい。帯状疱疹はコロナのように命にかかわる病気ではありませんが、激しい痛みの後遺症、顔面神経麻痺、視力障害、排尿障害等の合併症を伴う場合もあり、かなり嫌がられている病気です。
 さて、なぜ、最近になってこの高価な帯状疱疹ワクチン接種希望者が急増しているかというと、コロナ禍、帯状疱疹患者の増加が様々なマスコミで報道されているからです。コロナ禍、なぜ帯状疱疹患者が増加しているのか、諸説あり解明されていませんが、いくつかの理由が考えられています。
 一つは、コロナ禍、多くの方が外出を控え、運動不足になっています。運動不足は、コロナによる心理的ストレス同様免疫力を低下させます。
 二つ目は、上記のように外出を控えることにより、人と人の接触が減り、水疱瘡によるブースター効果が発揮されなくなったことがあります。ブースター効果については、やはり、上記の項目の「はしかのようなもの」の段落に詳しく解説しています。帯状疱疹は夏に多く、冬に少ない、一方、水疱瘡は夏に少なく、冬に多い傾向があります。冬は学校があり、子どもたち同士が屋内で接触する機会が多く、インフルエンザ同様、飛沫感染する水痘も流行しやすいです。逆に夏は、夏休みのため、子ども同士の接触が減り、水疱瘡も減ります。そのため、水疱瘡によるブースター効果が発揮できなくなり、夏は帯状疱疹が増えると考えられています。
 三つめは、新型コロナ感染が、罹患者の免疫に何らかの悪影響を及ぼしているのではないかという説です。米国のデータでは、コロナに感染すると、感染後6ヶ月以内に帯状疱疹を発症するリスクが高まると報告されています。感染後1〜2週間以内にとくに多く発症しています。
 四つ目は、新型コロナワクチン接種の影響です。ワクチン接種で帯状疱疹発症率が増加したとのデータはありませんが、ワクチンが実感染同様、免疫に何らかの悪影響を及ぼす可能性は否定できません。この点は、反ワクチン派の標的材料になっています。ただ、そのような副作用を心配してワクチン接種しないことは、新型コロナ実感染を招来することになり、結局、帯状疱疹発症率は上昇しますから、本末転倒です。
 以前、上記項目に「ちなみに、私のような医療従事者は帯状疱疹を発病し難いことが知られています。実際、私は帯状疱疹を発症した医者を知りません。それは、日々の診療で水痘患者、帯状疱疹患者に接する機会が多く、その折、ときに患者から水痘帯状疱疹ウイルスをうつされ、それがワクチン効果(ブースター効果)となっているからです(上述の「➤はしかのようなもの」の段落をご参照下さい)。ですのでワクチンは不要で、接種しません。」と記載していました。しかし、最近、帯状疱疹を発症する医療従事者が増えていることを知りました。確かに、最近、外来で水痘患者を診ることは皆無です。帯状疱疹は水疱に触らなければ感染しませんから、ブースター効果は期待できません。ですので、小児科でもなければ、「医療従事者が帯状疱疹を発症し難い」とは言えなくなっています。そのため、私も上記の高価な帯状疱疹ワクチンシングリックスを接種しました。
 以前、ある先生から、「コロナ禍、例年のように海外旅行に行くこともないのだから、海外旅行の費用をシングリックス接種に回したらどうですか」と言って進言していると聞きました。「これは、使える!」と思ったのですが、そのような台詞を使うまでもなく、接種希望者が急増しています。

2022/06/29 
「この夏インフルエンザが流行するかも」

2020年1月日本第1号の新型コロナウイルス感染症が確認されて以来、国民皆がこぞってマスクを着用、手洗い、アルコール消毒、ソーシャルディスタンス、換気などの感染予防対策が励行されるようになり、さらにはインフルエンザワクチン接種率が上昇、2020年、2021年シーズンともインフルエンザ患者はほとんど発生しませんでした。しかし、これまで、インフルエンザが流行しない年が続くと、その分、大流行しやすいことが経験的に知られており、非常に気がかりです。実際、

1、左図(東京健康安全研究センターホームページから転載)の如く今が真冬の南半球オーストラリアでは、3〜4ヵ月前倒しでインフルエンザが大流行しています。

2、6月21日立川市でインフルエンザによる学級閉鎖(在籍生徒数45人中14人陽性診断)が発生しました。

3、2009年新型インフルエンザパンデミック時、5月下旬にも拘らず大流行しました。

4、右図(「定点医療機関当たり患者報告数2022年6月19日(第24週)まで」(東京都感染症情報センターホームページから転載)の如く、この2年、インフルエンザはまったく流行していません(例年の1000分の1)。

そのため、今年の夏、季節外れのインフルエンザ流行が懸念されます。
当院では対策として、これまで発熱患者に実施していた新型コロナウイルス抗原迅速検査キットに加え、新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスを一度にまとめて診断できるコンボキットを導入しました。高熱がありインフルエンザを否定できない場合、コンボキットを実施します。
なお、コンボキットは新型コロナウイルス行政検査扱いのため、新型コロナウイルス抗原単独検査キット同様無料で、検査に関する患者負担はありません。
以上、ご理解ご協力のほどよろしくお願いします。

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2022/06/06 
「ようやく診療担当医表示板が完成、院内に掲示しました。」

当院ホームページの「医師のご紹介」にあるように、本年4月から、

総合診療科(消化器内科) 坂本仁美医師
循環器内科 野々口紀子医師
循環器内科 岡本陽医師

が診療スタッフに加わりました。

 2007年の開院以来、長く一人で診療していましたが、年々受診者数が増加、それに伴い書類作成(診断書、紹介状、介護保険主治医意見書、生活保護医療要否意見書、指定難病更新臨床調査個人票、保険会社へ提出する書類、各種三鷹市健診⦅特定健診、若年健診、後期高齢者健診、肺がん検診、大腸がん検診、乳がん検診、胃がんリスク検査、前立腺がん検診、肝炎ウイルス検査、風疹検査等⦆受診票への判定結果記入、健診スクエア企業健診受診者の健診結果報告書作成等)の業務量も増加してします。開院当初、外来が暇だったころは、患者さんが途切れたときにそれら書類を作成していました。しかし、朝から夕方まで途切れることなく患者さんが来院するようになってからは、それら書類はすべて、18時の外来療後(18時までが受付け時刻なので、実際に診療が終わるのは18時30分前後)に作成しています。そのため、帰宅は連日深夜〜未明となってしまいました。宜しければ、院長コラムのバックナンバー「2016/10/09『帰宅は連日深夜ですが嬉しいことがありました。フォトコンテスト対象を受診しました。』」をご一読下さい。
 話が脱線して申し訳ありませんが、「院長コラム」を「深夜」で検索してみると25ヶ所もヒットしました。10年以上書き留めた文章とはいえ、我ながら「深夜」好きなのには驚かされます。
 閑話休題、以上のような長時間労働を解消するため、

2018年10月総合診療科(糖尿病内分泌科) 保坂利男医師
2019年4月乳腺科 石坂欣大医師
2020年4月消化器内科、内視鏡科 小栗典明医師
2021年4月総合診療科(糖尿病内分泌科) 森田千尋医師

の非常勤医に就任して頂きました。各々先生方のご略歴は、「医師のご紹介」をご覧下さい。これで私を含め総勢8名の体制となります。厳密には、健診スクエアでの企業健診のため二人の婦人科医師に勤務して頂いており、総勢10名となりました。しかし、お二人とも健診診察に限定した勤務のため、外来診療はしていません。
 そのような経緯もあり、今年度より、私の月曜日午前午後、水曜日午前の外来を休診にさせて頂きました。両日を休みにしたため、患者さんから時々「先生は、体調が悪いのですか。」と心配されます。その度、「病気なわけではありません。過重労働を減らすためです。体は大丈夫です。○○さんより私は必ず長生きしますから安心して下さい。ただ、途中でボケちゃったら許して下さい。」とご返事しています。患者さんも笑顔で「安心しました。」と言って帰られます。この場を借りて、体調的にはまったく問題なく、過重労働軽減対策の休診であることをお知らせしておきます。
 休診と言っても実際は書類作成や管理職業務のため出勤することが多いですが、お陰様で深夜まで仕事をすることは激減しました。
 今年度から勤務して頂く先生のうち、坂本先生は、子育のためフルタイムではありませんが、週4日勤務とほぼ毎日勤務します。また、森田先生も今年度から昨年の水曜日に加え月曜日も勤務することになりました。因みに小栗先生は昨年度から週3日勤務しています。このように複数日勤務しているのは、患者さんにとって非常に安心感があります。私自身は、大学病院とクリニック、診療所の違いの一つに、患者さんとの距離感があると考えています。なかなか会えない主治医と何かあるとすぐに会える主治医。ですので、先生方に複数日勤務して頂けることは福音です。
 これら総勢8名の勤務状況が簡単に把握できるよう診療担当表示板(下図)を作成、別館3F待合室に掲示しました。
 たとえ施設が大きくなり、スタッフが増員されようとも、今後も患者さんとの距離感を大事に診療していきたいと思います。

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2022/06/05 
「本日6月1日以後、別館1Fの駐車場は使用できません!」

本日6月1日以後、別館1Fの駐車場は使用できません!
当院の別館外来棟に行くためには、左図のような本館南隣のミキ薬局とこいけ菓子店の間の通路を通る必要があります。この度、こいけ菓子店、その隣のまほろば珈琲店の入居する建物が老朽化したため、建て替えることになりました。工事期間中、さらには竣工後、自動車は現在の通路を通行できなくなりました。自転車はこれまで通り問題なく通行できます。ただし、都合により駐輪場の位置が現在の場所(中図)から奥側(右図)に移動しました。広さ的には変わりません。以上、ご理解ご協力のほど宜しくお願い申し上げます。

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2021/12/26 
「本館、別館ビル出入口とも自動体温計、消毒用アルコールを設置しました。」(その1)

ご存知のように新型コロナウイルスオミクロン変異株の流行が懸念されています。当院ではさらなる感染予防対策として、本館健診棟来院者にも厳格な対策を講じます。
別館外来棟1階エレベータホール内に自動体温計兼消毒用アルコールスタンド(左図)を設置しました。来院者は全員、手指消毒の上、体温を測定して下さい。発熱していた場合、エレベータには乗らず、一旦自動扉の外に出て、インターホンで受付スタッフをお呼び下さい(中図)。
また、本館健診棟1階エレベータホール内にも、サーモグラフィカメラ兼消毒用アルコールスタンド(右図)を設置しました。

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2021/12/26 
「本館、別館ビル出入口とも自動体温計、消毒用アルコールを設置しました。」(その2)

来院者は全員、手指消毒の上、体温を測定して下さい。発熱していた場合、エレベータには乗らず、一旦院外に出て、電話(0422-70-1037)でお問い合わせ頂き、スタッフの指示に従って下さい(図)。
以上、ご理解ご協力のほど宜しくお願い申し上げます。

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2021/11/11 
「アニサキス症について」

2020年12月より上部消化管内視鏡検査が本格稼働したこと、周知のことと思います。現在週3日検査を実施しています、先日、初めて胃アニサキス症の症例が見つかりました。折角の機会ですので、アニサキス症について解説します。
アニサキス亜科線虫の幼虫を含む海産魚介類を摂食後、長さ2〜3cmの幼虫がヒトの消化管粘膜に穿入したことが原因で腹痛等の症状を来す疾患です。
原因海産性魚介類はサバ、サンマ、イワシ、アジ、イカ、タラ、カツオ、ニシン、ホッケ、オヒョウなどで、通常食する魚介類のほとんどで発症しています。
発症の仕方によって急性アニサキス症(劇症型)と慢性アニサキス症(緩慢型)に分けられます。食道、胃、十二指腸、小腸、大腸の全消化管において発症しますが、胃の頻度が最も多いです(90%以上)。急性アニサキス症の発症には即時型アレルギー反応が関与しているようです。
症状は、それら魚介類を摂食後、2〜8時間後に腹部激痛で発症します。悪心・嘔吐、さらに蕁麻疹を伴うこともあります。腸アニサキス症の場合、摂食数時間〜数日後に発症、ときに、腸閉塞を来すこともあります。
問診で、上記生鮮魚介類を食べたことを確認した場合、本症を疑い、内視鏡検査を勧めます。検査で粘膜に刺入した虫体が観察(左図、画面右下に白色のとぐろ巻いた虫体が見えます)されれば診断でき、その後、虫体を生検鉗子などで摘出(中図、鉗子で掴んだ虫体)すると症状は速やかに消失(右図、虫体を取り除かれた後の胃粘膜)します。有効な駆除薬はないので、内視鏡で摘出するのが最も有効な治療法です。ちなみに内視鏡で虫体を摘出せず放置しても、1週間程度で軽快します。
もちろん確実な予防法は魚介類を生食しないことですが、マイナス20℃24時間以上冷凍、60℃1分の熱処理で死滅します。ですから、十分焼いたり、煮たりすれば安全です。冷蔵では数週間生存します。25℃以上では生存できないため、夏場には発生しにくく、北海道に多く発生します。酢でしめたり、醤油漬け、塩漬け、日本酒程度では死にません。生姜、山葵には防虫効果があり、調理法として一考です。
アニサキス幼虫は上記魚介類の内臓に寄生していますが、魚介類が死亡すると内臓から筋肉に移動します。ですので、新鮮なうちに速やかに内臓を取り除くと予防できます。
昨年岳父を看取るため20回近く函館に赴いた折、ハマってしまい何度となく活イカを食べましたが、一度もアニサキス症になることはありませんでした。生簀から掬ってすぐに捌いて出されたものだったので安心して食べることができました。

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2021/10/10 
「子宮頸がん(ヒトパピローマウイルス)ワクチン積極的接種勧奨再開の動き 〜高校1年生、打つなら今でしょう〜」

2021年10月1日に開催された厚労省の「厚生科学審議会 (予防接種・ワクチン分科会 副反応検討部会)」で、接種後の多様な症状とワクチン接種との関連性は明らかになっていないこと、海外の大規模調査で子宮頸がんの予防効果が示されてきていることなどが評価され、子宮頸がん(ヒトパピローマウイルス)ワクチン積極的接種勧奨が再開されることになりました。マスコミ報道を受け、早速、子宮頸がんワクチン接種を希望し、来院される方が増加しています。しかし、厚生労働省作成のリーフレットにも記載されているように、無料の定期接種の対象者は、「小学校6年〜高校1年相当の女の子=12歳になる年度初日から16歳になる年度末日までの女の子」です。ですから、現在高校1年生相当の方は、10月1日から来年3月31日まで、ちょうど6か月間しかありません。
一方、定期接種で使用される2種類のHPVワクチン、サーバリックス、ガーダシルとも3回接種する必要がありますが、3回目は1回目接種の6ヶ月後になっています。つまり、1回目を10月1日に接種すると、3回目は翌年4月1日となり、定期接種(無料)の期間を過ぎてしまい有料となってしまいます。サーバリックス、ガーダシルとも1本18,000円前後と非常に高価なワクチンゆえ、接種を希望されるなら、何としても16歳となる年度の末日までに接種したいものです。
ただ、ガーダシルは、接種期間を変更せざるを得ない場合、「2回目接種は初回接種から少なくとも1ヶ月以上、3回目接種は2回目接種から少なくとも3ヶ月以上間隔を置いて実施すること」と添付文書に記載されています。ですので、最短、2回目を1ヶ月後、3回目をその3ヶ月後に接種すると、10月1日に1回目を接種しても3回目を2月1日に接種できることになり、無料の定期接種期間で終了させることができます。ですので、無料で3回接種を終わらせる期限は、サーバリックスの場合10月31日、ガーダシルの場合11月30日となります。
なお、上記の検討部会では、積極的接種勧奨中止期間中に接種機会を逃した対象者への救済処置も話題となったようですが、今後の成り行きは不明です。
ということで、「現在高校1年生、子宮頸がんワクチン、打つなら今でしょう」

2021/06/06 
「当院での新型コロナウイルスワクチン接種について(2021年6月6日現在)」

新型コロナウイルスワクチンに関して、2021年5月31日現在の情報をQ&Aの形式で提供します。

1、質問:「ワクチンに副作用はないのですか?」

回答:「日本政府が購入したワクチンは3種類です。現在、日本国内で使用が始まっているワクチンは@ファイザー社製(コミナティ筋注)とAモデルナ社製(COVID-19ワクチンモデルナ筋注)ですが、モデルナ社製は都心の大規模接種施設で使用されているのみです。Bアストラゼネカ社製は血栓症の副反応のため現在使用方法が未定で、使用されていません。
ファイザー社製についてご説明すると副作用はあります。一部の方で、接種部位の腫れ(私も腫れました)、発熱(私も2回目接種時38.0℃発熱しましたが1日のみで翌日はまったく普通でした)、頭痛、倦怠感、筋肉痛等が見られています。激しいアレルギー反応のアナフィラキシーは10万人で1人程度。インフルエンザワクチンの8倍。三鷹市民全員が2回接種して4人程度。アナフィラキシーを発症したからといって死ぬわけではありません。適切な処置で完治します。副作用は現在日本で使用されている多数のワクチン(インフルエンザ、麻疹、風疹等々)と大差ありません。

2、質問:「ワクチンは打った方がいいのですか?」

回答:「COVID-19の致死率はかなり高く(60〜69歳;1.24%。70〜79歳;4.65%、80〜89歳;12.0%、90歳以上;16.09%)、変異株はさらにその約1.5倍です。今後さらに強毒な変異株の出現も懸念されています。私の調べる限りワクチンはきわめて安全性が高く(インフルエンザワクチンより多少副作用が強い程度で、抗生物質の点滴より遥かに安全)、インフルエンザワクチンと比べ物にならないほど有効性が高い(95%感染を防ぎ、致死率を99%低下)わけですから、有効性とリスクを天秤に掛ければ、特段事情がない限りワクチンを打たないといった選択肢は考えられません!もちろん私も接種しました。

3、質問:「どのような方がワクチン接種を受けた方がいいのですか?」

回答:「後述のように高齢に加え、基礎疾患、肥満(BMI30以上)等)のある方は重症化しやすいことが分かっています。ですから、基本的に全員!とくに高齢者、高齢者でなくともこれらの基礎疾患がある方は接種すべきです。
<基礎疾患一覧>
慢性の呼吸器の病気
慢性の心臓病(高血圧を含む)
慢性の腎臓病
慢性の肝臓病(ただし、脂肪肝や慢性肝炎を除く)
インスリンや飲み薬で治療中の糖尿病または他の病気を併発している糖尿病
血液の病気(ただし、鉄欠乏性貧血を除く)
免疫の機能が低下する病気(治療中の悪性腫瘍を含む)
ステロイドなど、免疫の機能を低下させる治療を受けている
免疫の異常に伴う神経疾患や神経筋疾患
神経疾患や神経筋疾患が原因で身体の機能が衰えた状態(呼吸障害等)
染色体異常
重症心身障害(重度肢体不自由と重度知的障害とが重複した状態)
睡眠時無呼吸症候群
重い精神疾患や知的障害
肥満症(BMI 30以上)

4、質問:「ワクチン接種費用はどうなるのですか?」

回答:「無料です。」

5、質問:「何回接種するのですか?」

回答:「フェイザー社製のコミナティ筋注の場合3週間間隔を空けて2回です。ぴったり21日後でなくとも、実際には1回目接種から19日後〜6週間後程度は大丈夫です。」

6、質問:「ここでワクチン接種を受けることができるのですか?」

回答:「三鷹市でのワクチン接種はコミセン体育館や元気創造プラザ体育館等を使用した集団接種と、医療機関などで接種する個別接種の併用になります。当院は、個別接種施設に申請(曜日は月〜土曜日まで毎日)していますので、当院で接種できます。当院での個別接種は6月1日から始まりましたが、第1回目の予約は5月19日に終了しました(インターネットや三鷹市のコールセンターへの電話で予約)。次回の当院個別接種の予約は6月7日(月)からインターネット(6月10日から運用開始予定)、電話090-7537-6807、窓口です。

7、質問:「三鷹市民でなくともここでワクチン接種を受けることができるのですか?」

回答:「原則、住民票がある市町村で接種することになっていますが、「基礎疾患を持つ者が主治医の下で接種する場合」は住民票所在地外においても接種できることになっており、三鷹市外から当院に通院治療中の方も当院で接種できます。もちろん、お住いの自治体からクーポン券(接種券)が配布され、三鷹市における接種対象者となった時期にご予約頂くのが前提です。例えば、三鷹市内では65歳以上の方しか接種できない時期に、三鷹市より早くクーポン券が配布された他自治体在住の65歳未満の方が、いくらクーポン券があるからといって、先行接種することはできません。」

8、質問:「いつ頃から接種できるのですか?」

回答:「三鷹市の場合75歳以上は5月20日から開始になっています。65〜74歳の方は6月7日から予約、14日から接種開始予定です。60〜64歳の方、基礎疾患のある方等は未定ですが、6月中と予想されます。」

9、質問:「接種するには予約が必要なのですか?」

回答:「ワクチンは一瓶6人分で、開封後使用期限が6時間のため、6の倍数の人数で予約しないと端数分は廃棄されることになります。そのため必ず予約が必要です。予約方法はインターネット(6月10日から運用開始予定)、電話090-7537-6807、窓口です。

10、質問:「電話やインターネットを使用してもワクチンの量が少なく、予約がすぐに埋まり、予約できず結局接種できないということはないのですか?」

回答:「緊急事態宣言にも拘わらず新型コロナ感染高止まり状況、それに伴う都内医療崩壊の危険性、新たな強毒性変異株の都内流入等の状況を鑑み、現在、当院では一般診療より新型コロナワクチン接種を優先すべきであるとの判断に至りました。そのため毎週月曜日と金曜日の午後外来を閉鎖、ワクチン接種に特化した診療時間(いわゆるワクチンタイム)を設けるなど、月曜日から土曜日まで可能な限り多くのワクチン接種に時間を割くことにしました。菅総理の「7月末までに高齢者ワクチン接種を終える」という目標達成のため、現在通院される高齢者数の3倍以上の予防接種枠を7月末までに設定しています。ですので、ワクチンが足りず、予約が取れないということはありません。もちろん、当院通院患者でない方の接種予約も通院患者と等しくお受けしていますので、通院されていない方から大量のご予約が入ると、通院患者の予約が取れないといった事態になりかねません。そのため、通院患者さんが優先的にご予約を取りやすいように、窓口での一定数の予約枠を確保してあります。
以上の如く準備していますので、慌てず予約を申し込んで下さい。

なお、三鷹市の新型コロナワクチン接種に関しる情報は随時三鷹市のホームページに掲載され、最も正確な情報をいち早く入手できます。是非、そちらをご参照下さい。

2021/02/28 
「新型コロナウイルスワクチンについて〜質問する前にご一読下さい〜」

 最近、新型コロナウイルスワクチンに関するマスコミ報道を受け、診察室に入った患者さんから、頻繁にワクチンに関する質問を受けるようになりました。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は高齢者にとって致死率の高い危険な疾患であり、非常に気になっていること重々理解しております。しかし、ほとんど同一の内容で、同じ話を1日に何人もの患者さんに繰り返すため、結果として診療の妨げになっています。ご存知のように当院は非常に来院者数が多く(平均100人以上/日)、繰り返されるワクチンに関する質問のため、診療時間が延び、それに伴い待ち時間も長くなっています。結果として「繰り返される新型コロナウイルスワクチンに関する同じ内容の質問のため、待合室が密になり、新型コロナウイルスに感染するリスクが高まる」といった皮肉な現象になっています。
 そこで、2021年2月28日現在、明らかになっている点をお伝えしますので、ご一読の上、新型コロナウイルスワクチンに関する質問は下記にないものだけに限定して頂きますようお願いします。互いの感染予防のためご理解ご協力のほど宜しくお願いします。


1、質問:「ここでワクチン接種を受けることができるのですか?それとも別の場所に行かなければならないのですか?」

回答:「三鷹市でのワクチン接種はコミセン体育館等を使用した集団接種と、医療機関などを使用した個別接種の併用になる予定です。当院は、個別接種施設として申請していますので、通院されている方は当院で接種できる可能性が大です。

2、質問:「三鷹市民でなくともここでワクチン接種を受けることができるのですか?」

回答:「原則、住民票がある市町村で接種することになっています。しかし、やむを得ない事情がる場合、住民票所在地外においても接種できる予定です。やむを得ない事情の一つに、「基礎疾患を持つ者が主治医の下で接種する場合」とあります。そのため、三鷹市外から通院中の方も当院で接種できるかもしれません(未定)。

3、質問:「どのような方がワクチン接種を受けた方がいいのですか?」

回答:「後述のように高齢に加え、基礎疾患(慢性閉塞性肺疾患(COPD;肺気腫、慢性気管支炎)、慢性腎臓病、糖尿病、高血圧、心血管疾患(脳卒中、心筋梗塞等)、肥満(BMI30以上)等)のある方は重症化しやすいことが分かっています。ですから、高齢者、高齢者でなくともこれらの基礎疾患がある方はとくに接種すべきです。」

<基礎疾患一覧>

慢性の呼吸器の病気
慢性の心臓病(高血圧を含む)
慢性の腎臓病
慢性の肝臓病(ただし、脂肪肝や慢性肝炎を除く)
インスリンや飲み薬で治療中の糖尿病または他の病気を併発している糖尿病
血液の病気(ただし、鉄欠乏性貧血を除く)
免疫の機能が低下する病気(治療中の悪性腫瘍を含む)
ステロイドなど、免疫の機能を低下させる治療を受けている
免疫の異常に伴う神経疾患や神経筋疾患
神経疾患や神経筋疾患が原因で身体の機能が衰えた状態(呼吸障害等)
染色体異常
重症心身障害(重度の肢体不自由と重度の知的障害とが重複した状態)
睡眠時無呼吸症候群
肥満症

4、質問:「何時頃から接種できるのですか?」

回答:「当初、2月下旬より医療従事者の試験接種、3月から私達医療従事者の本接種が開始、その後、4月から高齢者優先接種が開始されることになっていました。しかし、世界的なワクチン不足のため、私を含めた医療従事者の優先接種さえままならず、ましてや一般の方は当分接種できないと覚悟して下さい。おそらく優先接種の高齢者でさえ4月下旬以降と思われます。
医療従事者の後、高齢者(75歳以上)、高齢者(65歳以上)、基礎疾患のある方、60〜64歳の方、それ以外の方の順に接種予定です。」

5、質問:「ワクチンに副作用はないのですか?」

回答:「日本政府が購入したワクチンは3種類あります。真っ先に入荷するのがファイザー社製です。他社のワクチン納品は当分先です。ですので、ファイザー社製についてご説明すると副作用はあります。一部の方で、接種部位の腫れ、接種後の発熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛等が見られています。激しいアレルギー反応のアナフィラキシーは10万人で1人程度。インフルエンザワクチンの8倍。三鷹市民全員が2回接種して4人程度。アナフィラキシーを発症したからといって死ぬわけではありません。適切な処置で完治します。副作用は現在日本で使用されている多数のワクチン(インフルエンザ、麻疹、風疹等々)と大差ありません。

6、質問:「ワクチンは打った方がいいのですか?」

回答:「今回のワクチンは急ごしらえで新しい作用機序のため、一抹の不安があります。しかし、COVID-19は致死率のかなり高い疾患(60〜69歳;1.24%。70〜79歳;4.65%、80〜89歳;12.0%、90歳以上;16.09%)な上、私の調べる限りワクチンはきわめて安全性が高く(インフルエンザワクチンより多少副作用が強い程度で、抗生物質の点滴より遥かに安全)、インフルエンザワクチンと比べ物にならないほど有効性が高い(95%感染を防ぎ、致死率を99%低下)わけですから、有効性とリスクを天秤に掛ければ、特段事情がない限りワクチンを打たないといった選択肢は考えられません!もちろん私も接種します。

7、質問:「ワクチン接種費用はどうなるのですか?」

回答:「無料です。」

8、質問:「何回接種するのですか?」

回答:「3週間以上間隔を空けて2回です。しかし、ファイザー社製のワクチンは1回でも85%の感染予防率があったと報告されたのを受け、現在1回接種も検討されています。」

 同じ内容のリーフレットをご用意しています。ご希望の方はお持ち帰り下さい。また、三鷹市の新型コロナワクチン接種に関しる情報は随時三鷹市のホームページに掲載され、最も正確な情報をいち早く入手できます。是非、そちらをご参照下さい。

2021/02/11 
「1月7日から別館での外来診療が始まっています。」(その1)

 以前よりご連絡していたように1月7日より別館での外来診療が始まっています。新型コロナ感染拡大の影響で什器の準備が滞っていましたが、やっと待合室の椅子も揃いました。毎週スタッフミーティングを重ね、職場巡視で問題点をピックアップ、やっと一定の形になりました。本来なら早々にご報告すべきところですが、ドタバタしてなかなか時間が取れず、やっと落ち着きご報告できます。
 基本的に新設した別館は外来診療棟となっており、通院患者さんに使用して頂きます。一方、従来からある本館は健診スクエアとして専ら健診に使用します。
 左図、中図は別館3F外来受付会計窓口です。診療希望の方は別館専用エレベータでまず3Fに上がり、受付をして頂きます。
 右図は、別館3F隔離待合室と第1診察室です。通常私がこの第1診察室を使用します。発熱等感染症の疑いのある方は、陰圧になっている隔離待合室でお待ち頂きます。

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2021/02/11 
「1月7日から別館での外来診療が始まっています。」(その2)

 右図は別館3F第1診察室と第2診察室です。
 中図は別館3F検査処置室です。外来患者さんで採血、心電図、肺機能、血圧脈波等の検査、注射、点滴等が必要な方は、こちらから入って頂きます。
 右図は別館3Fのウォーターサーバーと奥に見えるのが採尿カップ提出口です。提出口の右側には男性専用小用トイレ、男女共用トイレ、女性専用トイレをご用意しています。男性専用トイレからは直接採尿カップを提出することができます。
 2Fに車椅子のまま入れる誰でもトイレもご用意しています。

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2021/02/11 
「1月7日から別館での外来診療が始まっています。」(その3)

 左図は別館3Fエレベータホール、中図は内階段です。2Fに降りる場合、足腰の弱っている方はエレベータで、しっかりしている方は内階段でお降り下さい。
 右図は別館2F外来受付です。チェックイン、会計、処方箋発行等は行いません。それらは専ら3F外来受付が行います。2F受付スタッフは検査目的で3Fから降りられ来られた方の誘導を行います。

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2021/02/11 
「1月7日から別館での外来診療が始まっています。」(その4)

 左図は、別館2F外来受付の奥にある第3診察室、画像読影室、職員専用室、内視鏡検査室、内視鏡準備室(左から)、中図は内視鏡検査受検者専用待合室です。4月から放射線科専門医を招聘、レントゲン、超音波などの画像検査を読影していただく予定です。
 現在、内視鏡検査は上部消化管(食道、胃、十二指腸)のみ行っていますが、行く行くは職員専用室まで内視鏡室を拡張、大腸内視鏡検査も行う予定です。内視鏡室内部は、ホームページの消化器内科・内視鏡科ページに掲載されている画像をご覧下さい。
 右図は別館2F第3診察室と画像読影室です。両者はアコーディオンカーテンで仕切られおり、読影医が不在時は第3診察室を担当する医師が利用することもできます。

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2021/02/11 
「1月7日から別館での外来診療が始まっています。」(その5)

 左図は、撮影の角度が悪く解り難いと思いますが、左側にあるのが別館2F内階段とX線一般撮影室になります。この通路を本館側に進んでいくと中図の如く左側にX線更衣室1と2、車椅子用出入口、操作室合計4っつ扉が分かります。更衣室のドアはアコーディオン式です。X線検査室を造設したことにより、レントゲン撮影の待ち時間が格段に短くなりました。
 一方、その向かい、廊下右側には、右図の如くX線一般撮影被検者用待合を設置しています。別館2Fと本館2Fは渡り廊下で繋がっており、この長椅子の前を通って本館に行くことができます。

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2021/02/11 
「1月7日から別館での外来診療が始まっています。」(その6)

 左図はX線一般撮影被検者用待合の長椅子から本館側を見た写真です。床手前と奥に金属の線が2本横断しています。手前の線までが別館、手前と奥の線の間が渡り廊下、奥の線より先が本館になります。
 渡り廊下を通った先は本館健診スクエアの中待合室となっています(中図)。正面に採血室があります。採血室には採血専用電動ベッドご用意、採血中気分が悪くなりやすい方は、始めから寝て採血することもできます。また採血室の左側には、気分が悪くなったが方が休むリカバリールームもご用意しました。
 右図は本館2F健診スクエア中待合から逆に別館2FX線一般撮影被検者用待合を見た写真です。中待合専用の自動血圧計、ウォーターサーバーがあります。

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2021/02/11 
「1月7日から別館での外来診療が始まっています。」(その7)

 本館2F健診スクエア中待合から採血のみならずすべての検査室に直接入室することができます。左図は眼底・眼圧検査室です。
 中図は今回導入した聴力検査用防音室です。従来聴力検査を実施していた部屋はX線透視室に近く、透視台の動く音が伝わるとのクレームを受けたことがありました。そのため、今回、防音室を設置しました。
 右図はX線透視室です。従来と変わりありません。

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2021/02/11 
「1月7日から別館での外来診療が始まっています。」(その8)

 本館健診スクエア中待合の採血室左の廊下(左図)を進むと超音波検査室、さらに、婦人科診察室、マンモグラフィ検査(乳房X線)があります。今回、婦人科診察室の前に女性専用の待合を新設しました(右図)。
 画像はありませんが、健診スクエアの男女更衣室を大幅に拡張、ロッカーも一新、複数の方が同時に更衣することも可能になりました。また、心電図などの検査室も拡張、複数の検査を同時に行えるようにしています。以上などがおもだった変更点です。
 今後も、皆様に信頼される医療機関であり続けるよう「カイゼン」を続けます。

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2021/01/11 
「当院ホームページのアクセス数が急増、月1.5万人(端末台数)を突破しました。」

 2015年4月2日の院長コラム「当院ホームページのアクセス数が増加して驚いています。(その1)(その2)」でアクセス数が月5,000人(ネット端末台数)を、そして2020年1月26日の院長コラムで1万人を突破したとご報告しました。
 その後、この1年でさらにアクセス数が増加、昨年11月には月15,136人に達しました(下図)。ホームページ管理会社の話だと、ネット予約を導入している診療所では、予約のため頻繁にホームページにアクセスする必要があり、自ずとアクセス数は増えますが、それでも5千人程度だそうです。当院はネット予約を導入していないにもかかわらず1.5万人を超えており、極めて異例とのことです。
 例年春から夏にかけてアクセス数は減少、秋から冬にかけて急増といったパターンを繰り返しています。
 これほどまでに、アクセス数が多いにもかかわらず、Googleの検索順位は高くなく、大抵2ページ目以降に表示されます。色々調べてみましたが、はっきりした原因は不明で、パソコンサイトとスマホサイトの内容が一致していないのが一因ではないかと思われます。
 前回ホームページを全面リニューアルしてから5年が経過しています。今後、基本的な路線変更をするつもりはありませんが、上述の如くGoogleの検索順位が今一つなのは癪に障りますし、ホームページでリニューアルの準備を始めました。次期ホームページではパソコンサイトとスマホサイトが完全に連動する仕組みにします。乞うご期待。

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2020/12/31 
「13年間使用した本館が改装され、別館での外来診療が始まります。」(その1)

 2020/10/21院長コラム「高松メディカルクリニック別館工事が順調に進んでいます。」で別館工事の進捗状況を、さらに2020/12/20院長コラム「上部消化管(食道、胃、十二指腸)内視鏡検査が本格稼働しました。」で別館が竣工し、12月から内視鏡検査が始まったことをお伝えしました。そして、12月28日、29日休診にして本館から別館に引っ越し、いよいよ来年1月7日より別館での外来診療が始まります。
 そのため、1月7日より外来患者さん用の入口が現ビル(=本館)のこれまでの入口(=旧入口)から新ビル(=別館)の新外来患者用出入口に変更になります。別館外来診療棟の受付はビル3Fになります。自動扉の入口から入り、エレベータで3Fに上がって下さい(左図)。
 2009年(平成21年)11月1日開院以来、何度か一部改修を加えながら13年間使用した本館は現在がらんとしています(中図、右図)。

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2020/12/31 
「13年間使用した本館が改装され、別館での外来診療が始まります。」(その2)

 引っ越し直後より一部工事も始まりましたが、今後本館はトイレも含め全面改装します(左図、中図、右図)。

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2020/12/31 
「13年間使用した本館が改装され、別館での外来診療が始まります。」(その3)

 本館は1月12日に竣工、13日から営業を再開します。改装後は、本館は健診専用施設=健診スクエアとなります。本館と別館は2Fを渡り廊下で繋ぎ行き来できるようになりますが、健診受診者と外来通院患者の出入口を別々にし、動線を分離させます。新型コロナウイルスも含め、通院患者の中に紛れ込む何らかの感染症患者が健診受診者と接触しないようにするための措置です。新型コロナに強い施設造りを目指します(左図、右図)。

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2020/12/20 
「上部消化管(食道、胃、十二指腸)内視鏡検査が本格稼働しました。」(その1)

新型コロナウイルス感染症感染拡大に伴い遅れていた別館が竣工、内視鏡室の準備が整い、12月より上部消化管(食道、胃、十二指腸)内視鏡(経鼻、経口)検査が本格稼働しました。現在はまだ毎週火曜日のみですが、来年度以降は検査実施日を増やす予定です。検査が必要な方は是非当院をご利用下さい。左図は「内視鏡検査室全体像」、中図は「内視鏡保管庫」、右図は「内視鏡室診察室」です。

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2020/12/20 
「上部消化管(食道、胃、十二指腸)内視鏡検査が本格稼働しました。」(その2)

左図は「内視鏡検査受検者用リカバリーチェア」右図は「内視鏡検査室専用トイレ」です。

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2020/11/07 
「インフルエンザワクチン接種後1週間以内に80人以上が死亡したとの韓国報道について」

 私自身まったく知らなかったのですが、何人かの患者さんから「インフルエンザ予防接種後、韓国では数十人の方が死亡しているそうですが、日本は大丈夫なのですか。日本でも数名が亡くなっているそうですよ。」と質問されました。後ほど説明しますが、直感的には問題ないと思ったのですが、報道の詳細を把握していなかったので返事をすることができませんでした。
 そこで早速、その報道をネットで検索、読んでみました。要約すると「韓国の疾病管理庁が『今年度インフルエンザワクチン接種後1週間以内に、80人以上が死亡した』と発表した。韓国では例年国民の8割以上がインフルエンザワクチンを接種、昨年は接種後1,531人の高齢者が死亡しており、今年が特に多いわけではないとのこと。疾病管理庁は死亡例について調査を行ったところ、予防接種との因果関係は非常に低いと結論付けた。」とのことです。
 ちなみに日本では、厚労省による正式な報告として、例年3例前後インフルエンザワクチンと因果関係が疑われる死者がでています。
 そのような話を聞く、インフルエンザ予防接種をして大丈夫なのかと不安になる方もいるかもしれません。
 そこで冷静に分析してみたいと思います。
 今シーズン、日本で用意されたインフルエンザワクチンの量は、成人接種量で換算して、6356万人分です。今年は接種希望者が多く、ワクチン不足も懸念されています。恐らく10月、11月の2か月で大方使い切ると思われ、31+30=61日間で延べ6356万人が接種することになります。よって、日本での1日当たりの接種者は、6356万人÷61日≒のべ104万人となります。日本の人口が約1億2600万人ですから、日本人121人に1人が毎日インフルエンザワクチンを接種していることになります。
 一方、日本人の死亡数から計算すると毎日3,830人が死亡しています。よって、単純計算では、3,830÷121≒32人、つまり、日本ではインフルエンザワクチン接種後に毎日32人が死亡していることになります。換言すると、3,830−32=3,798人の方は、インフルエンザワクチンを接種しなくても毎日死んでいるのです。
 韓国の人口は日本よりだいぶ少ないですが、国民の8割がインフルエンザワクチンを接種するお国柄です。「昨年は1年間で接種後1,531人が死亡した。」「今年は接種後1週間で80人が死亡した。」といった報道を聞いても何ら不思議ではありません。日本では1日32人、1週間なら224人がインフルエンザワクチン接種後に死んでいるのですから。
 大事なことは、インフルエンザワクチン接種と死亡に因果関係があるか否かです。接種しない方に比べ、接種者の死亡率が高いか否かです。上記の報道では因果関係は認められなかったと報告されていますし、接種者の死亡率の方が高いといった調査は一切されていません。このような内容で、インフルエンザワクチン接種を控えるのは全くナンセンスです。
 巨人戦のテレビ中継視聴率を1%と仮定すると、巨人戦を見た翌日に亡くなる方は、3,830×0.01≒38人となります。巨人戦を見て毎日38人もの方が亡くなっているからといって、巨人戦を見るのを止めようと考えているようなものです。
 上述ごとく日本では例年インフルエンザワクチン接種と因果関係が疑われる死亡例が残念ながら3例前後出ています。
 ただ、インフルエンザワクチンの成人の発症予防効果は60%程度。インフルエンザの致死率は0.06%程度。例年の感染者数は1000万に程度。1000万人×0.0006=6,000人程度の方が亡くなる計算になりますが、インフルエンザワクチンによりその60%、毎年3,600人の命が救われています。実際例年の日本における季節性インフルエンザによる死亡者数は2,000人前後です。
 私は積極的なインフルエンザワクチン接種をお勧めします。

2020/10/21 
「高松メディカルクリニック別館工事が順調に進んでいます。」(その3)

2019/12/30院長コラム「施設拡張工事がついに始まりました。内視鏡検査室を新設、出入口を含め外来診療棟と健診スクエアを分離させます。(その1)(その2)」でご報告した施設拡張計画が新型コロナウイルス感染拡大のため、一旦頓挫してしまいました。
しかし、ビルオーナーやスタッフ、様々な方々のご協力があり、遅ればせながら6月から再開、順調に工事が進んでいます。そして10月19日(月)、20日(火)と外来を休診にし、ついに渡り廊下で本館と別館が繋がりました。これはまだ、スタッフが通れるようになっただけで、患者さんや健診受診者の方々が自由に往来できるのはまだ先になります。
次は、年末年始にお休みを頂き本館の改装工事をします。この工事が終われば、本館=健診スクエア(健診専門施設)、別館=外来診療棟(保険診療)の棲み分けが可能になり、新型コロナウイルス感染症に強い医療機関となります。現在の工事進捗状況について、簡単に画像でご紹介します。
左図は、別館3F外来受付と隔離待合と第1診察室です。
中図は、別館3F隔離待合室と第1、第2診察室です。
右図は、別館3F第2診察室と検査室です。

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2020/10/21 
「高松メディカルクリニック別館工事が順調に進んでいます。」(その2)

左図は、別館3Fエレベーターホールです。
中図は、別館3F男性小用、男女兼用、女性用トイレです。
右図は、別館3F尿検体提出口です。

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2020/10/21 
「高松メディカルクリニック別館工事が順調に進んでいます。」(その1)

左図は、別館2F受付、第3診察室、読影室、院長室入口です。
右図は、別館2F第3診察室、読影室、院長室、内視鏡診察室、内視鏡処置室入口です。
以上です。ちなみに赤と黄色の線はLANケーブルで撮影当日はLAN等の弱電工事日でした。
工事にていろいろとご迷惑をお掛けしますが、ご理解ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

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2020/09/13 
2020年度インフルエンザワクチンに関するお知らせ

例年通り10月1日よりインフルエンザワクチン接種が始まります。今シーズンは、巷間報道されているように厚労省より、2009年の新型インフルエンザパンデミック時同様、接種対象者、順序に関し指示される可能性があります。その点も踏まえ、現時点での知見、当院の方針をご連絡します。

1、昨シーズン、ワクチン生産トラブルから出荷が遅れ、10月以降五月雨式に納品されたため、接種者が集中した10〜11月に「一時的な欠品」を生じました。しかし、その後生産が追いつき、最終的には、昨シーズン、ワクチンは全国的に余っています。
2、今シーズンワクチンの出荷量は昨年比106%と増産されます。
3、今シーズンワクチンは順調に生産、10月で十分量が納品されるため「一時的な欠品」はありえません。
4、従来、冬期の発熱患者にはインフルエンザ診断目的に鼻咽頭拭い液による迅速検査を実施していました。しかし、今シーズン発熱患者に新型コロナウイルス感染者が混在している可能性があります。そのため採取時の咳嗽、くしゃみなどにより院内感染誘発リスクのある鼻咽頭拭い液採取は安易に実施できません。
5、インフルエンザ迅速検査実施が困難なため、当然、発熱患者がインフルエンザなのか、新型コロナウイルス感染なのか鑑別診断が困難となります。
6、タミフル等インフルエンザ治療薬の適正使用には、迅速検査による正確なインフルエンザ診断が必要ですが、迅速検査実施が困難なため、今冬インフルエンザ治療薬を使いにくい状況です。
7、以上を鑑み、罹患リスクを減らすため、今シーズンは特に強くワクチン接種が推奨されています。
8、従来、インフルエンザに罹患した場合、致死率の高い高齢者(接種時65歳以上)は定期接種化され、半額程度(三鷹市は自己負担2,500円)でワクチンを接種できます。今シーズンは、ワクチン接種を促進する目的から、高齢者についてはさらに2,500円の自己負担額もなくし、神奈川県同様東京都民も無料で接種できるようです(未定)。そのため、ワクチン接種希望者が増加するものと思われます。
9、9月11日新型コロナウイルス感染症との同時流行に備え、65歳以上の高齢者へのインフルエンザワクチン優先接種を10月1日から始めるとの報道がありました。60〜64歳で心臓や呼吸器機能に障害がある人も対象で、それ以外の人は、10月26日から接種を受けられるようにするとのことですが、現時点で正式な通達はありません。医療従事者や、高齢ではないが重症化リスクが高い持病のある人、妊婦、生後6カ月〜小学校2年の子どももできるだけ早く接種できるようにしてほしいとのことです。
10、以上のごとく現時点では正式な通達がないため、ワクチン接種の予約は行っていません。通達があり、正式な接種順序が決まり次第予約を始めます。10月1日以降、予約なく来院された場合、接種対象者であれば接種しますが、対象者でない場合お引き取り頂き、対象者となる時期に再度来院していただきます。

以上です。ご理解ご協力のほど宜しくお願い申し上げます。

2020/05/10 
「新型コロナウイルス感染拡大を受け院内感染対策をさらに強化します。」(その1)

4月7日緊急事態宣言発令後、新型コロナウイルス感染者数は感染爆発こそ見られませんが、終息していない状況で、5月1日の東京都発表では、すでに三鷹市内で26人の新型コロナウイルス感染患者が発生しています。
そのため、当院ではさらに感染対策を強化します。従来からの
1、発熱、気道症状を伴う方の診療は全員予約制とします。予約時間を調整、それらの症状を伴わない一般の患者さんと時間的分離を行います。外来待合室が込み合っているときに、予約なくそのような症状の方が来院された場合、いったん帰宅して頂き、予約0人の時間帯に改めて受診して頂きます。
2、来院者は受診理由の如何に関わらず必ずマスクの着用をお願いします。当院でもマスクの在庫が限られるため配布できない可能性が大です。マスクはご自身でご用意し着用をお願いします。
3、受付カウンター前に左図のような消毒用アルコールスタンドを設置しました。来院者は必ず手指消毒の励行をお願いします。
の対策に加え、
4、中図、右図の如く外来受付、健診受付とも透明パネルを設置、受診者、職員双方の飛沫感染を予防します。

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2020/05/10 
「新型コロナウイルス感染拡大を受け院内感染対策をさらに強化します。」(その2)

5、診療に携わる職員はN95マスク(下図)、フェイスシールドを装着して業務にあたります。会話が聞き取りにくくなるなどご不便をお掛けしますが、ご理解ご協力のほど宜しくお願いします。

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2020/05/03 
「N95マスク480枚を石井薬局石井守薬局長より無償で供与して頂きました。」

現在、まったく入荷見込みのないN95マスク480枚(下図)を上連雀にある三鷹市薬剤師会常任理事の石井薬局石井守薬局長より無償で供与して頂きました。N95マスクがまったく手に入らず困っていたところ、SARS(重症急性呼吸器症候群)流行時備蓄していたもので使用期限が切れたものを供与して頂きました。物がマスクのため使用期限は形式的なものです。厚労省からも「N95 マスクの例外的取扱い・・・必要な場合は、有効期限に関わらず利用すること。」との通達が令和2年4月15日付で発せられており、まったく問題なく使用できます。先生の御志に応えるため必要な枚数のみ頂き、残りを現在開設準備中の三鷹PCR検査センター等に供与します。末筆ですがご厚誼に深謝申し上げます。

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2020/05/02 
「高血圧と新型コロナウイルス感染症について」

 一部マスコミで、高血圧の持病が新型コロナウイルス(以下、COVID-19)感染の危険因子であるとする報道がなされています。つまり、高血圧患者は、COVID-19に感染しやすいとする報道です。根拠として、COVID-19が人間の細胞に入り込むときに利用するリガンド(接着因子)が細胞表面にあるアンギオテンシン変換酵素2型(ACE2)であり、高血圧治療薬としてACE阻害剤(ACEI)やACE2受容体拮抗剤(ARB)を服用していると細胞表面のACE2が増加し、感染しやすくなるのではないかとの推論からです。現在、その正否に関して明確な研究結果はなく不明です。そのため、世界中の高血圧に関する学会からは、ACEIやARB服用を中止する必要はないとする声明が発表されています。当院では否定する根拠も、肯定する根拠もないことを鑑み、ご本人さんの希望、お考えも尊重しながら継続するかどうか判断しています。

2020/04/26 
「診療所の中心で愛を感じる〜新型コロナウイルス感染拡大にあっても〜」

 新型コロナウイルス感染が拡大、徐々に来院患者数が減少、長期処方や電話再診で済ます方も増え、いよいよ待合室は閑散としてきました。流行前、混み合っていたときは立って順番を待つ方もいたほどでしたが、今では一人帰ると一人また来院といったことも珍しくなく、待合室では少なくとも飛沫による院内感染の可能性は「0」といった有様です。
 こうなると新型コロナウイルス以外の感染症も、例えばただの風邪も含め、押し並べて院内感染の確率はぐっと下がっているはずで、悪いことばかりではない気がします。
 次の患者のことを気にする必要がないため、患者からの質問にも懇切丁寧に説明、普段言葉足らずで解り難かった話も、今はしっかり理解されている様子。時間的余裕は、単に患者さんの持病のことだけでなく、普段なかなか聞けない家族のこと、日々の生活ぶり、仕事の内容など持病の背景を理解する上で十分な情報収集を可能にしてくれます。先日もある患者の血圧値が気温の上昇とは裏腹に悪化、その原因を探ろうと色々質問していると、家業が国内唯一の非接触型体温計メーカーであることを知りました。新型コロナウイルス感染拡大を受け、体温計の注文が殺到、毎晩仕事を終えるのが深夜で睡眠不足なっていることが判明しました。入手困難となった非接触型体温計を一台何とか融通して頂けないか、ちゃっかりお願いしてしまいました。これも新型コロナによる副次的産物と言えます。
 そして何よりも嬉しかったのが患者さんの愛です。医療従事者の激務、院内感染リスク、そのために受ける本人、家族への偏見等がマスコミ報道されるにつれ、毎日毎日たくさんの患者さんから、「先生、頑張って下さいね」「体に気を付けて下さいね」「お大事に」「先生に倒れられては、私達患者は困るんです」と声を掛けられ、自分が患者さんから愛されていることに本当に勇気づけられています。新型コロナ感染の恐怖から半ばノイローゼ気味になっている患者さんに「心配し過ぎないで下さいね。〇〇さんが感染する前にまず私が先に感染するから。まだ、私は元気ですから、〇〇さんだってきっと大丈夫ですよ。」と声を掛けると目に涙を浮かべ「そんな、縁起でもないこと絶対に言わないで下さい。」と叱ってくれる患者さんもいて、軽口を叩いた自分を恥入りました。
 以前、2018/07/07院長コラム「診療所の中心で愛をさけぶ」との拙文を掲載しました。その最後の一節に「当院のホームページ・・・『患者さんが安心して治療に専念していただけるように、まずは信頼関係が重要と考えております。』・・・記載しています。信頼関係の究極の姿は、患者さんに愛されることなのでしょうか。」と記載しましたが、最近まさしく患者さんの愛を実感しています。

2020/02/17 
「2月14日から15日に北九州国際会議場で開催された第53回日本痛風・尿酸核酸学会総会に参加してきました。」

 令和2年2月14日から15日にかけて、社会医療法人製鉄記念八幡病院理事長・院長土橋卓也大会長のもと北九州国際会議場で開催された第53回日本痛風・尿酸核酸学会総会に参加してきました。13日水曜日の診療を1時間切り上げ前日北九州入り、14日、15日とも全プログラム参加してきました。14日、15日の私の外来は休診でしたが、両日とも午前中の乳腺外来はそのまま継続、一人で診療して頂き、午後は休診としました。当院は基本的に予約制のため、事前に周知が行き渡り大きなトラブルはなかったようです。
 さて、本学会は昨年まで「日本痛風・核酸代謝学会」という名称でしたが、昨年2月の学会で「日本痛風・尿酸核酸学会」に変更になりました。ご存知のように痛風は尿酸値が高いと発症する病気です。ですから健康診断の項目にも「尿酸」という項目がたいてい設定されています。しかし、これまで本学会の名称に「尿酸」という言葉は使われず、一般の方には馴染みの薄い「核酸代謝」という文言が使用されていました。よく知られている「尿酸」という言葉を使用し、学会の存在を広く周知、医師のみならずパラメディカルの方々にも参加してもらいたいという意図もありますが、「尿酸」研究が大きな転換点、大袈裟にいうとパラダイムシフトしていることも理由です。
 これまで、「尿酸値が高い」→「痛風」が唯一無二の固定概念でした。あるいはせいぜい「痛風」と「結石=尿酸結石(じっさいはシュウ酸結石の方が多いですが)」が発症するが命に別状のない病気といった考えでした。しかし、高尿酸血症が血管内皮細胞障害を惹起、心血管イベント(脳卒中、心筋梗塞などの血管の病気)や腎機能障害の危険因子であることが明らかになりつつあります。宜しければ当院ホームページの高尿酸血症・痛風内科のページをご参照下さい。そのため、今回の大会テーマも「基礎と臨床の叡智を結集し尿酸の本質に迫る」と尿酸の新しい一面を意識したテーマとなっています。
 本大会を聴講して特筆すべき話題をいくつか取り上げます。
 まず、川崎医科大学小島淳教授が中心となり2018年研究発表した大規模疫学研究FREED試験では、無症候性高尿酸血症患者(痛風発作を来していない高尿酸血症患者)に尿酸降下剤フェブキソスタットを投与することにより、腎機能低下を抑制できたことを報告しました。これまでもいくつか似たような研究発表がありましが、明確なエビデンスを示した初めての研究発表といっても構いません。その成果を踏まえて、昨年発表された高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第3版」でも「Clinical Question2:腎機能障害を有する高尿酸血症の患者に対して、尿酸降下薬は非投薬に比して推奨できるか?」の回答として「腎障害を有する高尿酸血症の患者に対して、腎機能障害を抑制する目的で尿酸降下薬を用いることを条件付きで推奨する。」となっています。
 また、高尿酸血症の病型分類は、従来「尿酸排泄低下型」「尿酸産生過剰型」及びその両者が混在する「混合型」で、日本人の場合「排泄低下型」が約3割で最も多いとされていました。しかし、最近の日本の研究で実は腸からも尿酸は排泄されており、それが低下するために血清尿酸値が上昇する「腎外排泄低下型」が存在、しかも、日本人の場合、このタイプは約8割と最も多いことが明らかになっています。この研究を踏まえ、当院ホームページも改訂します。
 尿再降下薬には、尿酸排泄促進剤、尿酸生成抑制剤があります。そして本来尿酸排泄低下型の高尿酸血症患者には排泄促進剤を、産生過剰型の患者には生成抑制剤を使用するのが理にかなった治療法といえます。しかし、尿酸排泄促進剤で最も強力なベンズブロマロンには稀ではありますが劇症肝炎の副作用があるため投与しにくく、多くの場合、生成抑制剤で目立った副作用のないフェブキソスタットが実臨床において投与されていました。しかし、近々新薬の選択的尿酸再吸収阻害薬が上梓されることが明らかになっています。今回この薬の治験段階での報告もありましたが、今のところ目立った副作用もなく、日本人の病型分類を考慮すれば今後はこの薬が主流になる可能性が高いと思われます。

2020/02/09 
「2020年2月8日京王プラザホテルで開催された日本総合健診医学会第48回大会に参加してきました。」

 日本大学短期大学部 教授・食物栄養学科 学科長橋敦彦大会長のもと2020年2月7日、8日の両日京王プラザホテルで開催された日本総合健診医学会第48回大会に参加してきました。2月8日(土)の私の外来を休診にし、8日のみ参加してきました。新型コロナウイルス関連肺炎の流行を鑑み、開催中止も検討されましたが、予定通り催行されました。大会スタッフ全員がマスクを着用、一種異様な雰囲気となっていました。
 私の外来は休診でしたが、保坂外来はそのまま継続、昨年の日本乳癌検診学会同様保坂先生一人で診療して頂きました。
 さて、今回の学会テーマは「予防で築く健康長寿社会 −食・栄養と総合健診−」です。大会長が食物栄養学科教授ということもあり、食と栄養に関するセッションに注力されていました。ただ、私としては最も聞きたかった知己の杏林大学医学部呼吸器内科学石井晴之教授演者の「特発性肺線維症〜早期診断の意義を説く〜」を拝聴したのでご報告します。
 皆さんご存知のように肺は、呼吸により吸い込んだ空気の中の酸素を肺に巡らされた毛細血管の中の血液に溶かし込み、逆に二酸化炭素を取り出し、呼気として排出しています。ところがこの毛細血管との間の壁が線維化して硬くなり、酸素が通過し難くなったり、また、その硬さのため肺が膨らまず、空気を吸い込み難くなったりして、呼吸ができなくなる病気が間質性肺炎です。肺炎と名付けられてはいますが、皆さんが肺炎と聞いて想起する病状、肺にばい菌が入り込み(新型コロナウイルス肺炎もそうです)、肺が膿んでしまう感染性肺炎とは全く別の病気です。間質性肺炎は、膠原病(全身性強皮症、多発性筋炎/皮膚筋炎、関節リウマチなど)、薬剤性(抗がん剤、ある種の漢方薬、サプリメントなど)、過敏性(カビ、鳥の糞、空調、加湿器など)、職業性(粉塵、アスベスト等)など原因がはっきりしている場合もありますが、原因を特定できない場合、特発性間質性肺炎と呼びます。特発性間質性肺炎はさらにさまざまな亜型に分類されますが、最も多い型が炎症を余り伴わず線維化か主病態となる特発性肺線維症です。炎症を伴わないため、抗炎症作用のある副腎ステロイドホルモン剤の効果が乏しく難治性で予後不良です。病因は不明ですが、遺伝的な素因に喫煙(特発性肺線維症患者の全員が喫煙者)や加齢が加わり発症するものと考えられています。
 主な症状は労作時の息切れ、空咳などです。
 肺が硬くなると、肺の背部下方で吸気時に特有のベルクロラ音(マジックテープを剥がすときのバリバリといった音)が病初期から聴取されるようになります。最近、息切れ、空咳等を認める方は、是非主治医に肺の音を聴診してもらいましょう。そして、胸部レントゲン撮影と肺機能検査を受けて下さい。肺線維症を疑う所見が得られた場合、肺CT検査を追加実施することで診断がほぼ確定します。
 特発性肺線維症は非常の予後不良の病気です。診断後の5年生存率は20%程度しかありません(診断5年後に生きている方は20%)。ただ、あくまでも平均20%で、特発性肺線維症と診断された患者さんの中には、ほとんど進行しない方から、数か月で一気に進行する方まで様々です。特発性肺線維症が予後不良な理由は有効な治療法がないことです。先述の如く一部の特発性間質性肺炎では副腎皮質ホルモン剤が有効ですが、肺線維症では効果がほとんどありません。最近、抗線維化薬が開発され進行を遅らせることはできるようになりましたが、完治することはありません。運動により心肺機能を少しでも高め進行を遅らせたり、在宅酸素療法を導入したり、場合によっては肺移植手術が行われるともあります。さらに、特発性肺線維症を予後不良にしている理由は、肺癌、気胸、縦隔気腫、肺高血圧、気道感染症、胃食道逆流症を合併しやすいことです。そのため、定期的に受診し、検査をしつつ経過観察することが必須です。

2020/01/26 
「当院ホームページのアクセス数が急増、月1万人(端末台数)を突破しました。」

 2015年4月2日の院長コラム「当院ホームページのアクセス数が増加して驚いています。(その1)(その2)」でアクセス数が月5,000人(ネット端末台数)を突破していることをご報告しました。
 その後、スマホ対応でないこと等より、アクセス数がじり貧となったため、ホームページのリニューアルを敢行しました(2016/10/02院長コラム「ホームページを全面的にリニューアルしました。経緯をお話します。(その1)(その2)」。結果、再びアクセス数が伸び始め、2018年8月には8,606人に達しました(左図)。
 しかし、その後急激に減少(左図)、2019年4月には1,237人まで落ち込んでしまいました(右図)。ホームページ管理会社に問い合わせましたが、結局のところ原因不明でした。Googleの検索順位が、2ページ目以降に下がったのが原因かもしれません。検索順位を上げる技術的なテクニックはいろいろあるようですが、もとから、上記のコラムでも述べましたが「多少大袈裟に言うと、年を取るに従い死ぬ前に自分の思っていることを思う存分述べてみたいという欲望に駆られ」執筆するようになったわけで、「まあ、いいか」と思い、相変わらず私も職員もひたすら自分の書きたいことを書き続けました。すると、どういうわけか急激にアクセス数が増加、1万人を突破、11月には月13,162人に達しました。ホームページ管理会社の話だと、一診療所で1万人を超えるところはめったにないとのこと。上記のコラムでも述べましたが、「言いたいことを書き殴っても、誰にも読んでもらえないようでは、自己顕示欲(恥かしがり屋で人見知りにも拘わらず、そこそこ自己顕示欲もあります)が満たされません。」
 つい先日三鷹市外にお住いの漫画家の方が当院を受診されました。市外にお住まいの方だったので、どうしてわざわざ当院を受診されたのですかとお聞きしたところ、「病名で検索していていくつかの医療機関のホームページを見ましたが、最もデザインが気に入ったので受診しました。」とのことでした。正直、その病名に関する記事よりデザインを評価して頂いたことの方が嬉しかったです!(^^)! 今後もこうった患者さん言葉を励みに頑張りたいと思います。
 ちなみに分析すると、アクセスされたページの1位が「ヘリコバクター・ピロリ菌検査を受けた方へ」、2位がなんと「山口大学医学部軽音楽部20周年記念演奏会 楽曲紹介」!!!、3位が「トップページ」で、4位が「休診・診療時間変更のお知らせ」で、5位が「高血圧内科」でした。悲しいかな以前5位の「院長コラム胃痛い放題」は圏外に。最近、余り執筆していないのが原因だと思います。今後も、「胃痛い放題」頑張ります。

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2019/12/08 
「2019年11月8日と9日福井商工会議所他で開催された第29回日本乳癌検診学会学術総会に参加してきました。」

 2019年11月8日と9日福井商工会議所他で開催された第29回日本乳癌検診学会学術総会に参加してきました。11月8日(金)と9日(土)とも外来を休診にし、前日7日夜から前乗りして両日ともすべてのプログラムに参加してきました。二日間とも私の外来は休診でしたが、学会休みとしては今回初めて保坂外来はそのまま継続、土曜日は保坂先生一人で診療して頂きました。当院の場合、通院患者の8、9割は予約患者です。よって、私の外来に通院されている方の多くが事前に予約日を変更し、9日土曜日に集中しないように配慮していました。後日パラメディカルスタッフからヒアリングしたところ、何も問題もかったようで、開院後初めてクリニックは自体は休診とせず、私の外来のみ計画休診できる体制が確立しました。そのこともあり、木曜日、金曜日の乳腺外来担当のお二人の先生に、私が学会出張のため外来を休診した場合の対応について相談させて頂きました。お二人とも乳腺のみならず一般診療もこなせる先生です。結果、お二人とも、診療を継続して頂けることになりました。二人の外来は午前中のみです。よって、今後私が木曜日、金曜日にお休みする場合、午後のみ休診となります。来年度以降はさらに非常勤医の外来を増やす準備を進めています。最終的には、計画休診のみならず、いつ何時私が倒れても、診療が恙無く継続できる体制を確立させるつもりです。
 さて、今回の学会テーマは「みんなでもっと知ろう わかって受けよう乳がん検診」です。今回会場が狭く、立ち見でも会場に入れないセッションもあり、希望通り聴講できませんでした。それでも「職域検診における精度管理を目指して 〜現状と対応〜」「みんなで知って分かって受ける:絶対リスク減少から考える乳癌検診の利益と不利益」「もっと知ろう、わかって受けよう乳がん検診」「乳がん診療と倫理」「乳がん検診におけるリキッドバイオプシー」「乳房超音波検査のトピックス」「乳がん早期発見につなげる新しいがん保険」「高濃度乳房問題を考える」「福井県の恐竜化石調査30年の結果何が見えてきたか?」「HER2陰性MBCにおけるベストストラテジーを考える〜テセントリクの適応によりどう変わるか〜」「乳がん検診はAIとどのように関わっていくのか」等を聴講しました。得られて知見を、今後の診療に活かしていきたいと思います。

2019/07/26 
「令和元年7月25日岡山市で開催された第60回日本人間ドック学会学術大会に参加してきました。」

 令和元年7月25日一般財団法人淳風会健康管理センター長井上和彦大会長のもとホテルグランヴィア岡山、岡山コンベンションセンター、岡山県医師会館、ANAクラウンプラザホテル岡山を会場に開催された第60回日本人間ドック学会学術大会に参加してきました。会場が岡山で遠いため水曜日の午前診療後、午後の休診を利用し、前泊する予定でホテルも早々と予約していました。その後、医師会の公務が水曜日の夜7時30分に急遽決まりましたが、ホテルも予約、事前登録済の学会参加費が返金されないことを知っていたため公務を欠席するつもりでいました。しかし、公務の内容が非常に重要なものだったため、副会長としては(私事ですが先月末の三鷹市医師会役員改選で副会長を拝命しました)欠席するわけにはいかないと判断、対策を検討した結果、ホテルをキャンセル、水曜日の夜10時東京発の寝台車サンライズ瀬戸を利用することにしました。この電車に乗れば翌朝6時30分頃には岡山に着くことができます。切符を買い替え参加してきました。ただ、ホテル代2万円(会場のANAクラウンプラザホテル岡山)が返金されなかったのは痛手でした。通常1か月近く前にキャンセルすれば当然全額返金されます。しかし、今回このホテルが学会会場で人気となっていたため、2か月前に早割で予約していました。売り手市場だったため全額キャンセル料として取られてしまいました。サンライズ瀬戸に乗車する方法は昨年11月香川県高松市で開催された第12回日本禁煙学会でも使っています。詳しくは2018/11/15院長コラム「2018年11月11日かがわ国際会議場で開催された第12回日本禁煙学会学術総会に参加してきました。寝台車デビューです。」をご参照下さい。
 さて、今回の大会テーマは「Beside You働く世代の健康増進をめざして!」です。糖尿病や脂質異常症、高血圧などの生活習慣病やメンタルヘルスへの対応とともに悪性疾患対策が人間ドックの大きな目的ですが、井上大会長は日本で初めて胃がんリスク層別化検査であるABC検査(胃がんリスク検査(ABC検査)として三鷹市でも実施されています。)を実践された方ということもあり、がん対策をテーマにしたシンポジウム、特別企画が多かったように思います。私自身、がん関連のセッションを中心に参加、初日の25日聞きたいセッションが集中していたこともあり、1日のみ参加してきました。今回注目していたセッションは特別講演「リキッドバイオプシーの社会実装に向けての期待と課題」「線虫がん検査N-NOSEの発明と実用化」です。いずれもわずかな血液や尿サンプルで多種類のがんを一度に早期発見できるという夢のような技術革新です。当院の健診でも従来オプション検査として様々な腫瘍マーカーが採用されています。これは血液検査でがんを発見しようとするものです。しかし、残念ながら早期がんでの陽性率は10%程度のため、これらの検査で運よく早期がんを発見できる方もいますが、発見されても進行がんとなっている方が大半でした。しかし、詳細は割愛しますが、上記の二つの技術は早期がんの段階で陽性となる上、がん種の特定も可能で、転移の有無、抗がん剤の有効性まで非常に正確に判断できるという技術です。特に線虫がん検査はマスメディアでもしばしば取り上げられ、来年に実用化されるところまで来ています。当院でもできるだけ早急に採用したいと考え、準備を始めていきます。