診療案内

総合診療内科

内科 内科全般の幅広い医療

内科全般について、例えば風邪、肺炎、ゼンソク、COPD(肺気腫や慢性気管支炎)などの呼吸器疾患、心不全、不整脈、狭心症・心筋梗塞などの循環器疾患、腹痛、胃潰瘍、ピロリ菌感染、肝炎、胆石などの消化器疾患、脳梗塞や脳出血後遺症、認知症などの神経疾患、甲状腺、骨粗鬆症などの代謝内分泌疾患、貧血、腎臓や前立腺疾患など、複数の病気を抱える方に対しても、適切な診断・治療・アドバイスをします。様々な疾患の原因・診断・治療の十分な説明はもちろんのこと、体質や生活習慣等をふまえ、より健康的な暮らしができるようお手伝いします。 病気のことだけでなく、健康上の些細な心配事でも遠慮なくお尋ねください。
不明な点があれば情報端末を使いその場で調べることもできます。
皆様方に安心して信頼される“かかりつけ医”を目指し、地域に根付いた医療に貢献していきたいと考えています。

高血圧内科

高血圧内科

はじめに
ご存知のように、血液は心臓というポンプにより全身の血管の中を循環しています。循環器科は、心臓や血管の不具合に起因した病気を扱う科です。ただし、脳血管疾患は、脳の障害により、さまざまな神経症状を呈するため一般に神経科に分類されています。循環器科で扱う病気には先天性心疾患(生まれつきの心臓の異常)、心臓弁膜症、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、心不全、不整脈、心臓の膜や筋肉の病気、心臓腫瘍、血圧異常(高血圧、低血圧)などがあります。
これらのうち最も頻度が多いのが血圧異常で、そのほとんどが高血圧です。高血圧は日本の国民病ともいえるもので、50歳以上の方の約半数が高血圧と言われています。高血圧が恐ろしいのは、放置すると結果として心筋梗塞などの心臓病のみならず、脳卒中(脳出血、脳梗塞など)を引き起こしてしまうことです。

当院では循環器疾患一般を取り扱いますが、とくに国民病ともいえる高血圧に力を入れた診療を行っています。

高血圧とは
高血圧とはなんらかの原因により血圧が基準値より高くなった状態です。高血圧になっても自覚症状はほとんどありません。ときに、頭痛、肩こり、めまい、顔のほてりなどを感じる程度です。しかし、血圧が高いほど脳卒中、心筋梗塞などの心疾患、最後は透析が必要になる慢性腎臓病などの罹患率、死亡率が高いことが分っています。そのため高血圧の治療が行われるのです。
高血圧の基準値は以下のようになっています。


成人における血圧値の分類(mmHg)(高血圧治療ガイドライン2009より引用)

分類 収縮期血圧 拡張期
至適血圧 <120 かつ   <80
正常血圧 <130 かつ   <85
正常高値血圧 130-139 または   85-89
T度高血圧 140-159 または   90-99
U度高血圧 160-179 または   100-109
V度高血圧 ≧180 または   ≧110
(孤立性)収縮期血圧    ≧140 かつ   <90

(注:診察室血圧値の場合)


これらの値のうちいわゆる高血圧は、従来全世界的にT度高血圧以上の場合でした。すなわち収縮期血圧140以上、または拡張期血圧90以上の場合です。しかし、実際には至適血圧(収縮期血圧120未満、拡張期血圧80未満)で最も脳卒中などの発症率が低く、それ以上の値では段階的に心血管病のリスクが高まっていくことが明らかになっています(久山町研究)。そのため、以前に比べより厳格な対応が求められるようになり、正常高値血圧(収縮期血圧130-139、拡張期血圧85-89)であっても、後述のように状況により治療の対象となります。
高血圧診療の基本的な進め方は、1、血圧レベル、罹病期間の評価、2、本態性高血圧か二次性高血圧かの鑑別診断、3、心血管病の危険因子の評価、4、臓器障害/心血管病の評価、を経て治療方針を決定します。

血圧レベルの評価
従来、血圧は医療機関でしか測定できませんでしたから、上述の高血圧の分類は、医療機関内で測定した値(診察室血圧と呼びます)を前提としています。クリニックを受診するのは月に1回程度ですから、年間たった12回しか血圧を測定しないことになります。血圧は心臓の拍動により血管内に駆出された血液の圧力です。ですから血圧は一拍一拍の拍動毎に変化します。心臓は1日24時間365日休まず動き続けます。心拍は1分間で約70回ですから、1年間で70×60×24×365=36,792,000回拍動します。なのにたった12回の血圧測定値で高血圧を評価するのはあまりに大雑把です。また、クリニックで血圧を測定した場合、白衣現象といい過度の緊張から日頃の血圧値よりかなり高くなってしまう方がいます(白衣高血圧)。その値を鵜呑みにすると健康な方を高血圧と誤診し、不必要な降圧剤を服薬させることになりかねません。
一方、従来高価だった家庭用血圧計が今では電気製品量販店で3,000円足らず購入できるようになりました。そのため、高血圧あるいは高血圧が疑われる方には、必ず家庭用血圧計を購入、下記の如く起床直後と就寝前の血圧をご自宅で測定していただき、その値で高血圧のレベルを評価しています。なぜ起床直後と就寝前かというと、1日24時間のうち最も血圧が高いのは起床直後で、最も低いのが就寝前(平均で15mmHg朝の方が高いです)だからです。119番に電話で救急車出動要請が寄せられるのが最も多い時間帯は朝です。それは朝に心筋梗塞や脳卒中が多いから。朝に心血管事故が多いのはこの早朝高血圧が原因なのです。外来を受診するのは午前9時から夕方までの間で早朝受診することはありません。そのため、外来で測定した血圧は1日24時間の中で比較的低い時間帯の血圧値です。そのような昼間の血圧のみ測定し、問題ないと判断していた方の起床時の血圧が実は著しく高血圧(早朝高血圧といいます)で、それを見逃していたなどということは日常診療にしばしば経験することです、実際、最近の研究でも診察室血圧値より家庭血圧値の方がより優れた生命予後の予知因子であることが明らかになってきました。つまり、家庭血圧値の方が診察室血圧値より、患者さんの血管への悪影響の程度をより正確に評価できるのです。ですから当院では必ず家庭血圧を測定していただいています。しかし、就労していたり、専業主婦(夫)であっても小さなお子さんのいる家庭だったりすると、患者さんの中には毎日の血圧測定が負担になる方もいます。また、測定することで逆に神経質になり過ぎて、ストレスが溜まることもあります。そのストレスのため血圧が上がるようなことがあれば、本末転倒です。家庭血圧測定の目的は、日常生活の血圧を測定することにより、より正確に患者さんの血圧値を評価、適切な治療に継げ、心血管事故を未然に防ぐことにあります。日々の家庭血圧の測定が患者さんの負担になっていると判断した場合、私は「降圧剤を飲み忘れれば血圧は上がりますが、血圧を測定し忘れても血圧は上がりません。時間に余裕のあるときだけでよいですから測定して下さい。面倒だと思ったら測定しなくてかまいません。その代り24時間血圧測定(下記)を受けて下さい。」とお話しています。
家庭血圧測定上の注意点を列記します。

1.上腕カフ血圧計を購入、測定する(手首、指と心臓から遠ざかるほど誤差が大きい)
2.厚手のシャツ、上着の上からカフを巻かない。厚手のシャツをまくし上げて 腕を圧迫しない
3.初めは両腕で測定し、左右差がないことを確認したら、どちらの腕で測定してもかまわない
4.1日2回朝(起床後1時間以内、排尿後、朝の服薬前、朝食前、座位1〜2分安静後)と晩(就寝前、座位1〜2分安静後)測定する
5.1回の測定機会で、複数回測定する。通常1回目が最も高く、その後徐々に低下、3回目くらいで測定値は安定する。連続した血圧値の差が5mmHg未満となった2回の値の平均値を血圧値とする(のが、正式な方法ですが、面倒な方の場合、2回目の値を記録してもらっています)
6.測定したすべての血圧値を血圧手帳に記録する(ときどき、患者さんからどの値が正確な血圧値ですかと質問されますが、どの値も本物です。血圧計が誤作動しているわけではなく、その方の精神状態による血圧の変化を表しているのです)
7.脈拍数も必ず記録する(脈拍数の速い人ほど心血管事故の発症率が高く、短命なのが明らかになっています

上述したように心臓は1日約10万回拍動します。家庭血圧を測定していただいくと診察室血圧で得られない多くの診療情報を得ることが出来ます。それでも朝と晩の血圧だけでしかありません。たとえば夜間寝ている間の血圧はまったくブラックボックスです。そこで最近30〜60分間隔で24時間連続して測定できる24時間自由行動下血圧測定(ABPM)が行われるようになりました。最近の研究では、診察室血圧や家庭血圧よりABPMの結果の方が、高血圧による臓器障害の程度とより密接に関係、心血管病の発症を予想できることが明らかになりました。ABPMにより明らかになった睡眠中の血圧推移のパターンが非常に重要で心血管病の発症に関係していることが明らかになっています。複雑なのでここでは割愛しますが、非常に大切な検査のため、当院では必ず24時間自由行動下血圧測定(ABPM)の検査を受けていただいています。
家庭血圧測定では診察室のような緊張感がないため、おおよそ5mmHg低くなります。また、ABPMでは血圧は夜間低く昼間高くなるため下記の如く独自の基準が設定されています。


異なる測定法における高血圧基準

  収縮期血圧 拡張期
診察室血圧 140 90
家庭血圧 135 85
自由行動下血圧    
24時間 130 80
昼間 135 85
夜間 120 70

(mmHg)(高血圧治療ガイドライン2009より引用)

以上のような方法で血圧を測定することで、患者さんの高血圧のレベルを判定しています。
また、たとえ高血圧のレベルが同程度であっても罹病期間によって臓器障害の進み方は違います。たとえば今年初めて高血圧を指摘された方と10年前から指摘されていたが放置している方では、当然後者の方が、高血圧による臓器障害が進展、心血管病を既に併発している可能性が高くなります。罹病期間を確認するため、健康診断や人間ドックの受診歴のある方は、その結果を持参していただきます。


本態性高血圧か二次性高血圧かの鑑別診断
高血圧の約90%は明らかな原因のない本態性高血圧です。これを略して通常「高血圧」と呼んでいます。遺伝的体質(家系)に食塩過剰摂取、肥満、アルコール多飲、運動不足、喫煙、ストレスなどの悪しき生活習慣が加わり発病すると考えられています。
一方、残り10%は二次性高血圧といい高血圧をきたす明らかな原因のあるもので、下記のようなものがあります。


主な二次性高血圧(高血圧治療ガイドライン2009を改変)

原因疾患                 示唆する所見

腎実質性高血圧 蛋白尿、血尿、腎機能低下、腎疾患既往
腎血管性高血圧 若年者、急な血圧上昇、腹部血管雑音、低K血症
原発性アルドステロン症 四肢脱力、夜間多尿、低K血症
クッシング症候群 中心性肥満、満月様顔貌、皮膚線状、高血糖
褐色細胞腫 発作性・動揺性高血圧、動悸、頭痛、発汗、神経線維腫
甲状腺機能低下症 徐脈、浮腫、活動性減少、脂質、CK、LD高値
甲状腺機能亢進症 頻脈、発汗、体重減少、コレステロール低値
副甲状腺機能亢進症 高Ca血症
大動脈縮窄症 血圧上下肢差、血管雑音
脳幹部血管圧迫 治療抵抗性高血圧、顔面けいれん、三叉神経痛
睡眠時無呼吸症候群 いびき、昼間の眠気、肥満
薬剤誘発性高血圧 薬物使用歴、治療抵抗性高血圧、低K血症

その原因によっては適切な処置により完治し、降圧剤が不要になる場合もあります。一旦、降圧剤により治療を始めてしまうと、検査結果に影響が出るため二次性高血圧の診断が難しくなる場合があります。そのため、高血圧の初診の方には、治療を始める前に二次性高血圧鑑別診断の検査を受けていただきます。これらの多くは、詳細な病歴聴取と身体所見だけで鑑別できるため、検査を網羅的に実施する必要はありません。また、二次性高血圧鑑別診断のための検査は、比較的高価なものが多いため、費用対効果(支払ったお金対して、その患者さんにとってどれだけ有意義な情報が得られるか)を考慮して実施します。当院は大学病院ではありませんので研究目的に実施することもありません。
とくにNHK放送の「ためしてガッテン」でも取り上げられたように原発性アルドステロン症は二次性高血圧の中で最も多く、必ずその検査を受けていただきます。当院でも多数の患者さんが発見され手術を受けられました。

心血管病の危険因子の評価
血圧が高いほど脳卒中、心筋梗塞などの心疾患、慢性腎臓病などの罹患率、死亡率が高いことをお話しましたが、高血圧患者さんの予後は血圧の高さのみで決まるわけではありません。併存する高血圧以外の危険因子や、高血圧による臓器障害の程度や心血管病の合併の有無で大きく変わります。

心血管病の危険因子(高血圧治療ガイドライン2009を改変)

高齢(65歳以上)
喫煙
収縮期血圧、拡張期血圧レベル
脂質異常症
低HDLコレステロール血症(<40mg/dl)
高LDLコレステロール血症(≧140mg/dl)
高トリグリセライド血症(≧150mg/dl)
肥満(BMI≧25)(特に腹部肥満)
メタボリックシンドローム
若年(50歳未満)発症の心血管病の家族歴
糖尿病
  空腹時血糖≧126mg/dl
  あるいは
  負荷後血糖2時間値≧200mg/dl


想像してみて下さい。同程度の高血圧であっても「若くして心筋梗塞のため他界した親を持ち、コレステロールが高く、糖尿病もあり、タバコが止められない太った66歳の方」と「88歳まで長生きをした親を持ち、コレステロールも血糖も正常で、タバコを吸ったことのないスリムな50歳の方」、どちらの方が近々心筋梗塞でポックリ逝きそうでしょうか。ですから、当院では初診時に必ず上記のすべての心血管病の危険因子について、問診や血液検査などで確認しています。

臓器障害/心血管病の評価
上述したように、最近高血圧を発症した方ではまだ臓器障害は目立ちませんが、10年来の高血圧を放置された方では既に全身の臓器はガタガタになっており、非常に危険な状態です。ですからたとえ同程度の高血圧であったとしてもその予後は大きく違います。高血圧による臓器障害/心血管病には下記 のようなものがあります。



臓器障害/心血管病(高血圧治療ガイドライン2009を改変)

脳      脳出血・脳梗塞
        無症候性脳血管障害
        一過性脳虚血発作

心臓     左室肥大(心電図、心エコー)
         狭心症・心筋梗塞・冠動脈再建
         心不全

腎臓     蛋白尿(尿微量アルブミン排泄を含む)
         低いeGFR(<60mL/分/1.73m2)
         慢性腎臓病(CKD)・確立された腎疾患(糖尿病性腎症・腎不全など)

血管      動脈硬化性プラーク
          頸動脈内膜・中膜壁厚(IMT)>1.0mm
          大血管疾患
          閉塞性動脈疾患(低い足関節上腕血圧比:ABI<0.9)

眼底         高血圧性網膜症


このような臓器障害や心血管病を既に発症している方は、高血圧以外の危険因子を複数持ち、高血圧を長い間放置したり、あるいは治療していてもこれまでの治療が不適切か不十分だったりした方がほとんどです。高血圧は、たとえ血圧値が同じであったとしても皆同じように治療するわけではありません。高血圧以外の危険因子が少なく、臓器障害/心血管病が併発していない方には、値が高くとも出来るだけ生活指導を優先し薬は飲ませないように努めます。一方、既に臓器障害/心血管病が発症している方には、たとえ軽度の高血圧でもおのずと食餌療法に加え積極的に薬物療法をお勧めします。
ですから、当院では初診時に、上述の二次性高血圧の鑑別診断のための検査に加え、必ず上記の臓器障害/心血管病の有無について、問診、血液検査、検尿、心電図、眼底カメラ、頸動脈超音波検査、腹部超音波検査、血圧脈波などで確認しています。

生活習慣の是正について
日本で高血圧患者はおよそ4000万人に上るといわれています。国民病ともいえるものです。その最大の要因は、世界的に見て非常に多い日本人の食塩摂取量にあります(食塩過剰摂で血圧が上昇する仕組みは割愛します)。1950年代東北地方の食塩摂取量は1日25gに達していたと推測されています。最近では国民1人1日当たり約11gとかなり減ってはいますが、欧米人の6g前後と比べまだまだ多いです。ちなみに文明化が進み現在のように容易に塩が手に入るようになる以前の人類の食塩摂取量は0.5〜3g程度だったと推測されています。いかに現代日本人が大量の食塩を摂取しているかお分かりいただけるかと思います。
また、危険因子として取り上げられているように肥満は高血圧患者さんの予後を悪化させます。体重1kgの減量でおよそ血圧1.7mmHg低下します。すなわち、10kg減量できれば単純計算で血圧が17mmHgも下がります。実際、体重減量で降圧剤が不要になる方も多数います。同様運動を始めたり、禁煙したり、晩酌の量を減らすことによって著しく血圧が下がり、降圧剤が不要になった方が数います。しばしば、「高血圧の薬を始めたら死ぬまで止められないのですか?」と患者さんから質問を受けますが、私は即座に否定しています。血圧は加齢により年々増加しますから、今まで通りの悪しき生活習慣をダラダラと続け一向に是正する気のない場合、血圧の薬を止めることはできません。しかし、自身の努力で克服可能な危険因子(食塩制限、野菜中心の食生活、適正体重の維持、運動、節酒、禁煙など)を是正すると驚くほど血圧が低下、降圧剤が不要になることしばしばです。当院の診療指針を是非お読みになって下さい。副作用がまったくないと断言できる薬などありません。できるだけ薬を使わず治療をするのが基本です。生活習慣の是正を待っていられないほど高リスクの場合も多々あります。まずは降圧剤で治療を開始したとしてもできるだけ生活習慣を是正し、降圧剤の量を必要最小限にし、できれば中止できるようにしたいものです。

最後に
今回薬物療法の種類や適応、治療目標値、さまざまな特殊ケースに関する治療方針などの説明は割愛しています。実際の外来診療において患者さんにご説明しながら診療を進めていきます。

脂質代謝内科

脂質代謝内科脂質異常症とは
脂質代謝内科とは「脂質異常症」を専ら対象としています。脂質異常症とは血液中の脂質であるコレステロールや中性脂肪(トリグリセライド)が増え過ぎた状態です。以前は、「高脂血症」と呼ばれていました。しかし、コレステロールには増えてはいけない悪玉のLDLコレステロールと、動脈硬化を予防する働きがありむしろ減ってはいけない善玉のHDLコレステロールがあります。つまりHDLコレステロールは少ないことが問題なのに、「高」脂血症と表現するのは違和感があるため、脂質異常症と呼称が変わりました。余談ですが今でも高脂血症という言葉は使われますが、下記のうち低HDLコレステロール血症を除いた高LDLコレステロール血症と高トリグリセライド血症の二つを意味することになります。

脂質異常症の診断基準(動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007より引用)

高LDLコレステロール血症
  LDLコレステロール≧140mg/dl
低HDLコレステロール血症
  HDLコレステロール<40mg/dl(≦39mg/dl)
高トリグリセライド血症
  トリグリセライド≧150mg/dl


脂質異常症治療の目的

脂質異常症になっても高血圧同様まったく自覚症状はありません。痛くも痒くもありません。では、なぜ多数の方が脂質異常症のお薬を飲んでいるのでしょうか。脂質異常症を放置すると徐々に動脈の内面にコレステロールが沈着、血管壁内側が徐々に盛り上がり(この盛り上がりを「プラーク」と呼びます)、内腔がだんだん狭くなっていきます(動脈硬化)。そしてついに閉塞すると血行が途絶え、その血管から酸素や栄養を供給されていた臓器が腐ってしまいます(血管閉塞が原因で組織が壊死することを「梗塞」と呼びます)。高血圧が併存すると、ときに劣化した血管壁に穴が開き出血することもあります(脳出血や眼底出血)。動脈硬化は全身の血管で起こりうります。動脈硬化の関与した病気には、脳梗塞や脳出血、眼底出血、狭心症や心筋梗塞、大動脈瘤や大動脈解離、虚血性大腸炎、腎梗塞や腎硬化症、末梢性動脈疾患(閉塞性動脈硬化症など)などがあります。動脈硬化の動画中、血管壁の間に溜まった黄色いものがLDLコレステロールです。つまり、脂質異常症を治療する目的は、お薬を飲んで脂質検査の結果値を改善させること、いい点を取ることではありません。脂質異常症の治療の目的は動脈硬化の進展を抑えることにより、脳梗塞や心筋梗塞などを予防することなのです。

脂質異常症の原因

脂質異常症は、脂質が上昇しやすいという遺伝的素因=体質に、肥満、運動不足、過食など悪しき生活習慣が加わり発病します。両者の合計点で脂質異常症の程度は決まります。
遺伝的素因の程度はさまざまです。たとえ動物性脂肪を一切食べない菜食主義者であっても強い遺伝子のため重症の脂質異常症をきたす方(家族性高コレステロール血症といいます)もいます。しかし、弱い遺伝的素因のため節制すれば異常を認めず、生活習慣の乱れがあって初めて脂質異常症をきたす程度の方もいます。これら脂質異常症をきたす遺伝子はほとんどが常染色体性優性遺伝であるため、肥満や生活習慣の乱れがないのに脂質異常症を発病されている方の父親または母親の片方または両方は必ず脂質異常症のはずです。また、女性ホルモンはコレステロールを下げる作用があります。そのため、月経のある間は、女性のコレステロール値は男性より低く推移し、卵巣から女性ホルモンの分泌量が減少する40歳代後半から増加し始め、閉経すると男性を逆転、その後は男性より高値を持続します。このように女性の脂質異常症は男性の後追いで発症してくるため、心筋梗塞の発症率は男性より低いことが分っています。

動脈硬化危険因子

脂質異常症の治療の目的が動脈硬化の予防であるとご説明しました。動脈硬化の程度が単に脂質の値のみで決まるのなら、値の高い方は必ず治療しなければならなくなります。しかし、実際には動脈硬化の程度は脂質異常症の程度のみで決まるわけではありません。動脈硬化の発症を促進する因子を「動脈硬化危険因子(リスクファクター)」といいます。それらには下記のようなものがあります。

LDLコレステロール以外の主要な危険因子(動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007を改変)

・低HDLコレステロール(善玉)血症
・加齢(男性≧45歳、女性≧55歳)
・糖尿病(耐糖能異常=糖尿病予備軍を含む)
・高血圧
・喫煙
・冠動脈疾患(狭心症、心筋梗塞)の家族歴


悪玉のLDL-コレステロールの増加に加え、これら動脈硬化危険因子をどれだけ多数持っているかによって動脈硬化の進展度合いは異なります。想像してみて下さい。同じ程度にLDL-コレステロールが高くとも、「コレステロールが高く若くして心筋梗塞のため他界した父親の息子で、高血圧、糖尿病の両方を患い善玉のHDLコレステロールが低く、タバコが止められない50歳の男性」と「コレステロールは高かったが心筋梗塞を患わず88歳まで長生きをした父親の娘で、高血圧、糖尿病とも一切なく善玉のHDLコレステロールがたっぷりあり、タバコを吸ったことのない50歳の女性」、どちらの方が、動脈硬化=血管の老化が進むと思いますか。どちらの方が心筋梗塞でポックリ逝きそうでしょうか。
ちなみに、加齢の項目で、男性45歳以上、女性55歳以上となっているのは、男性の方が女性より若くして動脈硬化が進展し、心筋梗塞になりやすいからです。これも男性の平均寿命が女性より短い理由の一つになっています。

脂質異常症は、たとえ同じ検査値であったとしても皆同じように治療するわけではありません。脂質異常症以外の危険因子が少ない方には、値が高くとも出来るだけ食餌療法を優先し薬は飲ませないように努めます。一方、既に動脈硬化の進展している方には、たとえ軽度の脂質異常症でもおのずと食餌療法に加え積極的に薬物療法をお勧めします。
ですから、当院では初診時に必ず上記の主要な動脈硬化危険因子について、問診や血液検査などで確認します。
これら主要危険因子のうち、禁煙は最も安上がりな治療法です。喫煙者には必ず禁煙を進言しています。

さらに、その他考慮すべき危険因子として下記のようなものがあります。

その他の考慮すべき危険因子(動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007を改変)

・Lp(a)
・レムナントリポ蛋白
・ホモシステイン
・small dense LDL*
・急性期反応蛋白(C反応蛋白、血清アミロイドA蛋白など)
・催凝固因子
・EPA/AA比(筆者追加)
(筆者注:*は保険適応外)



これらの項目の中で保険適応になっていないものは高額なため実施しません。また、比較的高価なものが多いため、費用対効果(支払ったお金対して、その患者さんにとってどれだけ有意義な情報が得られるか)を考慮して実施します。闇雲に実施しません。当院は大学病院ではありませんので研究目的に実施することもありません。

C反応蛋白(略してCRP)は廉価な上、保険適応であり非常に重要なため必ず実施します。血液中の悪玉LDL-コレステロール値が高いとそれらが血管の内面に付着、徐々に血管内腔が狭くなり、ついには閉塞してしまうと上述しました。しかし、実際の仕組みは少し違っています。実際は、血管の内側が盛り上がってきた当初、その内部にあるのは脂肪ですから、プラークは柔らかく傷つき破れやすい状態(「不安定プラーク」と呼びます)です。そのため、狭窄したところに発生する血液の乱流等によりプラークの表面に炎症=傷が生じ中身がむき出しになってしまうことがあります(プラークの破綻)。
ご存知のように血液は傷口があると、そこで固まって止血するよう作られています。そのため、血液が間違って血管内面の傷で固まってしまう(「血栓」と呼びます)わけです。血液が固まるのには数分程度しかかかりません。そのため、突然さまざまな臓器が梗塞を起こすことになります。心筋梗塞や脳梗塞が心臓発作、脳卒中などと呼ばれるゆえんです。動画では血管の内側がコレステロールの沈着により盛り上がった後、その隆起の表面に傷ができ、そこで血液が突然固まってしまう様子を表しています。CRPは炎症の指標です。ですから、ほかに炎症を伴う病気がないのにもかかわらずCRPが高値の場合、血管の内側の炎症の存在を強く示唆します。つまり、CRPの増加は梗塞が起こりそうな状態を示しているのです。実際、CRP高値の方は心筋梗塞になりやすいことが分っています。なお、コレステロールが沈着したプラークができた後、その表面に傷=炎症が生じるだけでなく、むしろ因果が反対で、正常な血管の表面に傷=炎症が生じるため、コレステロールが沈着しやすくなるという研究結果も最近得られています。いずれにしてもCRP増加は動脈硬化が進展し、梗塞の起こりやすい状態へ向かっていることを示しているのです。


動脈硬化の評価

脂質異常症の治療の目的は動脈硬化の予防であるため、動脈硬化危険因子の多寡を評価した上で治療方針を決定することをお話ししました。しかし、必ずしもLDLコレステロール値がより高く、危険因子の数がより多い方ほど動脈硬化がより強く進展しているとは限りません。糖尿病や高血圧が併存しているといってもその程度の問題もあります。また、タバコを吸うといっても5本と二箱40本ではだいぶ違います。心筋梗塞の家族歴だって、親族に心筋梗塞の方が一人いるのか、5人いるのかでは違います。さらに、たとえそれらの条件がまったく同じ方であっても罹病期間によって動脈硬化の進み方は違います。たとえば今年初めて脂質異常症を指摘された方と10年前から指摘されているが放置している方では、当然後者の方が、動脈硬化が進展しています。そのため、コレステロール値や危険因子の数、程度で動脈硬化の進展を推測するのではなく、当院では必ず頸動脈超音波検査、眼底検査、血圧脈波(いわゆる血管年齢)、心電図、尿検査などで実際の動脈硬化の進展具合を評価しています。当然、動脈硬化の進展がない方には、値が高くとも出来るだけ食餌療法を優先し薬は飲ませないように努めます。一方、既に動脈硬化の進展している方には、たとえ軽度の脂質異常症でもおのずと食餌療法に加え積極的に薬物療法をお勧めします。明らかに、年齢に比し動脈硬化の進展が速い場合、Lp(a)などの危険因子を持っている可能性がありますから、上述のような危険因子の検索も行います。

高トリグリセライド血症について

初めの「脂質異常症とは」との段で、脂質異常症の一つとして高トリグリセライド血症を取り上げたにもかかわらず、その後一切説明していません。そもそも人間の血液中では大きく分けて4種類の形(トリグリセライド=中性脂肪、コレステロール、リン脂質、遊離脂肪酸)で脂質が存在しています。そのうち動脈硬化の発症に関係していることが明らかになったLDLコレステロール、HDLコレステロール、トリグリセライドの三つの異常が脂質異常症と呼ばれるようになりました。確かにトリグリセライドが増加するに従い冠動脈疾患の発症頻度が増加します。しかし、トリグリセライドが増加すると、善玉のHDLコレステロールが減少したり、危険因子のレムナントリポ蛋白やsmall dense LDLが増加したりすることが分り、それらを介した作用であって直接的に血管を障害するものでないとする意見もありました。最近の研究では、やはりトリグリセライドは冠動脈疾患と関連性が強く、トリグリセライド84mg/dl以上で心筋梗塞のリスクが高まることが明らかになっており、やはり高値の場合、是正が必要です。
トリグリセライド値は、コレステロール値と異なり、直前の(短期的な)食事内容により大きく変動します。LDLコレステロールは139mg/dlが上限ですが、増加してもほとんどの方が250以下です。一方、トリグリセライドは149mg/dlが上限ですが、500程度はざらで1000を超える方も時々います。そういった方でも飲酒や糖分の過剰摂取を是正することにより急速に改善します。ですから、コレステロールと異なり300mg/dl程度の異常であっても生活習慣の是正を強くお勧めしています。それでもどうしても改善しない場合のみ、薬物療法を行っています。
そもそも、トリグリセライドはグリセロールに3個の脂肪酸が結合したもので、エネルギー源の貯蔵庫としての役割があります。脳はブドウ糖をエネルギー源としていますが心臓のエネルギー源はトリグリセライドです。また、皮下脂肪を形成し防寒や、外部からの衝撃から内蔵を守る役割も担っています。高トリグリセライド血症は血中の脂肪酸の増加を招きます。脂肪酸は大きく分類すると、

1. 飽和脂肪酸(ココナッツ、動物性脂肪、バター、パーム油、ラードなど)
2. 一価不飽和脂肪酸(オリーブ油、ナッツ類、サラダ油、バターなど)
3. 多価不飽和脂肪酸(n-3系=EPA:ナタネ油、魚油、n-6系=AA:紅花油、ひまわり油、大豆油、コーン油など)

になります。飽和脂肪酸は動脈硬化を促進させ、一価不飽和脂肪酸は抑制します。多価不飽和脂肪酸のうち、n-3系は動脈硬化を抑制しますが、n-6系は促進させます。両者とも体に必要な必須脂肪酸ですが、両者のバランス、EPA/AA比が低下すると動脈硬化をきたし血栓ができやすくなるのが分っています。以上のような仕組みがあるため、高トリグリセライド血症の場合、レムナントリポ蛋白やEPA/AA比の測定も行います。
また、トリグリセライドは1000mg/dlを超えるような極端な高値の場合、急性膵炎が発症しうることが分っています。急性膵炎は基本的に入院が必要な病気の上、重症化すると死亡率が高く危険な病気です。ですから、1000mg/dl以上の場合、緊急避難的に初めからお薬をお勧めしています。

低HDLコレステロール血症について

HDLコレステロールが低ければ低いほど動脈硬化性疾患が発症しやすくなります。しかし、逆に高いほど発症しにくくなります。そのため善玉コレステロールと呼ばれています。内臓脂肪が蓄積するメタボリック症候群ではトリグリセライドが増加し、HDLコレステロールが減少するため心筋梗塞を発症しやすくなります。
最近、LDLコレステロールとHDLコレステロールの比、L/H比=2が動脈硬化発症の分水嶺であることがわかってきています。L/H比2以下では血管壁は薄くなり、逆に2以上では厚くなっていきます。もちろんこれはLDLコレステロールを適切な値まで低下させていることが前提です。
LDLコレステロールを低下させる薬は多数ありますが、残念ながらHDLコレステロールをしっかりと増加させる薬はありません(多少はあります)。HDLコレステロールを増加させるには、適度な運動、動物性脂肪を減らし、野菜、海草、魚類を中心とした食事、肥満の是正、禁煙などが有効です。
定期的に飲酒されている場合、HDL-コレステロールが増加します。しかし、これは動脈硬化を抑制させる働きのない使用済みのHDLコレステロールです。ですから、むしろ動脈硬化を促進する可能性があります。ですから1日25g以上の(エチル)アルコール(日本酒1合、ビール中ビン1本、焼酎半合弱に相当)は控えて下さい。

最後に
今回薬物療法の種類や適応、治療目標値、さまざま特殊ケースに関する治療方針などの説明は割愛しています。実際の外来診療において患者さんにご説明しながら診療を進めていきます。

糖尿病・甲状腺内科

糖尿病・甲状腺内科 糖尿病内科

糖尿病とは慢性的血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が高くなった状態です。糖尿病もまったくといっていいほど自覚症状がありません。
しかし、糖尿病が恐ろしいのは、気付かないうちに合併症を伴ってくるからです。

糖尿病合併症は

  • 眼底出血から失明
  • 腎不全になり人工透析(体から血液を抜き取り洗浄、元に戻すという5時間の作業を週3日ほど行います)
  • 全身の神経が麻痺し働かなくなる
  • 動脈硬化が進行し、脳梗塞、心筋梗塞、足の壊疽(足を切り落とすことになります)が起こる

の4つです。

糖尿病の場合、治療を怠ると10〜15年後、万人に確実に合併症が出現します。最近の統計では予備軍まで含めると日本人の5人に1人が糖尿病といわれています。現在では糖尿病の治療薬は多種多様あり、意欲があれば必ず合併症を防ぐことができます。

当院では糖尿病の有無や治療の良否を判定するHbA1c検査結果が6分でわかる機器を導入、初診時にその場で糖尿病の診断を行っています。

甲状腺内科

アレルギー科

アレルギー科

アレルギーの病気は、増加傾向にあり、国民の30%以上が何らかのアレルギーの病気を持っていると言われています。アレルギー疾患とは、原因物質が同じでも、人によって、あるいは同じ人でもその時によって、眼や鼻、耳、皮膚、気管・気管支、胃腸などに、いろいろな症状を起こしてくる病気です。当クリニックでの対象アレルギー疾患はアレルギー性鼻炎や花粉症、蕁麻疹、アトピー性皮膚炎などです。
当院では治療により仕事や生活に支障をきたさないよう眠気のない治療薬の組み合わせ、また、これから妊娠予定の方、妊娠中の方、授乳中の方への安全な投薬も行っています。妊婦の方、授乳婦の方もお気軽にご相談下さい。

禁煙外来

喫煙と禁煙の相克

喫煙は肺気腫・慢性気管支炎の慢性閉塞性肺疾患(COPD)の直接的な原因のみならず、肺がん、喉頭がん、口腔・咽頭がん、食道がん、胃がん、肝臓がん、膀胱がん、腎盂・尿管がん、膵がんなど多くのがんの危険因子であり、気管支喘息、狭心症、心筋梗塞、高血圧、動脈硬化(上段の動画は、喫煙により人体の中心を貫く大動脈が動脈硬化に陥り、黄色いコレステロールにより閉塞する様子を表現したオーストラリア政府製作によるテレビCMです)、閉塞性動脈硬化症、脳血栓、脳塞栓、脳動脈瘤、クモ膜下出血(下段の動画は、喫煙により脳出血を発症する様子を表現したオーストラリア政府製作によるテレビCMです)、老年期認知症、弱視、黄斑変性、胃潰瘍、骨粗鬆症、流産、早産、乳幼児突然死症候群、インフルエンザ、肺結核、中耳炎、歯周病、糖尿病、勃起不全、精子減少症、掌蹠膿疱症、肌荒れ、シミなどの発症因子、悪化因子(喫煙者特有の顔貌をスモーカーズフェイスといいますが、下記画像はイギリスBBCの記事からの引用です。双子の一方が喫煙した場合、その顔貌が如何に違ったものになるかを示しています)となることが分っています。







喫煙している方のほとんどがその事実を知り、半数以上の方が禁煙したいと思っているにもかかわらず、止められないでいます。それはタバコに含まれるニコチンに依存性があるからです。図のようにニコチンの依存性は覚せい剤とまったく同じ薬理作用によるものです。タバコを止められないこと=ニコチン依存症は、覚せい剤中毒とまったく同じ仕組みです。この依存症を克服するため、禁煙補助薬による治療が、2006年4月より健康保険の適応となりました。

治療は一定の条件(1、ニコチン依存症であること、2、1日の喫煙本数×喫煙年数が200以上、3、直ちに禁煙することを希望していること、など)を満たした方ならどなたでも受けることができます。通院期間と費用(健康保険の自己負担額が3割の場合)は、禁煙補助薬としてニコチンパッチを貼付した場合は10週間で約12,000円(1ヶ月あたり約4,000円)、バレニクリンの内服の場合は12週間で約19,000円(1ヶ月あたり6,000円、両剤とも持病の有無、種類、当院通院の有無により多少増減します)です。詳細はこちらをご参照下さい。

ほとんどの喫煙者が毎月タバコ代に1万円以上つぎ込んでいますから、禁煙外来を受診するとむしろお金が貯まることになります。タバコを止めたいと思っている方は是非挑戦して下さい。
なお、初診時、ニコチン依存症スクリーニングテスト、ニコチン依存症についての説明などに時間を要するため、初回診療は毎週月曜日、火曜日、木曜日、金曜日の午後の診療のみで行っており、必ず予約が必要です。2回目以降は曜日、時間の制限はありません。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)について
上述のようにタバコはさまざまな病気を引き起こしますが、今最も危惧されているのが慢性閉塞性肺疾患(略してCOPD)の急増です。これは以前「肺気腫」「慢性気管支炎」と呼ばれていたものの総称で、喫煙により肺や気管支がボロボロに痛んでしまった状態です。慢性的な咳や痰、労作時の呼吸苦(階段や坂道を上がったりするとき、息苦しくて同年輩の人についていけない)、一度風邪を引くとなかなか咳が止まらないなどの症状が現れます。現れたときは相当進行していると考えて下さい。すすけて真っ黒になった肺や気管支はもう元には戻りません!さらに肺は年齢とともに年々老化していくためいくら禁煙しても徐々に肺の機能は低下していきます。そのため最後に酸素吸入が必要になります。酸素吸入で何とかなっているうちはまだましです。酸素を吸って二酸化炭素を吐くのが呼吸です。足りない酸素は酸素吸入で補えても、吐けない二酸化炭素を抜き出す方法はありません。ですから、最後は二酸化炭素中毒になるわけです。もちろん禁煙により肺機能が低下するスピードを遅らせることは可能です。
呼吸ができないことほど辛いことはありません。痛みのひどい病気はモルヒネを使えばなんとでもなります。しかし息苦しいのを治す薬はありません。鼻と口を閉じて限界まで息止めをしてみて下さい。その苦しさが死ぬまで毎日朝から晩まで続くのです。COPDの最期は生き地獄です。COPDは医者の私が最もなりたくない病気なのです。
COPDが怖いのは、1、多少症状を和らげる薬はあるが根本療法がないこと、2、加齢が加わるためたとえ禁煙しても病気が進行していくこと、3、タバコを吸わなければ発病せず、禁煙すれば改善することを患者が理解していても、ニコチン依存症になっているため、喫煙し続けることが多いことです。
COPDは予防しかないのです。慢性の咳・痰があり、労作時呼吸苦を自覚する方、お願いですから今すぐ禁煙して下さい。
喫煙率の高い日本では、10%近い有病率ではないか推測されています。40歳以上で10年以上の喫煙歴がある場合、COPDに罹患している可能性があります。上述のごとく自覚症状が出ている方は、既にかなり進行している状態です。早期発見するためにはスパイロメトリー(肺機能検査)が必須です。当院では禁煙外来を希望し来院された方で、上記の条件に該当する場合は必ずスパイロメトリーの検査を受けていただきます。

自由診療コーナー

自由診療コーナー

健康保険は使えませんが、希望により下記のようなお薬を、一律2,700円の料金で処方箋を発行しています。
当院は医薬分業しているため処方箋を発行するだけです。その処方箋を薬局にお持ちいただきお薬を購入していただきます。
薬局の指定はありません。自由診療のためお薬代に定価はなく、薬局により料金は異なります。


  • 保険診療対象外の方への禁煙補助薬(ニコチンパッチ、チャンピックスなど)
  • 男性型脱毛症(プロペシア)
  • 勃起不全(バイアグラ、レビトラなど)
  • 高山病予防薬(ダイアモックス)
    • 保険診療対象外の方へのヘリコバクターピロリ除菌薬
  • 保険診療対象外の方へのインフルエンザ治療薬(新型インフルエンザ用)

予防接種

予防接種

予防接種はいずれも予約 0422-70-1037 が必要です。

ワクチンの種類
接種回数
価格
A型肝炎 2〜3回 6,300円
B型肝炎 3回 4,200円
麻しん(はしか) 1回 4,200円
風しん(三日ばしか) 1回 4,200円
麻しん風しん混合(MR) 1回 8,400円
ムンプス(おたふくかぜ) 1回 4,200円
水痘(水ぼうそう) 1回 6,300円
肺炎球菌ワクチン(2歳以上、ニューモバックスNP) 1回 7,880円
HPV(子宮頸がん)ワクチン(ガーダシル等) 3回 17,000円
破傷風(トキソイド) 1回 3,200円
インフルエンザワクチン(チメロサールフリー) 1〜2回 1回目3,500円、2回目3,500円

受診希望の方へ〜診療受付時間の予約

初めて診療を受ける方へ

患者さんの病気に対する不安や希望を可能な限りお聞きした上で診療に入りたいと思います。診療理念ごとく全人的な診療を行っていますので、初診の方には既往歴、生活歴、家族歴など詳細な問診をお聞きしています。また、得られた診断、またそれに対する治療方針も納得いただけるように説明させていただきたいと考えております。よって、診療時間が長くなることが多いので、可能な方はできるだけ混み合っていない平日午後の受診をお願いします。
初診の方は、問診票を事前にダウンロードし、落ち着いて詳しく記入されてから来院すると待ち時間が減る上、医師に詳細な情報が伝わるので、より的確に診断しやすくなります。是非、ご利用下さい。

【問診票ダウンロード】
PDFダウンロード

以前、当院以外で健康診断や人間ドックを受けたことがある方は、直近のその結果もご持参下さい。診断する上で大変参考になりますので、スキャナーで電子カルテに保存します。当院で健診を受けられた方は持参不要です。既に電子カルテに取り込まれています。

  • 保険診療を受ける方へ
    初診の際は、保険証・医療証等を必ずお持ち下さい。
    保険証の確認が取れない場合は保険診療として取り扱う事ができません。
    また、保険証のコピーもお取り扱いしていません。
    (自費診療扱いとなります)

診療保険機関により月初めに保険証の確認が義務づけられております。

診療受付時間の予約

平成8年4月1日からの診療報酬改定により、予約時間からおおむね30分以内に診療が開始された場合、予約診療に対して予約料(医療機関が独自に設定して構いません)の徴収が認められました。予約料を徴収している医療機関では、時間通り診療が進むよう完全予約制と称し、予約された患者さんのみ診療し、急患を含め予約のない方は診療しないところもあります。
当院も予約制を導入していますが、予約料を一切頂いておりません。当院の予約制は、あくまでも診療の流れを平準化させ診療待ち時間を少しでも減らすため、一時に患者さんが集中することを防ぐ目的で導入しています。ですから、当院の予約制は診療開始時間を保証しているものではありません。そのため、「診療受付時間の予約」と称しています。この点をご承知おき下さい。
予約は窓口でも電話でもできます。一度取った予約を変更することも可能です。診療当日でもご予約できます。しかし、予約可能人数に限りがあるため、直前になるほど予約できない可能性が高くなります。御早目のご予約をお勧めします。
予約がなくとも受診できます。当院の予約制は診療開始時間を保証するものではありませんが、予約された方ができるだけ予約時間通りに受診できるよう優先的にお呼びしているため、予約のない方は待ち時間が長くなります。
できるだけ予約をしていただき、患者さん相互の待ち時間が少しでも減らせるよう御協力をよろしくお願いします。
また、急病にもかかわらず、すでに予約が一杯で予約できなかった場合、予約なしで来院して下さい。予約がなくとも具合の悪い方は出来るだけ早く診察するよう配慮しています。そのため、予約された方の待ち時間が長くなってしまうこともありますが、誰しも何時何時急病になるかわかりません。日本人(日本人でない方も)の相互扶助の精神で御理解いただければ幸いです。
また、予約時間より大幅に早く来院されたり、大幅に遅刻して来院されたりした場合、予約時間通りに来院された方を優先するため、待ち時間が長くなること御承知おき下さい。
できるだけ待ち時間を減らしつつ、当院を信頼し来院して下さる方をできるだけ多く診療できるよう、患者さん、私達スタッフで協力し合っていければ幸いです。

車椅子での受診について

当院はビルの2階にありますが、ビル入口よりバリア・フリーとなっています。車椅子の方も安心して受診して下さい。

  • 文字サイズ
  • 大
  • 中
  • 小

CONTENTS
  • 初診の方へ
  • 休診・診療時間変更のお知らせ
  • ス診療時間外の緊急時対応について
  • 健診のご案内
  • ジェネリック(後発)医薬品について
  • 自由診療コーナー
  • 予防接種
  • 妊婦・妊娠予定・授乳婦の方へ 
妊婦や授乳婦の方も安心して受診できるように
  • 生活習慣病について
  • 院長コラム〜胃痛い放題
  • Clinic Blog
  • 高松メディカルクリニック:0422-70-1035/三鷹健診センター:0422-70-1037
  • Mail Form:メールのお問合せはこちら
  • スタッフ募集
Mobile Site